まだまだ品薄が続く、か

ニコン・D80 + DX VR 18?200mmF3.5?5.6
 この18?200mmはDXタイプのレンズですからデジタル一眼専用です。VRでありますから光学式の手ブレ補正機構を内蔵しています。35mm判換算で約27?300mm相当の画角をカバーします。高倍率ズームレンズで手ブレ補正内蔵で、描写性能もこのクラスのズームとしては相当によろしい、で、約10万円。当初、ニコン自身が「いくら高倍率、VR付き、描写性能良し、といえども10万円近くもするレンズがそうそう売れるわけはないだろう…」と高を括っていたところがあったようで、でないともう少しマシな生産計画を立てていたでしょうに。
 発売から一年以上たった今でも、まだ所によっては「2ヶ月待ち」というところもあるほどの品薄状態ナンだそうです。昨年、ぼくがニコンのD200やD80の体験セミナーっちゅうもんをやっていたときにも、参加者の何人もから「今すぐにでも欲しいのだけどどうにかなりませんか」と相談もされた。でも、ぼくごときではどうにもならんことで ―― D200もD80も誉めちぎってたわけではなかったのにぼくのことをニコン社員と思っていた人もいたようですが ―― お役に立つこともできず申し訳なかった。そのセミナーで、D200やD80をもし購入するのならVR18?200mmと組み合わせるのがベストですよ、と喉のココまで出かかっていたのをぐっと飲み込んでしまったこともありました。


 先日、とある中古カメラ屋さんで聞いたびっくり驚いた話。「VR18?200mmは“新品”よりも“中古”のほうが高い」んですって。現行商品でですよ、新品よりも使い古しの中古の価格のほうが高い、なんてどこにソンなあほな話がありまっか。
 VR18?200mmの新品の実販価格は、だいたい8万円ちょい、ぐらい。実際、どこのお店も「お取り寄せ」または「予約受付中」になってますね。注文してから約1?2ヶ月は待たなければならないといいます。でも、とにかくすぐに欲しいっ、て人もいる。たくさんいる。そこで中古なんです。需要と供給。だから中古価格が高騰してるわけです ―― 新品レンズを定価よりも“高く”売るわけにはいかんですが中古レンズならそのオキテが適応しない。で、その中古価格はいくらかといいますと、程度上で「9万2千?9万3千円」ぐらいということでありますから新品より約1万円ほど高い。それでも、飛ぶように売れてしまうそうです、うそのようなほんとの話。
 で、べつにニコンを弁護するわけじゃないですけど、価格を維持するためにニコンは「生産調整」なんかしてませんよ。疑ってる人がいるようですけれど。ニコンはそんなことができるほど器用な会社じゃないです。不器用だからやろうにもできませんよ。そもそもレンズというもんは「売れてる」からといって生産量をすぐに2倍にしたり3倍にしたりできるようなもんではないんですよ。

手ブレ補正ONとOFF

ペンタックス・K10D + FA 50mmF1.4
 先日のK10Dのファームウエアのアップデートですが、2?3のバグフィックスのほかに7項目ほどの“機能追加”がありました。その内容については、K10Dユーザー以外の人や、K10Dを標準設定のまま使っていてなーんにも不満を感じていない人にとっては「どーでもいい」ことです。しかし、K10Dユーザーには「タイヘンにいい」ことでありました。とくにK10Dヘビーユーザーにとっては嬉しい「改善」ばかりでした。その中のいくつかは、ぼくでさえ使いはじめてすぐに不満に感じていたことなんです。製品として発売する前にどうしてこんな初歩的なことに気づかなかったんだろうかしっかりしろよペンタックスっ、と文句の一つも言いたくなりましたけれど。
 こうなると、K100Dのほうもいくつか“ついでに”機能追加や変更改善をやって欲しいところもあるのですが、なんとかならんですか。まさかK100Dユーザーのことを見放してしまったちゅうわけではないでしょうね、おーいっペンタックス。


