4段分のブレ補正効果

キヤノン・EOS-1D Mark III+EF 70?200mmF4 L IS
 この手ブレ補正内蔵レンズもまたなかなかよろしいですね。とっても魅力的なレンズで、相当の実力のあるレンズだ。キヤノンのISレンズでは(たぶん)初めて“シャッタースピード4段分相当の補正効果がある”と言ったレンズでもある。4段分ということは、たとえば1/60秒でならブラさない ―― 正しく言えば“ブレを目立たせない” ―― で写せるなら、なんと1/4秒で撮影しても同じようにブラさないで写せるということになるわけだ。この“4段分”というのがじつは、どんな根拠で算出した補正段数であるかがミソでありナゾなのだが、まそれはそれとして、1/4秒で気楽に手持ちで写せればこんな素晴らしいことはないじゃあないですか。
 当然ながら、手ブレ補正があるからといってじゃあ三脚は必要なくなるかといえばそうは世の中うまくはいきません。三脚を使わなきゃあいけないときは手ブレ補正あるなしにかかわらず三脚を使用することです。


 じじつ、この70?200mmを使ってあれこれ試してみましたけれど、焦点距離150mmあたりでも(1D Mark IIIだと約200mm相当)、1/4秒でシャッターを切って、確率として50%以上、つまり2カットに1カットの割合で確実にブレのない写真が得られたわけだから驚くよね。ちなみに1/8秒だったらほぼ100%でありました。
 ぼくの撮影実力(ブラさないで写せる技量)から言えば、体感的には“4段分以上”のブレ補正効果があるようにも感じましたね。このときの撮影スタイルはカメラを構えてなににも寄りかからずストレートに立ったままでシャッターを切って、その画像はPCのディスプレイでいわゆるピクセル等倍に表示させて見た。もし、カメラを構えて壁や立木に寄りかかりながらシャッターを切れば、たぶん5段分ぐらいの効果が期待できる。

 レンズ内手ブレ補正の方式はそのレンズの焦点距離に最適化したブレ補正処理ができるからイイことはイイのだけど、しかし、ぼくはボディ内手ブレ補正の方式のほうが“好き”です。理由はあれこれヤマのようにあります。で、好きだからというわけではないけれど、キヤノンもニコンも ―― この2社ともかたくなにレンズ内手ブレ補正方式を貫き通してますけど ―― いずれボディ内手ブレ補正のカメラを出してくるんではないかと思いますね、ぼくは。

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