仁丹の看板

リコー・Caplio R6
 京都市内の街角には古くからこうした仁丹の看板(住所標識)があります。仁丹のマークが上にあるものや下のものがあります。住所と町名がなかなかの達筆で書かれています。いい字です。上京区(かみぎょうく)押小路通(おしこうじどうり、おしのこうじとも読みます)釜座(かまんざ)西入の上松屋町です。二条城の近く ―― ところで、この標識のある場所はいまは「中京区」ですが、ずっと昔は「上京区」だったことがこれでわかります、古い仁丹看板にはいまでもこうした昔の地名がそのまま残っていてあれっと思うけど、京都の人はソンなこと気にしてません ―― 。
 押小路通が先に書いてありますから、この場所(家)は押小路の通りに面していることがわかります。押小路通りは東西に向かう通りで釜座通りは南北の通りです。ですから、この地名を聞いただけでその家の玄関は南か北に向いていることがすぐにわかります。もし、釜座通押小路北入、の地名だったらその家は釜座通りにあって玄関が東か西に向いて建っていることになります (ただし路地の中にある家は別です)。
 京都の街を歩き回っていてもこの仁丹の看板を見るだけで、いま自分がどこにいるのかがすぐにわかりまして便利でしたね(東西南北の方角は三方に囲まれた山のカタチを見ればわかります)。でも、残念なことに家の建て替えなどでだんだんとこの仁丹標識もなくなってきました。


 昔、ぼくが住んでいた家の玄関脇にもこの仁丹の看板が貼り付けてありました。下京区の天使突抜三丁目(てんしつきぬけさんちょうめ)というのが、ぼくが生まれて住んでいた家があった町名でした。畏友田中長徳氏は「いい町名だ」といつも感心してくれます。もちろんいまでも古くからの町名は厳然として残っていますし、また、この町名を聞くだけでそのあたりの歴史もだいたいわかります。

 さて、リコーのCaplio R6ですが、ボディが旧R5に比べてかなり薄型になった。約20mm。ホールディング性も向上した。薄型のボディにするために内蔵レンズが新規設計されバッテリーもより薄型小型のもにしております。内蔵レンズの焦点距離はR5と同じ28?200mm相当の7.1倍高倍率ズームなのだけど薄いボディに内蔵できるように新しく設計をしなおしたそうです。これだけの高倍率ズームレンズをよくがんばって小さくしたと思う。CCDはR5と同じ700万画素のまま。
 そのほか、旧型と比べて大きな変更点は、液晶モニターが2.5インチ型から2.7インチ型に大きくなった。画面の色調が大きく変わってR6ではアンバー色が強めに(R5は青みが強かった)。ズームレバーがR5では相当に使いづらかったのだけど、R6ではシャッターボタンの周囲にズームレバーを設けてその操作性は格段に良くなった。ところが、ズーミングのスピードがやたらに速くてついつい“行き過ぎて”しまい、おっとっと、になってしまう。操作に慣れるまでにかなり苦労する。ちょい押しで低速、ぐい押しで高速の2スピード方式にしてくれればよかったのにね。すっかりおなじみとなった顔認識機能がリコーのカメラでははじめて搭載されましたが、ソフト処理方式なので、ま、それなりの反応でした。

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