 K10DもK100DもCCDユニットそのものを電磁石のチカラで高速シフトさせて手ブレ補正をする機構を内蔵してます。決して軽いとは言えないCCDユニットを磁力で“宙ぶらりん状態”にして、角速度センサーから得たブレ情報に反応して上下左右方向に超高速瞬時に微動し方向を変えそして瞬間停止を繰り返しているわけです。「ソンなことをやっとたらバッテリーの容量がいくらあっても、すぐになくなっちゃうじゃないか」と心配する人もいる。「だから必要と思ったとき以外は手ブレ補正の機能をOFFにしてます」といったケチな人もいるようです。
 でも、そんなシミッタレたことする必要はありません。ON/OFFでバッテリー消費はほとんどかわりません。K10D/K100Dの手ブレ補正シークエンスを簡単に説明しますと、まず手ブレ補正機能のON/OFFにかかわらずつねにCCDユニットは“床”にじっと“座って”ます。シャッターボタンを押しこんでミラーアップすると同時に、床に座っていたCCDユニットはすっと立ち上がって所定の位置にぴたりと停止します。宙ぶらりん状態です。ブレ補正ON/OFFでもこの動作は同じです。そしてシャッター幕が走行する直前、つまり露光する直前ですね。ここでブレ補正ONのときに、角速度センサーからの情報によりCCDユニットが動き始める。その動作状態のままシャッター幕が走行して露光される。ブレ補正OFFのときはCCDユニットは宙ぶらりん状態のまま所定位置にじっとしています。で、露光を終えれば、つまりシャッターの後幕が走り終わったら、またふたたびCCDユニットは床に座り直します。ですから、必要なとき以外はばたばたしませんのでエネルギーも使いません。
 ところで、CCDユニットが床に座り直すときは、最近のガサツな若い人とは違って上品に静かに、ソフトランディングするように座り直すそうです。なかなかエラいじゃないですかペンタックス。

ファームウエアのアップデート

ペンタックス・K10D + FA 77mmF1.8 Limited
 やらねばならんことが山積しておりましてナニから手を付けていけばよろしいか少しパニックであります…。と、こんなところでグチってもしょうがないんですけど、ところで、昨日23日でしたかK10Dのファームウエアのアップデートが発表されましたね。いくつか機能が追加されたり変更されまして、それらの中で、とくに前後コマンドダイヤルの操作性の向上などがぼくとしては注目でした。ちょっとしたことですが、操作性は格段に向上しました。それでも、K10Dで改善して欲しいことのうち、まだ対応してもらっていないこともあったりして、でもそれは今後の楽しみとしておきたい。
 でも、このファームウエアのアップデート、ぼくたちが考えているほどカンタンなことではないんですよ、実は。たとえばですが、カメラメーカーとしてはユーザーにファームウエアのアップデートをしてもらおうと考えても、ユーザーのすべてがカンタンにアップデート作業がおこなえるとは限りませんよね。そういった人たちにどうサービスしていくか。“サービス差別”がおこってしまうわけです。あるいは、現在市場に出回ってお店に在庫している機種についてどうするのか。


 これはK10Dの話ではないのですが、販売店によっては「ウチで在庫している機種をすべてきちんとファームウエアのアップデートをしなさい、でないと売らない」と言うところもあるそうです。それがもし、大型の量販店なんかだったらそりゃあタイヘンです。売っている数が違いますから。お店に出むいて、きれいにパッケージされた箱を開けてカメラを取り出して、ひとつひとつアップデート作業をおこなわなければなりません。中には「店の中でソンなことやるなよ、持って帰って自分の会社でやってこいよ」と文句を言われることもあるそうです。カメラ店の言うことももちろん正論です。お店の言い分としては、ファームウエアのアップデートでカメラが“良くなった”にもかかわらず、しかしそうしていないカメラは“良くないまま”売らなければならない。お客さんに対してそれはできない、と。難しいところです。
 ま、これもじつは、カメラメーカーとカメラ店との“チカラ関係”もありまして、一概にファームウエアのアップデートをしたらすべてのメーカーがお店に出むいてアップデートサービスをおこなう、とは限りませんけれどね、オトナの世界です。

