本格的なプロ用ミラーレスカメラに育っていってほしい

オリンパス・OM-D E-M1 Mark2+M.ZUIKO DIGITAL ED7~14mmF2.8 PRO

 ミラーレスカメラのEVFを覗きながらながら、動くものを高速で連続動体撮影できるようになるとは…。 イタリアの小型スポーツカー、BANDINI 750 SPORT。



 E-M1 Mark2は前モデルのE-M1と比べると飛躍的に良くなっている。
 旧E-M1の"後継機"とは思えないほどの変身ぶりで、これには誰も文句のないところでしょう。画質についてはそれほど変化はないが、しかしカメラとしての撮影機能や基本性能が大幅にアップしていることにはほんと驚かされる。
 文字通りのオリンパスのフラッグシップ機種で、オリンパスが胸を張って堂々と「プロ用」と謳っている気持ちもわからないでもない。

 数年前までは、プロに相手にもされなかったミラーレスカメラで、はじめてニコンのD5やキヤノンのEOS-1D X Mk2といったプロ用フラッグシップ機の世界に「仲間入り」しようとしたカメラがE-M1 Mark2だ。
 たとえば高速連写性能などは、AF/AE追従で電子シャッターなら最高約18コマ/秒だしメカシャッターでも約10コマ/秒で撮れる。AF/AEを固定すれば電子シャッターで最高約60コマ/秒、メカシャッターで約15コマ/秒といった具合でD5や1D X Mk2を遙かに超えている。

 連写性能だけでなくD5や1D X Mk2にも、とてもマネのできないような撮影機能をたくさん備えているためもあり、うるさ型のベテランユーザーやプロカメラマンたちがE-M1 Mark2に興味を持ち、使い始めているようだ。

 ただし(少しキツいことを言うようだが)、いまのE-M1 Mark2に、プロ写真家(職業カメラマン)が安心し信頼して使いこなせるだけのポテンシャルがあるかといえば、現状では、はっきり言ってまだまだ少しもどかしいところもなくもない。
 でもぼくは、オリンパスがD5や1D X Mk2に真っ向勝負を挑んだその心意気を評価したい。ユーザーの要望や注文をよく聞いて進化させていけば、もっともっと良くなり、さらに信頼性も増してくるのではないでしょうか。

 次回はE-M1 Mark2についての(とりあえず)最終回。
 オリンパスに小さな(余計な)苦言をひとつ。