福禄寿、かな

オリンパス・μ780
 さて、μ780です。そのメニューの操作性などは相変わらずのタコですけれど ―― メニューのユーザーインターフェースなどを変更するにはかなりの勇気と時間がかかるけど、オリンパスにはここはいっぱつ、なんとか考え直し変更して欲しい ―― μ780はちょいと注目のカメラです。スタイリングも相変わらずの平凡さですが、コンパクトデジタルカメラとして充分な機能を備えておりますし、今後のデジタルカメラ全般に採用されていくだろう機能を搭載しています。
 その新しい機能は三つありました。イルミネーション機能、顔検出逆光補正機能、パーフェクトショットプレビュー機能の三つ。そのうち、イルミネーション機能以外の二つは、“まだまだ未完成”といった感じですが、しかし今後、コンパクトや一眼を問わずこれから必ず進歩発展していく機能のように思われます。そういった意味でも「注目」の機能です。


 ところで、注目の三つの機能とは別ですけど、もう二つばかり、ぼくとしてはとても気になっていることがμ780にはあります。1/2.33型CCDと両面非球面レンズを使った超薄型5倍ズームレンズです。1/2.33型(または1/2.3型)は1/2.5型にかわってこれからの“主流”の撮像素子サイズになっていく可能性がありそうですね。両面非球面レンズについては話せばキリがないですけど、これからの小型で高性能なレンズを作っていく上でキーとなる技術のひとつでしょう。とは言っても、精度の良い両面非球面レンズを作ってきちんと製品化しているのは(たぶん)今のところオリンパスだけだと思うけど。…また話がそれました。
 で、三つの注目機能のうちのひとつ、イルミネーション機能は、操作ボタン類が暗い場所で光って文字やアイコンが見やすくなるもの。これはもともと、すでに団塊世代に向けて開発されたというμ730(最近のオリンパスの失敗カメラの代表格)に採用された機能だった。このμ730は(団塊世代のぼくには)まったく魅力のないカメラであったのですが、このイルミネーション機能だけは「こりゃあいいぞ」と大いに感心しました。それがこのμ780にも搭載されている。これはよろしいです。なので、今後のオリンパスのコンパクトカメラ(といわず一眼にも)ぜひこのイルミネーション機能を搭載するようにして欲しい。

 顔検出逆光補正とパーフェクトショットプレビュー機能の説明は、おもしろい話やつっこみ話もあってカンタンにできそうにないので、またの機会に。どんな機能なのか知りたい人はカタログを見てみるか(顔検出逆光補正の作例写真はちょっとウソっぽいけど)オリンパスのホームページをご覧になるとよろしい。知っておいて決してソンにならない撮影機能です。

オリンパス・μ780
 オリンパスのコンパクトカメラには「μ」、「SP」、「FE」の三つのシリーズがある。それぞれに、たとえばμシリーズでは780とか760、750、730、810、710、…。SPシリーズでは350や320、500や510、550、…、があって、さらにFEシリーズには200、230、240、…、と、まあ、こんな具合になっておりまして、その機種名を聞いただけではちんぷんかんぷんなのだ。ま、μシリーズでいえば「700」は700万画素の機種、「800」番台は800万画素といったようにナンとかソコまではわかるのだけど、しかしFEのシリーズの機種名になるとそうした約束ごとの埒外となる。
 さらに輪をかけてこれまたイケないことに、それぞれのスタイリング(カメラ外観デザイン)などがソックリなもんで、どれがどれやらますます混乱してしまう。混乱してしまうのはそのメニューの操作性もそうだ。同じオリンパスのカメラなのにコンパクトデジタルカメラとデジタル一眼(Eシリーズ)を一緒に使おうとすると、メニューの選択方法の大逆転やプラス、マイナスの左右の逆転現象などなどがあって、いやあ、使っていて良い頭の体操になります ―― オリンパスばかり責めるのも酷なのでひとこと言い添えておきますが、ニコンのコンパクトと一眼にもまったく同じような腸捻転現象が見られますけどね。