E-400のライブビューなしの不思議

オリンパス・E-400 + ZUIKO DIGITAL ED14?42mmF3.5?5.6
 E-400のボディには“グリップ”がない。ずっとムカシのフィルム一眼レフカメラのような平べったくて薄いボディだ。最近の一眼レフでは珍しいスタイリングである。でもそうしたムカシの一眼はフィルム巻き上げレバーがあったから、そこに指をかけることでボディのホールディングを“なんとか”やっておりました。しかしE-400にはそうした“指がかり”もなくツルンとしてて、さあて、ボディをしっかりとホールディングできるだろうか、とE-400をはじめて見たときそれが心配だった。
 ところが、実際にE-400を持ってみると、いや、これが杞憂でした。予想外に持ちやすい。ボディが徹底的に小さい軽いからだろうけれど、親指、人差し指、そして中指の三本の指だけで“つまむ”ようにE-400が“ホールド”できるんですよ。で、シャッターを押すときはといえば、左手でE-400を少し支えれば、あとは親指と中指だけでつまんで、人差し指でちょこんっとシャッターを押し込めばよろしい、といった具合です。慣れれば、これはクセになります。この軽い小さいE-400を使っていたあとに、EOS 5DやD200を使って撮影すると(まったく情けない話でありますが)その重さ大きさに負けて、くたくたに疲れてしまう。
 ま、一度、持ってみなさいよE-400を構えてみなさいよ、と言ったところで日本国内じゃあ無理ですよね。もうすぐに国内発表されるとウワサされているE-400改をじっと待っているしかないですね。


 ところで、E-400を使っていて、いくつか不思議に思うことがありました。ひとつは、オリンパスはいったいどーして新型一眼レフカメラに「ライブビュー撮影」の機能を入れなかっかったんだろうか、ということです。オリンパスの一眼レフにライブビュー撮影機能は、なくちゃならない機能です(と、ぼくは考えている)。E-330以降に発売されるすべてのオリンパスの一眼レフには、ダストリダクションとライブビューの機能はゼーッタイに搭載してくるモノと信じておったのですが(手ブレ補正は、ま、ともかくとして)、このE-400は、ダストリダクションは入っているんですが(新しく高度なワザが取り入れられているようですが)、しかし、かんじんのライブビュー機能はありません。そんなばかな。オリンパスともあろうものが、オリンパスしかできないライブビューの機能を新型の機種に搭載しないなんて、どうかんがえても奇妙です。
 というわけで、ボディを子細に見てみると(もちろん中身を開けてみたわけじゃありません)、なんだかその“気配”が見え隠れしているんですよこれが。どうも、途中までなんとかライブビューをやろうとしていたけれど、どんな理由か知らないけれど、発売のぎりぎりになってやめたような、そんな様子が感じられるんですよ。たとえばFnボタンです。このボタンの機能、あまりの“ずさんさ”を見るにつけ、まさかオリンパスともあろうものがこれでイイなんて思うわけがないと、きっとウラになにかがあるに違いない、と。

ヨーロッパ限定販売

オリンパス・E-400 + ZUIKO DIGITAL ED14?42mmF3.5?5.6
 撮像素子サイズが小さいのに、「カメラもレンズも大きいぞ重いぞ」と文句を言われ続けてきたフォーサーズシステムカメラでありますが、それをはねのけて「うぉほほほっ、どうだまいったかっ」といわんばかりの“超小型超薄型超軽量”のデジタル一眼レフカメラをオリンパスが開発しました、そうです、このE-400であります。小型カメラを作らせればこんなにウマいカメラメーカーもそうはない…はずだったのだがフォーサーズシステムになってから、なぜか大きい重いばかりだったのだ。それがようやく、このE-400でオリンパスの面目躍如です。E-400のボディも小さい軽いそして薄いけれど、同時発表された新型14?42mm標準ズームレンズも、そして同じく新型のED40?150mmF4?5.6望遠ズームレンズも、ううっ、と声がつまるほどにこれまた小さい軽い。
 昨年秋のドイツ・フォトキナで発表されお目見えしたけれど、なんだなんだどうしたんだよ、発売はヨーロッパのみの限定で日本国内では販売されないという。その予定もない。だから国内では買うことができない。使ってみることができない。日本のオリンパスは、このE-400についてはナニを聞いても「知らぬ存ぜぬ関知せず」で、機材はもちろんのこと資料さえも出してくれない。でも、どうしても欲しい、使ってみたい…。


