Dレンジオプティマイザー

ソニー・α100+DT18?70mmF3.5?5.6
 α100のデジタルカメラとしての注目点は、ぼくは大きく5つあると思う。(1) 新開発1020万画素CCD、(2) CCDシフト方式の手ブレ補正機構、(3) ダストリダクション機構、(4) Dレンジオプティマイザー、(5) 交換レンズ群、である。この5つの中で、α100を使ってみてどれにいちばん興味を持ったか、と問われれば迷わずDレンジオプティマイザーの機能だった。このα100ではイギリスのアピカル社が開発した画像処理技術を利用しているが、同じような考え方でデジタル画像を処理する技術についてはだいぶ以前からプリンターに取り入れられている。
 Dレンジオプティマイザーは、明暗差のある被写体のコントラストを肉眼で見た印象に近く仕上げるもので、ぶっちゃけて言えば、白とび、黒つぶれを可能な限り少なくして不自然にならないように階調描写する機能だ。OFF、スタンダード (ディフォルト) 、そしてアドバンスの三つからユーザーが選択できる。


 スタンダードモードは、ま、従来の逆光補正のようなもんでとくに注目するほどでもないが、しかしアドバンスはちょっと違ってこれが良くできているのだ。ぼくは、これにはすこぶる感心した。画面全体の中の輝度域ごとに部分的にダイナミックレンジを変えたりしてコントラストの補正をしているのだ。結果的にハイライト部とシャドー部の階調再現域が幅広くなって描写される。その再現描写のコントロールが実にウマく決して不自然でなくほど良いのだ。こうした言い方が正しいのかどうかわからぬが、部分的にISO感度を変えて画像処理をして“露出”を部分コントロールしているかのようだ。もちろん、その機能からわかるようにAEモードと多分割測光モードの組み合わせて撮影をしなければならない。
 ところでα100のDレンジオプティマイザーには二つ残念なことがあって、それはJPEG撮影の時でないと機能が働かないことで、つまりRAW撮影モードを選ぶと (ナンの警告もなく) DレンジオプティマイザーはOFFになってしまう。もう一つは、ハイライト部とシャドー部のコントラスト補正の微調整がユーザー自身でできないことだ。今のところはこうした“使用上の制限”はあるものの、ラチチュード幅が狭いことが欠点であったデジタル画像を救う新しい技術として、将来的に大いに期待ができる。
 なお、ソニーがカタログやデモで発表しているDレンジオプティマイザーの“作例写真”だが、ぼくが実際にあらゆるシーンでたくさんのカットを撮ってみたけれど、あんなふうに極端に画像のコントラストやラチチュードが変わるとはとても思えぬ。いくらナンでもちょっと誇張しすぎだよ。