 以下、最近のオリンパスのカメラを使ったことのない人には、なんのこっちゃ、でしょうから読まなくてもよろしい。

 というわけで、オリンパスのカメラはコンパクトも一眼もとわずメニュー画面の操作や設定方法にはオカシなところがヤマのようにありますね。たとえばだけれど、コンパクトカメラでメニューの設定を終えたあと、そのメニュー画面から抜け出すためにはメニューボタンを何度も押していかないと金輪際メニュー画面から抜け出すことはできません(こんなカメラも珍しい)。いったんメニュー画面に入り込むと、まるで蟻地獄に落ち込んだようで容易に抜け出せない。ところが、同じメニューでも「画質」設定モードだけは、設定が済むやいなやナンの挨拶もなくいきなりメニュー画面から抜け出てしまうのだ。
 この際ついでだから言っときますけど、同じような理解不能なメニュー操作は一眼デジタルのEシリーズにも受け継がれています。E-410なんかはもっとおかしいことがたくさんあるんです。その一つの例だけど、コマンドダイヤルを右方向に回転させているのにモニター画面に表示されるバーグラフ上のドットは左方向にのびていったり、同じくコマンドダイヤルの回転方向がマニュアル露出モードのときの露出オーバーアンダーと、自動露出モードでの露出補正のときの露出オーバーアンダーとが、まるっきり逆になっているなど、使っていて、つい笑っちゃいますね(あきれて)。

 いやあ、オリンパスの機種名称のややこしさの話から、オリンパスのメニュー画面の“不思議な”操作性の話にとび、さらにE-410のあれこれの話にとんじゃって、かんじんのμ780からどんどんと離れてしまい、話がだらだら長くなってしまった。μ780については、また、ということで ―― この機種も、愛嬌のあるオリンパスらしいちんぷんかんぷんがいっぱい、だけどね。

がんばれペンタックス

ペンタックス・Optio E30
 このE30はペンタックスのコンパクトデジタルカメラの中ではもっとも低価格の機種であります。店によっては1万5千円を下回るところもあるようだ。でも、710万画素で36?108mm相当のズームレンズを内蔵させ液晶モニターは2.4インチ型でAFは3点マルチだし露出補正もできるしISO感度もホワイトバランスも選ぶことができるし15種類のシーンモードを備え動画も撮れるシャッタースピードは1/2000秒から最長4秒まで連動して単3型乾電池2本でアルカリ電池でもストロボを使ったりしながらも約200枚ほど撮影可能だそうでリチューム電池ならなんと750枚近くも撮れるらしい。その描写性能はといえば ―― とかなんとか、大上段に構えてうんぬんすべき機種ではないのだけれど ―― 低ISO感度で撮影しているぶんにはこのE30の数倍の価格の機種と比べてもまったく遜色がない。重箱の隅をつついて強いて不満を言えばレスポンスがちょっと悪いこととシャッターボタンが押しづらかったこと液晶モニターの(大きさは充分なんだけど)視認性がプアーだったぐらい。


 でも、この価格でこの写り具合と撮影機能なら文句なんぞ言えないと思う。どこぞの、同じような他社のエントリー機種には、ISO感度は選べないメインスイッチをON/OFFするだけでストロボ設定を忘れてしまう、といったモノに比べればこちらE30のほうがずーっと魅力的だと思う。
 ところでペンタックスの現行機種には1000万画素のA30、水中撮影も可能なW30、タッチパネル式のT30、薄型ボディのM30、低価格実力派のE30の5つのシリーズがあって ―― ぼくとしてはイチオシは文句なしにT30だけど ―― これらの機種の中には他社のチカラを借りて製造している機種もあるけれどそれはなにもペンタックスに限ったことじゃない。ただ一つ、ペンタックスのコンパクトデジタルカメラに注文を言うとすれば(といった要望を出すのさえ、なんだかはばかられるいまのペンタックスの状況なんだけど)レンズにもう少し「チカラ」を入れてくれよということ。一眼レフ用のレンズはいいものを次々と出しているのに、その何分の一でもいいからコンパクトにも振り分けて欲しい。
 ペンタックスを取り巻く状況のことを考えるあれこれ心配はありますけれど、とにかく、がんばってくださいね、どんなことになろうとずっと応援をしますからね。