 というわけで、あれこれ手を尽くして「E-400ダブルズームキット」を手に入れたわけでありますが、そのへんの顛末や ―― ま、というほどたいしたことじゃあないけれど、つまりヨーロッパで買ってきただけだ ―― で、それを使って撮影したインプレッションなどは、今週末、1月20日に発売になる「デジタルフォト」に掲載、ぜひ購読してくださいませ。その「デジタルフォト」にはE-400で撮影をした画像が付録CD-ROMに入っておりますから、「ナマの画像データを見たい」とおっしゃるウルサ方はそちらでどうぞ。
 さて、E-400の撮像素子はCCDでして(CMOSでもNMOSでもない)、その有効画素数は約1000万画素です。そしてオリンパスの一眼デジタルでは、というよりもフォーサーズシステムの一眼デジタルとしても“初”の1000万画素機種です。CCDはたぶんコダック製でしょう(オリンパスは沈黙してますがでもコダック自身がそう言っているようですもんね)。このCCD、画像処理うんぬんではなく、そのCCD自体が期待するほどのデキではなかったようですねえ。不出来、ちゅうわけではないですけど。でもオリンパスはよくがんばって“手なずけた”と思いますよ。もし興味のある人は、ま、実際にそれで写した画像を見て自分で判断してみてください。
 カメラは(レンズも)ちっちゃくて軽くてとっても魅力的でした。なんで、日本で売らなかったんでしょうねえ、惜しいなあ残念だったなあ……とシラジラしく言いましたけれど、その理由は、だいたい想像ができるんですけれど。

タッチパネル式液晶モニター

ソニー・Cyber-Shot T50
 Tシリーズとしては、はじめてのタッチパネル式3.0インチ型の大型液晶モニターを搭載しているけれど、Cyber-ShotとしてはすでにN1でタッチパネル式を採用しております(そのN1の後継モデルがN2で、それも同じくタッチパネル式の3.0型液晶モニターを使っております)。現行デジタルカメラではタッチパネル式の液晶を採用している機種としては、ソニーのT50、N2のほかには、ペンタックスのOptio T2(3.0型液晶モニター)ぐらいしか見当たりません。ちょいと記憶が曖昧ですけれど…。
 そういえば、だいぶ前になるけれど、東芝だったでしょうか、タッチパネル式のデジタルカメラがありましたよね。そのカメラはボディカバーの“着せ替え”ができる特徴もあったりして愉しいカメラだったのですが、液晶モニターのサイズが小さかったからかなあ、残念ながら期待したほどの人気も出ずにそれっきりになってしまいました。


 T50は液晶画面に表示されたメニューアイコンを指先で、つんつんッ、と軽く触れるだけでモードを選択したり設定をするができます。そのGUIや操作方法にいささかの改善が必要だとは思いますけど(ソニーらしくなくちょっと複雑で煩雑なんだよなあ)、でも大変に直感的に操作ができます。ぼくはこうしたタッチパネル式の操作が好きですから、(ちょっとぐらい複雑で煩雑でも)あまり気になりません ―― しかしこうしたタッチパネルは生理的に「イヤっ」という人もいるようですね、それがタッチパネル式操作が広まらないひとつの理由だともいわれています。とはいえ今後、液晶モニターのサイズが3.0型よりも大きくなる機種が出てくるようになれば、こうしたタッチパネル方式の操作はとっても便利になるかもしれませんね。

 さて、このT50のタッチパネル式の“真骨頂”はといえば、AF測距ポイントを指先で画面の上をタッチするだけでソコに測距ポイントを移動できる機能であります。測距ポイントを指先で押さえながらスライドして移動することもできるし、あるいは、ぽつんっ、と希望する位置を指先でタッチするだけでそこに移動することもできる。で、簡単至極にピント合わせができる。AFの多点測距はこのピント合わせ方式がよろしいですねえ。というわけで、もしT50をカメラ店などで見つけたら、ぜひぜひ、実機で試して欲しい。ほほーっと感心すること(きっと)請け合いです。N2も同じです。
 このタッチパネルのAF測距ポイント移動方式は、たとえばライブビュー機能を備えた一眼レフカメラなんかに搭載されたりすると、うーん、これは意外と便利でたのしいぞ。ということを、オリンパスのE-330を使っていて何度かそんなことを感じました。

屈曲型ズームと手ブレ補正

ソニー・Cyber-Shot T50
 おなじみスライドバリア式の薄型ボディに、屈曲型ズームレンズを内蔵させたソニーCyber-ShotのTシリーズの最新機種であります。とはいっても、発売されたのは昨年の秋だったから今となっては“最新型”とはいいにくいですけれど。光学式の手ブレ補正機能も備えております。屈曲型ズーム内蔵カメラで初めて手ブレ補正の機能を組み込んだのはコニカミノルタのDiMAGE X1でした。これはズームレンズの鏡筒そのものをスイングさせてブレ補正をする方式だった。撮像素子を動かしたり、構成レンズ群の一部を動かしてブレ補正をするには「スペースが確保できない、技術的にも到底無理だ」(当時の担当者談)ということで、レンズ鏡筒そのものを動かすという方法を考えついたわけです。しかし、これはこれでかなりトリッキーな方法ですし技術的難度は相当に高かったと思う ―― X1は手ブレ補正方式など評価すべき点があったのだけどカメラとしての完成度がイマイチでしたね。


