2007/03/29
よくがんばりました
ニコン・COOLPIX S500いままでのニコンのコンパクトデジタルカメラとはとても思えぬほどの、仕上げの良さ、デザインのよろしい、中身もある機種です。今回、ニコンはハラを括ってコンパクトカメラの開発に取り組んだようです。もしこれらが市場で受け入れられなかったらもうコンパクトから手を引くぞ、というせっぱ詰まった決断(かどうか知りませんけど)で作り上げたカメラ、という気がしないでもないです。とくに、このS500を見る限り、コンパクトデジタルカメラの“王者”であるところのキヤノンのIXY DIGITALに迫ったといってもいいすぎではないでありましょう。ニコン、よくがんばったと思います。
大手量販店の販売価格はS500が約4万円。その機能や性能、そしてカメラの大きさ、デザイン、ユーザーターゲットなどが“ほとんどいっしょ”となるIXY DIGITAL10が約3万7千円ぐらいで、価格までいい勝負ではないですか。

710万画素、35?105mm相当の3倍ズーム内蔵、2.5型液晶モニター、カメラサイズや重さまでソックリ。いま、S500とIXY DIGITAL10、その2台をデスクに並べて、うーむ、と唸っておるところです。似ています。しかし、カメラの仕上げの良さ、外観デザイン、操作ボタン類の配置デザインなどは、さすが、IXY DIGITAL10です。なにからなにまでがじつにスマートなんです。ソツがない。いっぽうのS500でありますが、スマートさにおいては多少の見劣りがするかもしれないけれど、それはIXY DIGITAL10と比べての話であって、(くどいようだけど)いままでのニコンのコンパクトカメラのことを思えば、上出来も上出来のスマートさがあって仕上げもとてもよろしいです。
液晶モニターの視認性についてはS500にはもうちょっとがんばってもらわねばならないけれど ―― 視野角度が狭いのがとくに残念、そのうえIXY DIGITAL10には光学ファインダーまであるじゃないか ―― しかし、IXY DIGITAL10にはなくて(ぜひ、欲しかったのだけど)S500には備わっている大きな特徴(特長)がありまして、それはといえば手ブレ補正(VR)です。そのちっぽけなズームレンズに光学式手ブレ補正機構を組み込んだことに、そしてその効果も素晴らしいことに、ぼくは大いに注目し、そして拍手喝采をしたいですねえ。