北海道大学理学部総合博物館

ペンタックス・Optio T30
 T30はタッチパネル式のカメラでありまして、ペンタックスとしては初代のT10、二代目のT20、そしてこのT30で三代目となる。初代T10からペンタックスのコンパクトデジタルカメラの中では、ぼくとしてはもっとも“注目”をしている機種でもありました。じつに個性的でのしいカメラだと思う。良くできたカメラです。写りも良いです。
 タッチパネル式のカメラとしては現行機種では、このT30のほか、ソニーのT50とN2があるぐらいではないだろうか。その他のメーカーはタッチパネル式をなぜか嫌って製品化しようとしない。で、ペンタックスのそれとソニーのそれとを比べてみると、タッチパネルの操作性やUIや機能の愉しさや豊富さ、カメラとしての完成度など、あらゆる点で“もんくなし”にペンタックスのT30が優れています。タッチパネル式のカメラ、という条件で、もしカメラを選ぶとすれば、もう、迷うことなくペンタックスのT30がよろしい。さらにもう少し言わせていただければ、各カメラメーカーの企画担当者は ―― タッチパネル式のカメラに興味がなくても ―― ぜひ、このT30を使ってみて研究してみる価値があると思う。きっと、今後のカメラづくりのナニかいいヒントが得られるはずです。


 T30の液晶モニターは3.0インチ型の大型で、そのモニター画面に指先(またはペンなどで)つんつんと軽く触れたり押したりしてさまざまな設定や選択をおこなったり、あるいは、撮影した画像に絵や文字を描き込んだりできる。写真を撮るだけでなく、メモ用紙の代用としてこのT30が使える機能を備えていることもおもしろい。メインスイッチをONにする。液晶画面を、どこでもよろしい、ぽんっとタッチする。と、簡易的なメニュー画面があらわれる。その中の「メモパッド」をタッチすると、沈胴式レンズが自動的に引っ込んで、真っ白なメモ画面があらわれる。ここにペンのようなもので(指の先っぽでもよろしい)文字でも絵でも描き込めば、それがVGAサイズ“メモ”画像として保存される、というわけだ。
 そうしたタッチパネルに対応した液晶モニターなのでしかたないことなのだが、明るい戸外などで多少、視認性に不満がなきにしもあらずだ。しかし、タッチパネル操作の便利さや愉しさのことを思えば (ぼくとしては) 十分に我慢の範囲内にはいるからぜーんぜん気にならない。

 というわけで、これから函館に向かってドライブ散歩。札幌は朝から快晴。

北海道大学の春

ペンタックス・Optio A30
 1/1.8型CCDで約1000万画素、38?114mm相当の3倍ズームレンズ、CCDシフト方式の手ブレ補正機構、2.5インチ型液晶モニター、5点AF、……。これっ、といった注目すべき特徴のない、いまとなっては“ごくありふれた”スペックのコンパクトデジタルカメラであります。そうそう、最高ISO感度はISO1600まで設定ができて、一部の撮影モードに限定されるけどISO3200まで自動アップする。しかし約500万画素相当の画像サイズになる。画質なども ―― オートホワイトバランスに少しクセがあるが ―― “ごく平凡”であります。もちろんこのクラスのカメラとしてはそこそこの描写力もあってナンの不満もない。総合的に眺めればよくバランスのとれた良いカメラだといえなくもないが、しかし、なんだろうかなあ、もう一つ魅力に乏しいのだ。


