AF/MFの2本用意しました、どちらでもお好きなほうを

トキナー・FiRIN 20mmF2 FE AF + ソニー・α7 III

 前回のブログでAF FiRIN20mmも、MF FiRIN20mmも同じレンズ構成だ、ということを述べた。その証拠が以下のレンズ構成図とMTF曲線図。
 よーく見比べてもらいたい。左がMF 20mm、右がAF 20mm(・・・いや逆だったかなあ)。

 レンズ後端(向かって右側)から5、6枚めの群がAFフォーカスレンズ群で、AFレンズでもMFレンズでもそれが前後に移動させてピント合わせをおこなう。インナーフォーカス。
 当初はAFレンズを作ることを予定してレンズの設計をしたのだろうが、やむにやまれぬ事情で(ナンなのか不明だけど)、光学設計などはそのままにしてMFレンズに仕様変更したのだろう。
 ま、イイか、そんな詮索してもしようがないですよね。




 MFのFiRIN 20mmは、絞りリングのほかフォーカスグリングには距離目盛り、鏡枠には被写界深度目盛りもある。いっぽう、AF FiRIN 20mmのほうはシンプルそのもので幅広のフォーカスリングがあるだけ。絞りリングもなく絞り値はカメラ側から設定する。AFレンズのアクチュエーターはリング型超音波モーターを内蔵させている。

 レンズの直径はどちらも同じ81.5mmだが、全長はMFが69mm、AFのほうは73.5mmと少し長い。レンズの重さはMFが490g、AFは460gである。AFにはモーターが内蔵されているがMFよりも軽い。MFのほうが重いのは、フォーカス機構や絞り連動機構のメカ部品のせいではなかろうか。
 外観を見ればMFレンズのほうが"アナログっぽく"てコストもかかっているような、そんな気もしないでもない。しかし実販価格は約2万5千円ほどMFレンズのほうが安い。

 フィルター径も同じ。ところが(これも、じつに不思議なのだが)同梱されているレンズフードのデザインが違う。MF20mmのほうは角形フード、ところがAF20mmでは花形フードになった。
 下の写真がそうだ。左がMF20mm用、右がAF20mm用。なぜ、こんなめんどうなことしたんだろう。




 AFは便利、しかしAFにこだわらないぞ。じっくりと自分の手と眼を使って写真を撮りたい。絞りリングを操作して(デジタル表示の数値ではなく)ダイレクトにアナログ絞り数値を確かめて、ピントリングを指先でクルクル廻しながら"正々堂々"とピント合わせをして撮影したい。そんなふうに考えている人はMF FiRIN20mmを選べばよい。
 動画撮影を中心にする人もMFレンズがおすすめかも。絞りリングはクリックを解除する機能が備わっているので無用な音をさせずに動画撮影ができる。加えて安い。たぶんAFレンズと同じく素晴らしい描写性能であることは間違いないだろう。




 こんなふうに、AF・MFどちらでも自分の撮影スタイルに合わせて、お好きなほうをどうぞ、という希有なレンズがこのトキナーのFiRIN 20mmF2レンズなのだ。
 キヤノンとニコンのフルサイズ判ミラーレスカメラが出てくれば、AF情報を探る必要もないので、シグマやタムロンよりもいち早くMF FiRIN 20mmが発売されるような、そんな気もしないでもない。


描写性能バツグンだが不思議なレンズ

トキナー・FiRIN 20mmF2 FE AF + ソニー・α7 III

 ソニーEマウントのトキナーレンズである。フルサイズ判対応のFEレンズで「FiRIN」はそのソニーEマウントレンズのブランド名。
 いわゆるレンズメーカー製交換レンズのAFレンズとしては、シグマ、タムロンよりも発売は早い(韓国のSAMYANG製レンズでは数本、すでに発売されているけれど)。
 
 このFiRIN20mmレンズはいささか"奇妙"なところがあって、つまり、まったく同じレンズ構成(11群13枚構成)で、MFレンズとAFレンズの2本が発売されているということ。
 下の写真はどちらもトキナー・FiRIN 20mmF2で、左がMF、右がAFである。発売時期は約1年ほどMFが早い。AFレンズは先月、4月に発売になったばかり。




