E-400とE-410と

オリンパス・E-410+ZUIKO DIGITAL14?42mm F3.5?5.6
 昨年の秋、ヨーロッパだけに限定して発売されたE-400をベースにして、撮像素子を変え、ライブビュー機能を搭載したのがこのE-410だ。だから外観は、操作部のごく一部の表示が異なるぐらいで、まったく同じ。ヨーロッパ限定のE-400の撮像素子は1000万画素のCCDであったが(コダック製)、このE-410はE-330などにも使用されていたLive MOSの1000万画素版(パナソニック製)。当然ながらE-400でもライブビュー機能を搭載するつもりだったようだが ―― ダストリダクションとライブビューはオリンパス一眼デジタルのアイデンティティなのでそれを意図的に省略するとは考えられない ―― しかしCCDから発生する熱ノイズのためだと思われるが苦労の末に結局ライブビューを諦めたその様子が、いまE-410をあらためて見てみると、そのへんのことがなんとなくわかってくる。
 いまもぼくの手元にあるE-400を眺めつつ、外観スタイルはまったく同じこのE-410を少し使ってみると、おおっライブビュー機能があるなしだけでこんなにも違ってしまうのかと思われるほどに、“成長”し良くなっております。


 ただ、そのボディ外観のデザインはけっしてよろしいとは言い難いです。小型で薄型で軽量でホールディング感もすこぶるよろしいカメラなんだけど、見た目といいましょうか、そのスタイリングや、操作ボタンとかダイヤルのデザインや配置が、いまいちスマートじゃあないんですよね。とくにファインダー接眼部あたりのデザイン処理ももう少しナンとかならなかったのかなあといささかの不満もあります ―― ファインダーを覗いたときの画面を少しでも大きく見せようと、ファインダー光学系を苦労して設計していることはわからぬでもないけれど ―― 。
 たとえばライブビュー撮影のとき、ローアングルにE-410を構えて背面液晶モニターを上から覗き込んで撮影をしようとすると(液晶モニターは視野角が広くてかなり斜め方向からでも見やすいのはいいのだけれど)、遠慮なく手前に突き出たファインダー接眼部が邪魔になってモニター画面が見えないのですよ。その点、E-330は ―― やはりこのカメラは名機です ―― ちょっと大きくてボディの分厚いけれど、液晶モニターがバリアングル式なので突き出たファインダー接眼部にムカつくこともない。ライブビューの機能のなかったE-400ではそれほど気にならなかったファインダー接眼部が、ライブビューができるE-410を使ってみたらとたんに目障りになってしまって、いま少し困っておるところです。

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