 ボディカラーにしたってそうだ。国内はシルバーのみの販売で、このシルバーボディが没個性的で魅力欠落的なのだ。海外モデルにはブラックボディが用意されていて、それを先日見せてもらったのだけど、文句なしにブラックモデルのほうがよろしい。カメラとしての内容が凡庸でも、そんなのかまわん、と思わせるほどシャープでシャレた印象なのだ。なぜ国内でブラックを売らないんだろうかなあ…。
 ペンタックスのコンパクトカメラに期待することは、内蔵レンズにもっともっとこだわってほしいこと。スライディングレンズ機構を初めて取り入れて薄型レンズ薄型ボディに仕上げて注目されてからいったい何年たつんだろうか。その当時のままの3倍ズームばかりで、それからいっこうに抜け出さない。同じようなスライディングレンズ機構を使って他社からはもっと個性的なレンズが出ているというのに(そのほとんどはペンタックスの技術協力を受けているはずだ)かんじんの本家本元は旧態依然努力も工夫もなし、てのはイカンですねえ。

歪み自動補正処理

フジフィルム・FinePix F40fd
 フジのカメラはいつ頃からだろうか、フジは黙ってますけど、撮影したあとにカメラ内で自動的にディストーションの処理をおこなうようにしていますね。液晶モニターを見ながらフレーミングしているときに、「画面周辺部でちょいと歪むなあ、樽型になるなあ」と感じる。ところが、撮影した直後にその画像を再生表示してみると、歪みが“ほどほどに修正”されていています。完全に歪みが補正されて画面周辺部の直線が“真っ直ぐ”になっているということはなく、少し歪みを“残し”ているのが ―― 確信犯かどうか知らんけど ―― ま、ナンといいましょうか、可愛らしいというか小憎らしいというか。でも、ワルいことじゃあない思いますよ、別に。こうしたことはフィルムカメラじゃできなかったことでデジタルカメラならではのワザなんだし、結果的に歪みのない自然な画像が得られればそれはそれでいいと思う。
 ただし、処理時間が長くかかってしまうなどといったデメリットは最小限におさえなければいかんですね。あるカメラメーカーなどは、こうしたカメラ内での歪み補正をすると処理時間がかかるもんだから(歪み補正アルゴリズムが少しタコなせいもあるけれど)、ユーザーにON/OFFの選択をしてもらうようにしている機種もある。処理時間のほかにもう一つ、画角が変わってしまう、ごくわずかだけど画角が狭くなってしまうというデメリットもあります。


 カメラ内でディストーションの補正をすると、その処理のための時間が多かれ少なかれかかる。たぶん ―― フジに確認したわけではないので憶測だけど ―― F40fdの場合、歪み補正の処理をしてからメモリーカードに記録しているためだろうか、ごくごくわずかな時間なんだけど書き込み終了まで待たされる(感じがする)。メモリーカードに画像の書き込みが終了するまで、次の撮影をするなどの操作ができないのだ。時と場合によってはこのちょっとした待ち時間がモーレツに気になることもある。
 機種によっては(メーカー名や機種名は伏せるけれど)、撮影前に液晶モニターに表示される画像から歪み補正をしていてそのままが写って記録されてしまうものや(処理時間が少しかかるだけで撮影前と後での違和感はない)、あるいは、歪み補正アルゴリズムが良くできていてスピーディーに処理できるので誰にも気づかれずに“こっそり”補正処理をしている機種もある。コンパクトデジタルカメラの場合は、レンズは固定式なのでレンズそのものを取り出してディストーションや収差のチェックができないから、メーカーが黙ってさえいれば一般のユーザーはまったくわからない。
 ただし、こうしたソフト的な後処理は安易にはやらないほうがいいですね(道徳的に云々じゃないですよ、誤解しないでね)。撮影するときにテキトーに写しておいて、あとで画像処理ソフトでどうこうして仕上げる、というのと似てなくもない。結果的に良いものであれば、それはそれでイイじゃないかと考えてるほうだけど、ハッキリとした目的意識を持たずにそんなことしてちゃあいつまでたってもいい写真は写せないし、同じようにいつまでたってもいいカメラやレンズはできないよね。がんばるべきときは、やっぱり、がんばらないと、ね。