 でも、その後、ソニーが同じ屈曲型ズームを採用しながらも、あっさりとレンズ群の一部を動かしてブレ補正するカメラを発表してきました(この屈曲型ズームレンズと光学式手ブレ補正については“謎”が多い)。そして、つい先日のCES(国際コンシューマエレクトロニクスショー)では、カシオが屈曲型ズーム(なんと、7倍もの高倍率ですよ屈曲型で、びっくりだよね)とCCDシフト方式の手ブレ補正機構を内蔵させた薄型カメラを発表しました。
 というわけでこのT50ですけど、もうかれこれ3?4年前になりますが初代T1の3倍ズームをずーっと、Tシリーズのモデルチェンジを繰り返しても、そのレンズをそのまま使い続けてきています(ほんの少しレンズ設計の変更もありましたけど)。ぼくとしては、次の機種こそ3倍以上のズーム倍率のレンズが採用されるんではないかと期待していたのですがT50を見たとき「なーんだ、またか」とがっかりしましたよ。このへんでも、ソニーにはもう少しがんばって欲しいなあ、と思うわけです。

足らざるところを補う

ペンタックス・K10D + FA 77mmF1.8 Limited
 そこで、とくに暗いシーンで少しイクジのなくなるK10DのAFを、使い手の側が工夫して“じょうずに使いこなす”方法であります。AFが苦手だからK10Dはダメなカメラだと決めつけてしまわないで(誰にでも欠点のひとつやふたつはあるじゃないですか)使い方を工夫してやればいいんですよ。
 まず、AF測距点の選択モードは「中央一点」を選んだ方がイイでしょう。これはK10Dに限らないことだけど(一般的には)多点測距AFの場合は中央の真ん中にある測距点が測距性能はいちばん高い。だから、とうぜんながら、ピントを合わせたい被写体が画面中央部にない場合には、シャッターボタン半押しによる「AFロック」をする必要があります。でも、このシャッターボタン半押しによるAFロック操作は慣れないとなかなか難しい。で、そうした人ためにあるのがAFボタンです。ここがK10Dの素晴らしいところのひとつ(とはいってもニコンのカメラにもありますけどね)。


 AFボタンはボディ背面の親指で押しやすい位置にあって、このAFボタンを押せばシャッターボタン半押しと同じくAF測距が始まりピントが合ったあとに、全押し状態を保持していれば(つまり、押しっぱなしです)AFロックしたままにできます。親指でAFボタンを押したままフレーミングを選ぶ。あとはシャッターボタンを押しこめばいいだけです。半押しシャッターが苦手な人も、これくらいの操作ならできるでしょう。
 つぎに、どこでピントを合わせるか、です。ここがポイントです。AFは(K10Dにかぎらず)低コントラストの被写体や低照度(低輝度)の被写体はピント合わせが苦手であります。だから、AF測距点をそうした被写体に重ね合わせてピント合わせをしないことです。画面内の比較的コントラストのある部分を探して(ピントを合わせたい被写体と等距離でないといけませんよ)、そこに測距点を重ねて測距する。AFロックする。AFをロックしたままフレーミングを決めてシャッターを切る。上の写真でいえば、中央1点の測距点を棚の上に飾ってあるガラスコップ ―― もう少し正確にいえば、ガラスコップの底と棚の間ぐらいがいちばんコントラストが高くピントも合わせやすいですよね ―― に重ね合わせてAF測距をしました。かなり暗い場所だったのですが(ISO640、F2.0、1/8秒)、すいっ、とピントが合って、だから拍手してやりました…。
 以上は被写体が静止している場合の一例です。動く被写体にもすばやく正確にピントを合わせるためのコツは(いくつも)あります。ま、それはいずれまた。

