コスモポリタンなカメラ

ペンタックス・K100D+INDUSTAR-61 50mmF2.8
 この、インダスタール50mmは激安のロシア製レンズである ―― 新品でもべらぼうに安かった ―― 。激安だけあってその写りは“個性的”だ。絞りなんかはキチンとした星形になって、そりゃあシビれる (アキれて、見とれる) ようなボケ味になる。最短撮影距離は30cmで、だからロシア製レンズが好きな人はこのレンズを「マクロレンズだ」と身贔屓してみている人もいる。
 いやいや、こんなレンズのことなんかどうでもイイのだよ、ハナシはK100Dなのだ。つまりだ、K100Dはボディ内手ブレ補正方式 (こんなコトバあったかなあ) だから、ボディに取り付けられるレンズならすべてのレンズに対して手ブレ補正を働かせその効果を得ることができる。レンズを選ばない、というのがボディ内手ブレ補正方式の基本的な特徴であり、このK100Dはそれができるようにキチンと“配慮”がされている。だから、古いKマウントレンズだけでなく、M42のスクリューマウントのレンズでもマウントアダプターを介することで、そう、こんな“やくざ”なロシア製レンズでも手ブレ補正の恩恵に浴しながら撮影ができるというわけなのだ。


 ボディ内手ブレ補正方式では、使用するレンズの焦点距離に応じてブレ補正アルゴリズムを変更してやらなくてはならない。つまり望遠レンズと広角レンズではCCDの動かし方を変えてやらなければ最適なブレ補正ができないからだ。使用するレンズにその情報などが書き込まれたCPUが内蔵されていれば、ボディにセットするだけでどんな焦点距離の開放F値がいくつのレンズであるかが瞬時にわかる。ところが、レンズ内にCPUなぞ持っていない古いレンズでは、K100Dにはそのレンズの焦点距離がわからない。わからなければ最適なブレ補正効果が得られにくいのは自明のこと。そこで、CPUを内蔵していないKマウントレンズやマウントアダプターを介したレンズをK100Dにセットすると、液晶モニターに焦点距離を手動でインプットする画面がでてくる。そこでレンズ焦点距離をセットする。8mmから800mmまでセットが可能。
 というわけで、K100Dは古いレンズ新しいレンズにかかわらず、どこのメーカーも、どの国籍でも問わず取り付けられるレンズならすべてに対しして差別なく手ブレ補正を効かせてくれる。こんなにもインターナショナルでコスモポリタンでヒューマンなカメラが、かってあっただろうか (ちょっと大袈裟か…)。