既存の645用交換レンズは使用できるのか

ペンタックス・645D + FA645 80?160mmF4.5
 下の写真は昨日と同じく、カスタムイメージ・リバーサルフィルム(VelVia)モードとWB・蛍光灯モードを組み合わせて撮影したものであります。使用したズームレンズは素晴らしい解像力の描写だった。

 ぼくはふだんから、ペンタックスのフィルム645カメラの「ヘビーユーザー」であるぞ、と自認(自慢)している。むろん初代から最終型の654N2まで使いつづけているし、途中、買い換えたりもしたけれどいまでも新旧5台ほどある。フィルムマガジンも120や220やあれこれ10個近くあり、いまではもう使い道もほとんどないけれど70mmマガジンと専用ファインダーのセットもある。さらに、見た人が必ずびっくり仰天する5cm近くの厚みのあるグラスファイバーを使った専用ポラロイドバックも1つ持っている。交換レンズも広角から超望遠の600mmまでズームレンズも含めほとんどを揃えている。
 いま所有している15本以上の645用の交換レンズが、645Dの出現によって再び活用させることができること、このうれしさは、もうなんといったらいいか、であります。


 だから、645Dの試作機がやってきたら即座に、手持ちの交換レンズをあれこれ付け替えてテスト撮影を繰り返した。マウントは同じなんだから当然、レンズを取り付けて使うことはできる。「写る」こともハナからわかっている。フィルム35mm判用のレンズが(一部、撮像面からの反射によるゴーストなど問題はあったにせよ)デジタルカメラで使うことができたという事実を知っているからだ。へぼレンズでも、へぼなりの「写り」をしてくれて、それはそれで「味」として愉しむことができた。

 でもしかし、中判デジタルカメラはそんな「遊び心」の余裕なぞはなく、ユーザーももっとシビアにレンズ描写にこだわる。4000万画素もの高精細では、フレアーやゴーストはもちろん、ほんのわずかな片ボケやピントの甘さも冷酷無比に描写してしまう。
 ぼくの手持ちレンズで試してみたその結果は、残念無念、落胆するレンズも1?2本あったけれど、しかしいっぽうで、おおっ、このズームレンズも単焦点レンズもこんなにも凄い描写性能を秘めていたのか、とあらためて驚くこともあった。
 このへんの話は、今週末に東京からはじまる「645D 体感&トークライブ」で、できるだけ包み隠さずに(ペンタックスからストップがかからない限り)お話しするつもり。