中判デジタルで連続動体予測AF撮影

ペンタックス・645D(β版)+FA645 400mmF5.6
 645Dで高速連写をしようなどと考えてはいけない。そもそも、そーゆー使い方をするカメラではないからだ。高速で動くものを正確にピントを合わせて撮りたいならキヤノンやニコンのカメラを使うべきですよ。こうした中判デジタルカメラは「正確にピントを合わせてからブラさないように丁寧にシャッターを切って撮るべきカメラだ」と、ぼくは645Dのセミナーでも何度も申し上げていた。

 ところで645Dのピント合わせは、MFのほかにシングルAF(S.AF)とコンティニアスAF(C.AF)の2つのAFモードが選べる。ぼくはもっぱらシングルAFオンリーで、MFはともかくC.AFを使って撮影することはまったくなかった。
 コンティニアスAF(C.AF)は動体を撮影するときに使用するAFモードであるからして、645Dを使って動く被写体など撮ろうなんて、そんな大それたことを考えもしなかった(フィルム645ではクルマの撮影をよくやってたけど)。だからハナから無視してた。そもそも645Dの連続撮影機能は最高1.1コマ/秒というスローモーなカメラだ。連写とC.AFを組み合わせて動体を撮影したところで期待するような写真が得られるとは到底思えなかった。


 ところが、ある日ひょんなことから ―― どうせダメだろうと高をくくりながら ―― 動く被写体を1.1コマ/秒の「連写」と「コンティニアスAF」と「自動選択AF」の3つを組み合わせて撮ってみたら、これがナンと、ぼくの予想を遙かに超える素晴らしい撮影結果が得られたのだ。
 「おおーっ!これはスゴイじゃないか」と驚き、すぐさま近所の東横線の電車を撮りに行った。連続撮影をしてその最後に「撮れた」カットが上の写真だ。フルフレーム、トリミングなし、ピントばっちり。

 連写とコンティニアスAFを組み合わせることで、645Dで連続動体予測AF(予測駆動AF)撮影ができる。中判デジタルカメラでまさかこんなことが「できる」なんて思いもよらなかったのだ、ぼくには(ペンタックスには失礼だけど)。連続動体予測AFとは、高速で移動する被写体を連続的に自動でピントを合わせ続けながら(シャッタータイムラグを見越してピントを先送りしながら)連続撮影ができる機能である。
 これを活用することで、ほら、急行電車がこちらにどんどん近づいてくる様子を(最高1.1コマ/秒というスローな連写性能ではあるけれど)、400mm手持ち撮影で、すべてのカットがピントばりばりに撮れた。撮影はRAW+JPEG。645DはRAW+JPEGでも最大約13コマまで連写が可能なのだ。くどいようだけど645Dは中判デジタルですぞ、いやあ、驚きましたね、これには。