なんとかしてねAF

ペンタックス・K10D + タムロン・AF18?200mmF3.5?6.3 Di II
 K10Dの“アキレス腱”はAFではないでしょうか。すいっ、とピントが合ってもおかしくないような場面でも、ピントが合わずちょっとイライラさせられることが多いです。とくに暗い場所になるととたんにイクジがなくなりますね。とにかく合焦するまでのスピードが遅い。それに迷う。石橋を叩くように何度も微調整を繰り返してなかなか合焦してくれないこともあります。そしてようやく、「ピントを合わせたよん」と、K10Dからの合焦完了サインを確認して撮影をすると、わずかにピンボケ、てなことも何度かありました(騙し討ち…)。これには、もう、腹が立つと言うよりも、情けなくなっちゃう。キヤノンやニコンのAFに比べると、はっきり言って、相当に見劣りがします。AFについてはペンタックスにはもっともっとがんばってもらわないといかんです。ほんとにもう、おーい畳家ッ、笑ってる場合じゃあないぞぉ。


 K10DはK100DのAFと同じで11点測距です。SAFOX VIII です。ぼくは、AFの測距点はそのほとんどは中央の1点だけのモードを選んで撮影をします。中央の測距ポイント以外を選んでピント合わせをすることはほとんどありません。これはK10Dに限らず他の機種もそうですが、K10Dではとくにだけれど中央1点固定を貫き通します。中央以外の他の測距ポイントとなると、さらにイクジがなくなるからです。低輝度被写体でなかなか合焦せずAF測距をいつまでもいつまでも迷っているときは、ピントを合わせたい場所と等距離にある比較的コントラストの高い、ピントの合わせやすいポイントをわざわざ選んで、そこに測距点を重ね合わせてやるんですけど、それでも、まだうじうじと迷っているときもあります。だから(たまに)、イッパツですいっ、とピントが合ったりすると、思わず拍手してやりたくなりますよ。
 11点もの多点測距ポイントはいりませんから ―― AF測距のチカラが分散してしまっているんじゃないでしょうか ―― 少数精鋭で、そうAF測距ポイントの数を減らしてもいいんではないでしょうか。とにかく、ペンタックスはAFのスピードアップと合焦精度の向上を可及的すみやかにやってちょうだい。

イケイケどんどん高画素化

キヤノン・PowerShot G7
 G7はいわゆるコンパクトデジタルカメラながら1000万画素です。画質は良い。300万画素を越えると画質は悪くなるばかりだと数年前から言われ続けてきましたが ―― ぼくはとてもそうは思えませんでしたけれど ―― さてこのG7の素晴らしい写り具合を見て、それでもまだ、300万画素のほうがイイのだ、とガンコに言い張るのでありましょうか。なぜ、ものごとをソンなにも“後ろ向き”に考えようとするんだろうか。実際に、高画素化するたびにカメラそのものもぐんぐんと良くなってきているではありませんか。
 じつは、今年中には(たぶん)1/1.8型サイズのCCDで1200万画素以上のカメラが続々と出てくるいわれてます。CCDのロードマップではそうなってます。でも残念ながら(いまぼくが聞いている情報では)高画素になったからできる“画期的な機能”はまだもう少し待たなければならないようです。むろん、用途によっては300万画素の画像でも充分であることは百も承知千も合点でありますし、500万画素のカメラがあったり800万画素があったりしてもよろしいのだが、そうゆーハナシではなくて、ぼくは、もっともっと究極的に高画素になればいいのだよ、と思っております。

 ところで、コンパクトカメラが高画素化していく中で、「サービスサイズ程度のプリントしかしもしないのに800万画素や1000万画素なんぞ必要なぞない、初心者は300万画素あれば充分だ」と、よく聞かされました。いやあ、これを聞くたびに笑ってしまいましたね。そんなことをアンタから言われる筋合いなどありませんよ、と。


 だいたいですよ、プリントサイズと画素数とをどうしてそんなにムリに関係づけようとするんでしょうか。これがぼくは以前から不思議でなりませんでした。A4サイズのプリントなら300万画素(でしたっけ)、A3サイズなら600万画素(でしたか、興味ないからよく知らん)、なんてことを聞いたり読んだりするたびに、おいおい、300万画素の画像をA3サイズやA2サイズにプリントしちゃあイカンのか、と。プリントの品質が悪くなったって、それがどーしたんだ、と。
 300万画素の画像をA2サイズやそれ以上のサイズにプリントしたら、とたんに「写真」じゃあなくなるのでしょうか。そんなムチャなハナシはありませんよね。フィルムでは小さなネガサイズから全倍やそれ以上のサイズに引き伸ばしをして、ごくごくふつーに写真として鑑賞してましたよ。ぼくなぞ、35mmサイズのフィルムから畳1枚ぶん以上の大きさにプリントして、それで写真展をやったこともあります。たしかに、フィルムの粒子はモロに見えましたが、写真は大きく拡大してプリントすればそーなるもんだと思ってましたからへーきでしたよ。逆に言えば、1000万画素の画像をちっちゃなサービスサイズにプリントしようがイイじゃないかということです。そうしちゃあイカン、というようなナニかキマリでもあるんでしょうか。つまりですねえ、以上のようなツマラン理由を付けてデジタルカメラが高画素化することにブレーキなんぞかけるなよ、と言いたいわけです。デジタル写真はプリントして鑑賞しなければならんというキマリもありません。自由自在に好き勝手に写真を楽しめばよろしいじゃないですか。