 使ったのはAFのFiRIN 20mmのほう。なお、MFは使ってないので、その描写性能や使い勝手については不明である。

 さて、かんじんなことを後回しせずに言っておく。そのAF20mmの描写であるが「素晴らしい」もんだ。F2開放絞り値からじつにシャープでクリアー。切れ味ばつぐんの写り、とでもいえばイイか。
 ええーっ、トキナーのレンズってこんなシャープな描写をしただろうか? と感じるほどの優れた描写だ。ソニーα7やα9シリーズユーザーはもっともっと注目していいだろう。

 最近のシグマのレンズはシャープで解像感の高い描写が特長だが線がやや太めの傾向がある。いっぽうのFiRIN 20mmAFレンズはシャープで高解像力な描写は似てはいるが、線が細く鋭利な刃物で切ったような描写感が特長と言える。
 F2開放絞りでも画面全体の中央付近約70~80%ぐらいは優れた描写性を確保している。四隅部分になると少し像が流れるが、F4ぐらいに絞り込むとほとんど気にならなくなる。周辺部の描写はともかくとして画面中央部付近の"目の覚めるような"くっきり描写には感心させられる。

 ところで、FiRIN 20mmF2レンズの「奇妙なこと」に話を戻すが、いったいなぜ、まったく同じレンズ構成(F値はもちろん、絞り羽根枚数も、最短も同じ)でMFとAFの両方を作って販売しているのだろうかということ。そんなメーカー、ほかにあっただろうか。




 フツー常識的に考えれば、MFならAFのことをまったく考慮せずにMFに最適な光学設計をするだろ。しかし2本のFiRIN 20mmレンズは、あれこれ「縛り」の多いAFに対応することを前提にした共通の光学設計にしている。
 MFレンズならば、AF測距レンズ群のことを考えず、インナーフォーカスにすることもなく、描写性能を優先させるために全群または前群繰り出し方式にすることもできたはず。

 なのに、AFレンズを優先させたレンズ設計にしてMFレンズも出している。
 無理のある推測だが、AFレンズのほうを先に発売してそののちにMFレンズを、というのであればわからないでもないが ━━ 内蔵のアクチュエーターを取り除いてフォーカス機構を少し変更すればよい ━━ FiRIN 20mmはまったく逆でMFを先に発売、後にAFレンズ。
 奇妙だよなあ、不思議だよなあ。
 その理由がわかってる人がいれば、ぜひ教えて欲しい。

いまキヤノンミラーレスなら、迷うことなくM5よりもKiss Mのほうだ


キヤノン・EOS Kiss M + EF-M18~150mmF3.5~6.3 IS STM

 キヤノンの製品ホームページを見てみると、ミラーレスカメラ(EOS Mシリーズ)には現在、4機種がラインナップされている。発売日の古い順から「EOS M5(16年11月)」、「EOS M6(17年4月)」、「EOS M100(17年10月)」、そして「EOS Kiss M(18年3月)」だ。
 この4機種の中で、M6には別売の外付けEVFが取り付けられるがM100にはシューがなく背面液晶で画像確認するだけ。EVF内蔵型はM5とKiss M。この2機種、スタイリングも仕様もよく似ている。

 前回ブログの繰り返しになるが、キヤノンはM5が「上位機」、Kiss Mが「入門機」と位置づけている。M5のボディ単体価格は121500円、Kiss Mは79380円(いずれもキヤノンのオンラインショップ税込み価格)。
 価格だけを見ると「M5=上位機」、「入門機=Kiss M」であることも、なるほどと思わぬでもない。




 ところがだ、M5とKiss Mのスペック(仕様)を比べてみると「入門機」のKiss Mのほうが、「上位機」M5よりも遙かに機能は充実し優れている。なのに低価格。
 Kiss Mが最近発売になったばかりの新製品、かたやM5は1年と数ヶ月前の発売、ということを考えればスペックと価格の「差」も、そんなもんかもなあ・・・。
 
