2008/06/29
画質、画質っ、画質うーっ
リコー・GX200先日、このGX200の記者発表会があった。近頃、新製品コンパクトカメラの、たった一台のために、わざわざ発表会をするなんてメーカーはリコーぐらいしかない。それだけ見てもリコーの元気さと新製品に対する意気込みが伝わってくる。さて、ひととおりの説明が終わったあとに短時間のQ&Aがあった。そこで、出席者の1人が「GX200の画質はどうなんですか、GX100と比べて良くなっているんですか?」といったような質問をした。なんと…。
そもそも、発表会の席上で、カメラの作り手側の責任者に向かって質問するような内容ではないと思うよね。「悪くなってます」とか「まあ、そこそこですね」なんて言うわけないし(最近の新製品のカメラが“悪くなっている”なんて考えにくいし)、とうぜんながら「良くしています」「良くなっています」と言うに決まっている(責任者としての立場上もね) ―― 実際、その通りのきっぱりした回答だったけど。たとえば、生まれたばかりのこどもの父親に向かってですよ、「可愛いと思いますか」と聞いているのと同じ。極めつきの愚問。

画質がそんなにも心配なら、自分で撮るなり比べるなりして ―― ここがかんじん、大切 ―― 自分の眼力でしっかりと判断して、そうしてから自分の意見として画質をどうのこうのと言えばいいことではないのか。メーカの、それも責任者にですよ、新製品のお披露目発表会の席で、わざわざ問いただすことでもなかろう。質問の「真意」もよくわからないなあ。
じつはもうそろそろ、コンパクトカメラの新製品が出るたびに、画質がどうのこうのと目くじら立てて言うをやめりゃあいいんだよね。なんだか、最近それがとってもナンセンスなことのような気もする。もちろんコンパクトカメラの画質がどーでもいいなんてことを考えているわけではない。一眼デジタルがいまのような状況になっているからこそ、コンパクトカメラには画質よりも「大切なもの」があると思うからだ。それに、最近のどのメーカーのどのコンパクトカメラの画質も必要にして充分なレベルにある。もし、それでもなおコンパクトカメラの画質にこだわり神経質にならざるを得ないというのなら、迷わず高級一眼レフに目を向けるべきだね、いまの時代なら。