 デジタル技術の将来性とデジタル写真の発展性にもっともっと期待をしてはどうなんでしょか。もし万が一、だめだったら(そうは思わんけれど)元に戻ればいいだけのハナシ。とにかく“その先”に行って見てみないことにはわからんじゃないですか。

液晶ファインダー(EVF)ばんざい

キヤノン・PowerShot G7
 使うたびに、いやはや、ほとほと感心させられます。ほんとうに良くできたカメラです。文句の付けようのないほど小憎らしいほどに完成度が高い。しいて“欠点”をあげるとすれば光学ファインダーの視野率の低さと、内蔵ズームの広角側が35mmからであることぐらいだろうか。いやむしろ、G7が光学ファインダーを省略しなかったことのほうを誉めるべきかもしれませんね。というのも内蔵レンズは35mmから210mmまでの高倍率6倍のズームで、それを光学ファインダーで (まがりなりにも、だけど) 対応させていることに感心してやらねばならないですね。でもしかし、それはそれとして、その視野率の低さは(ぼくとしては)かんべんならんです。他のメーカーならともかくキヤノンなんだから、もうちょっとナンとかならなかったのかと思うわけです。
 だからぼくは、内蔵されてはいるけれどまったくこの光学ファインダーを使いません ―― たぶん光学設計ではかなり苦労をした自慢のファインダーなんでしょうけれど、残念ながらぼくには“宝”の持ち腐れ ――。思い切って液晶ファインダーにしておけば、もっともっと使い勝手は良かったかもしれませんね(液晶ファインダーをただ単純に毛嫌いするだけのワカランチンがいるようですけど)。そうそう、あるいはデタッチャブル式の液晶ファインダーてのもアリだったかもしれないですね、このG7のデキの良さをみれば似合うかもしれません。


 G7を使っていると、「ファインダーを覗いてカメラを構えて撮影をしたい」と、うずうずしちゃう。なんと言えばいいのだろうかねえ、ボディ背面の液晶モニターを見ながら両手を突き出してカメラを構えるのが、なんとなく“かっこ悪い”ような気持ちになりますねG7を使っていると。じゃあ、モンクを言わずに光学ファインダーを覗いて撮影をすればいいじゃあないか、と言われそうだけど、しかしこれじゃあなあ。
 フィルムカメラなら、ま、これくらいの視野率でもなんとかガマンをするけど、しかしデジタルカメラでは写したあと、すぐにその場で、いま写した画像が液晶画面に視野率100%で表示されるのです。ほんのわずかでもフレーミングが曖昧だったりすれば如実にその“失敗”がわかってしまう。自分のせいでなくともフレーミングのヘタさをストレートに指摘されるようだ。フィルムカメラならその場で確認することもないし現像ができあがってくるまの時間がフレーミングのズレを少し忘れさせてくれる。いやいやフィルムカメラだからフレーミングはいい加減でよろしい、と言っているのではありませんぞ。デジタルカメラはその場でリアルタイムに結果が示されるからフレーミングに余計にシビアになるのだよ。
 だから、ファインダー視野率を向上させて比較的廉価でできるファインダーが液晶ファインダー(EVF)です。少しぐらい見づらくても(今年ぐらいから良いEVFがぽつぽつ出てくるでしょうけれど)視野率100%の液晶ファインダーにいまおおいに魅力を感じるわけであります。

 ところで、1月8日にラスベガスで開催されるCES(国際コンシューマエレクトロニクスショー)では、興味深い新型コンパクトカメラや、ちょっと驚く“話題”が発表されるようですね。その詳細についてはいまここで話をするわけにはいきませんが(と、いってもぼくはウワサ話を聞いただけですから)、もしそれがほんとうならビッグニュースとなるはずです。