 入門機・Kiss Mのスペックを見てみれば、画像処理エンジンDIGICが最新型だし、AFの測距ポイント数も、測距可能な輝度範囲も、連写コマ数も(少しだけだけど)、手ぶれ補正の機能も、撮影機能のユーザインターフェースも・・・後は省略・・・上位機・M5よりも優れている(と思われる)。
 さらに、Kiss Mは電子シャッター撮影の機能があって無音撮影もできる。クロップ方式ではあるが4K動画も撮影可能。撮影画像をスマホへ自動送信することもできる。

 こうなると、キヤノンのミラーレスカメラを買うなら、もう文句なしにKiss Mじゃないか、と考えるだろうが、しかし実際にKiss Mを使ってみて、天邪鬼なぼくとしては2つのことがとても気になった。
 ひとつは液晶モニターがバリアングル式であること(キライだからしょうがないじゃないか)。もうひとつは露出補正ダイヤルが省略されてるため露出補正の操作がメチャ厄介だったこと。

 その2つのことをガマンすれば(気にしなければ)、いまキヤノンのミラーレスが欲しいなあ、どうしようかなあ、と思ってる人にはEOS Kiss Mのほうだ。
  いま、あえてEOS M5を選ぶことはオススメしません。価格も安いKiss Mのほうが魅力的。とはいえ、もうしばらくするとフルサイズ判のEOSミラーレスが出てくるだろうから、あとあと悔しい思いをするのがイヤならもうしばらく待ったほうがイイかも。


「Kiss」は国内限定のブランド名


キヤノン・EOS Kiss M + EF-M18~150mmF3.5~6.3 IS STM

 新型EOS Kiss Mは、ミラーレスカメラ「EOS M」シリーズの中にとつぜん飛び込んできて「オレはKissだっ、オレはEOSミラーレスのKissだぞ」と、いままでのEOS Mシリーズを蹴散らしてるかのように見える。
 ところが実際は、いままでのEOS Mシリーズのカメラとほとんど変わることなく「Kissらしさ」がイマイチ不明瞭な感じがしないでもない。

 キヤノンは、なぜ、この新型ミラーレスカメラにわざわざ「Kiss」のネーミングを付けたのだろうか、なにを狙っているのだろうか。




 「Kiss」というブランド名は、ご存じの人も多いだろうけど日本国内だけのものだ。海外で販売している同じ機種にはKissのネーミングは使っていない。一眼レフのKissシリーズもそうだ。
 たとえばKiss一眼レフの場合、「EOS Kiss X90」は北米圏で「EOS Rebel T7」、ヨーロッパ圏では「EOS 2000D」、アジア圏は「EOS 1500D」のネーミングで販売されている。国内の「EOS Kiss X9i」は北米圏では「EOS Rebel T7i」、ヨーロッパ・アジア圏は「EOS 800D」といった具合だ。

 新型「EOS Kiss M」もまた海外では「Kiss」は使わず、北米、ヨーロッパ、アジア圏ともに「EOS M50」というそっけない名称で販売されている。「EOS Kiss M」以外の、その他EOS Mシリーズのカメラについては国内海外ともに同じ名称である。
 つまり、海外で販売する機種には「Kiss」のブランド名は使用せず、販売地域によって"きめ細かく"ネーミングを変えている。このようなカメラメーカはキヤノン以外、ほとんど例がない(たぶん)。 訂正 ⇒ カシオやパナソニックでも一部の機種でブランド名を変えて売っている例がある。

 以下はぼくの根拠のない想像だが、キヤノンは今後、APS-C判ミラーレスのEOS Mシリーズには海外向けにはブランド名は使わず、国内だけは「Kiss」のブランド名をつけて販売して、近々、必ず出てくるであろうフルサイズ判ミラーレスのほうは国内、海外とも共通名称にする、そんな予定なのではないだろうか ━━ 自信なし。
 ミラーレスも一眼レフも「Kiss」のカメラは女性にターゲットを絞り込み、「Kiss」以外のカメラについては男性(と一部の女性)をターゲットにする戦略か ━━ 自信あり。

 ところで、キヤノンはこのEOS Kiss Mのことを「入門機である、エントリーモデルだ」と言い切っている。しかしEOS MシリーズのトップモデルであるEOS M5と比べると、撮影機能やなにやら文句なしにKiss Mのほうが上位にある。なのにM5より数万円も安い。
 ぼくの記憶ではM5のことを入門機種であるなんてことはキヤノンはひと言も言ってなかったはず。にもかかわらず突然、実力派のKiss Mは「オレは入門機だ」とEOSミラーレスMシリーズに参加してきた。
 ナンだかわけがわかんないなあ。


K-1アップグレードサービス ━━ その2

リコー・PENTAX K-1 Mark II + HD PENTAX-D FA★50mmF1.4 SDM AW

 今日はK-1アップグレードサービスのメリットとデメリットなどについて。

 まず、K-1をアップグレードする最大の(唯一の、かな)メリットはといえば、54000円(税込み)の"安い費用"でいままで使い慣れた自分のカメラの撮影機能がアップして最新型カメラ(K-1 Mark II)相当になることである。

 費用の54000円については「高い」と不満を言う人もいるかもしれぬが、基板交換をする手間や材料費、そして同時に各種の調整、清掃もしてくれることを考えれば ━━ メーカーが責任をもって作業をして保証もつく ━━ 決して高い料金ではない。このサービス料でリコーが儲けようとしてないことは少し考えればわかる。




 いま使っているK-1の性能に画質にも満足している。手持ちリアレゾにも高感度の画質にも興味がない。たったそれだけのために54000円も支払う気はない、と考えるならばアップグレードサービスを受けず、そのままK-1を使い続けていればいいだけだ。

 「K-1に対してのファームウエアのアップデートなどは可能な限り対応する予定、継続してフォローはしていきたい」とリコーは言っていた。
 新型カメラが発売されてカメラが旧型となっても(K-1のことだ)、当分の期間はファームウエアのアップデートなどのサービスもしてくれるようだ。

 K-1をアップグレードすれば、今後、そっくりK-1 Mark II対応の最新のファームウエアを受けることができる。K-1 Mark II用にどんなファームアップが予定されているのか不明だが、残念ながら非アップグレードK-1にそれを期待することはできないだろう。

 いっぽう、アップグレードサービスをすることのデメリットとして考えられることはいくつかある。
 そのひとつは、サービスを受けるには(当たり前のことだが)K-1を一定期間手元からなくなってしまうことだ。アップグレードサービスの作業完了まで「カメラを預かってから1週間から10日を目安に」とリコーは言っているが混雑状況によっては、完了して手元に戻ってくるまでにはもっと日数かかかることもあるだろう。その期間、K-1が使えなくなる。

 もし不具合があって修理が必要と判断されたK-1なら ━━ 不具合が修正されるまでアップグレードの作業は受け付けてくれない ━━ 同時に修理することを確約しなければならず、そうなるとさらに不在日数は長くなる(むろん修理代金も加算される)。
 アップグレードを依頼する前に、混雑具合や仕上がり予定日数などを確認しておくことも大事だろう。

 あとは小さなデメリットだが、K-1 Mark II相当のカメラになることで、撮影可能枚数が減ることや連写時のコマ速度も遅くなる(といっても、ごくごくわずかだけど ⇒ 撮影枚数は760枚 → 670枚となり90枚も減るのか)。
 K-1で撮影したRAWファイルをK-1アップグレードモデルを使ってカメラ内RAW現像をすることはできなくなる。機種が変わってしまうためで、現K-1のRAWが新K-1 Mark IIで現像できなくなるのと同じ。RAWの現像はPCのアプリソフトを使用することになる。

 ぼくのように常時カメラ内RAW現像をするものにとってはこれはイタイだろう。PENTAXのカメラの場合、カメラ内RAW現像でしか処理できないこともいくつかあるからだ(PENTAXPENTAX Digital Camera Utilityのデキがもう少し良ければいいのだけど・・・ぶつぶつ)。

 アップグレードしたK-1は、シリアル番号はそのまま受け継ぐものの厳密に言うとMark IIでもなければK-1でもなくなる。メーカー保証はあるが「K-1改造品」となってしまう。
 アップグレードサービスは「修理扱い」として処理されるが、従来と異なる基板と交換して中身は別カメラになるわけだ。もし保険に入っていたりすれば、その「K-1改造品」は以降、どんな扱いになるのか不安ではある。

 以上、デメリットのあれこれを「覚悟」したうえでアップグレードサービスをお受けになられるといいだろう。・・・ぼくは2台あるうちの1台は迷わずアップグレードしてもらいますけど、1台しかなかったらちょっと迷うかもなあ。

K-1アップグレードサービス ━━ その1


リコー・PENTAX K-1 Mark II + HD PENTAX-D FA★50mmF1.4 SDM AW

 リコーイメージングは来月、5月21日から9月30日までの期間限定で「PENTAX K-1アップグレードサービス」を実施すると発表した。初めてのその話を聞いたときは、にわかには信じられなかった。

 サービスの内容を簡単に言えば ━━ 現行K-1のユーザーなら詳しく周知のことだろうが ━━ K-1のメイン基板をK-1 Mark IIの新型メイン基板とそっくり入れ替えるという有料サービスである。と同時に内部清掃、各種AF/AEなど各種チェック、調整もおこなってくれる。
 新しい基板に交換することで旧型「K-1」は、外装部やメカ/光学部品を除いて機能的にはほぼ完全に新型「K-1 Mark II」になる。だからExifデータも(外観などはK-1のままなのに)K-1ではなくなる。

 ファームウエアをアップデートして機能アップするサービスは多くのメーカーがやっている。しかし、重要パーツを交換をしてカメラ機能をアップ、いや「機種変更」するなんて、そんなこと初めてのことだ。




 K-1アップグレードサービスの内容は、ここの「アップグレードサービス」のページにはあれやこれや詳しく説明されている。
 K-1を使ってないペンタックスユーザーや、他メーカーのユーザーも上記のページ(とくにQ&A)に目を通しておくと、「ほほーっ、そこまでやるか」と感心するに違いない。

 さらに、実際にアップグレードサービスを申し込むにあたっての注意事項については、この「サービス規約」を読んでおくといいだろう。

 K-1の発表時にリコーは、「K-1は息の長いモデルとして育てる。短期間のモデルチェンジはしないつもりだ」と明言(約束)していた。それなのに、たったの2年ほどでモデルチェンジ・・・。
 その約束を反故にしないためにリコーがやったことが、今回の、有料ではあるがK-1アップグレードという「前代未聞」のサービスだったわけだ。

 カメラメーカーもカメラ販売店も、カメラやレンズを売って利益を得る。しかしK-1アップグレードサービスは、新型K-1 Mark IIを購入せずにアップグレードサービスをしてK-1を使い続けるユーザーも多くなる。
 せっかく新型カメラを発売するのにそのカメラが売れない・・・カメラメーカーはむろんカメラ店も儲けはなにもない。

 さらにサービスを受けるにはユーザー自身が直接、リコーのサービス部門(大阪1カ所、東京2カ所)にK-1を持ち込むか、そこにダイレクトに郵送するシステムになっている。カメラ店を経由しないからカメラ店には手数料も入ってこない。お客がカメラ販売店に立ち寄らず店の上を飛んでゆく。
 K-1ユーザーにとっては拍手喝采のサービスだろうが、リコー自身やカメラ販売店にとっては「悪魔のサービス」にもなりかねない。

 そのアップグレードサービスは国内だけでなく世界各国でもおこなう予定になっている。メインテナンスサービスが充実している国内と違って海外は代理店のようなところもあって、どこまで国内と同レベルの対応ができるか、そこも不安材料(リコーやリコーイメージングにとっては)。
 いくら「ユーザーのため」とはいえ、よくも思い切ってこんなにリスキーなサービスをやろうとしたということに驚くと同時に感心し応援もしたくなった。

 次回は、K-1ユーザーにとってアップグレードサービスを受けることが、「損か得」か、などについてあっさりと(の、つもり)。