デュアルメディア対応スロット

フジフィルム・FinePix F40fd
 F40fdはxD-ピクチャーカードとSDカードのどちらかが使用できるスロットを搭載した機種であり、フジのカメラでは初めてのSDカード対応機種(たぶん)であります。フジとしては考えに考えた末のSDカード採用だったのでしょうね。その採用が決まるまでの顛末を漏れ聞くところによると笑いあり涙ありです。
 フジのコンパクトデジタルカメラは以前はスマートメディアを使っていました(オリンパスもそうだった)。ある日、それがxD-ピクチャーカードに替わった。xD-ピクチャーカードを採用したとき、フジもオリンパスも「安く作れるのがメリット、いずれ劇的に安くなる」と言っていたのだが、いっこうにその気配が見えず、そうこうしているうちにSDカードのほうがどんどんと安くなって、その上、多くのカメラメーカーがSDカードを使用するようになり、xD-ピクチャーカードがますます“劣勢”にたたされることになった。構造的にもxD-ピクチャーカードよりもSDカードのほうが優れた点もあって ―― そんなこと始めっからわかってたことなんだけどねえ ―― いまやSDカードこの世の春です。
 ぼくとしてはフジのSDカード採用は大賛成です(xD-ピクチャーカードは「止めない」と言ってますね、フジは、今のところですけど)。ユーザーとしては、現在市販されているメモリーカードのすべてが差別なく使えるカメラが理想ですから、デュアルスロットデュアルメディア対応カメラにしろワンスロットデュアルメディア対応カメラであろうがそうした機種がでてくることはうれしいことであります(とりあえず)。


 フジもオリンパスも(そして東芝も)、“プライド”もあったろうしお互いの“約束”もあっただろうしxD-ピクチャーカードの売り上げでそこそこの“儲け”もあったようで、そうそうカンタンにSDカード採用にはふみきれなかったようですね(xD-ピクチャーカードの売り上げで儲けようとし過ぎたためにいつまでたっても安くならないんだ、と事情通は言ってましたけど、ほんとかな)。結果的に、朋友フジが突然オリンパスを“裏切った”わけですが、それにもめげず(なんだか意地になっているようにも見えますけど)オリンパスはいまだにxD-ピクチャーカードにこだわり続け孤軍奮闘してます。ま、そのうちメモリーカードなんて使用しなくてもいい時代がすぐに来るでしょうから、それまで、オリンパス、もうちょっとのガマンですよ。
 F40fdのスロット(カードの差し込み口)は、xD-ピクチャーカード用とSDカード用の二つがあるわけではない。一つだけ。なので同時に二つを使用することはできません。このスロットの欠点は、従来の単機能スロットに比べてごくわずかですが“厚み”があることです。だから少しでも薄型のカメラを作ろうとするとスロットに足を引っぱられてしまいます。1mmでも薄いカメラを、と開発陣に要望する販売部門としては悩ましいところです。ところで、前モデルのF31fdとこの新型F40fdを比べると、デュアルメディア対応のスロットを内蔵しているというF40fdの魅力は大きいのですけど、カメラそのものとしてみたときF40fdに魅力をそれほど感じられません。新型スロットを採用するにあたって、今回、フジは精も根も尽き果てたという感じがしないでもないです。次機種に期待、ですね。

1D Mark III、その後

キヤノン・EOS-1D Mark III+EF 70?200mmF4L IS USM
 その後、1D Mark IIIを使い続けていて「おっ、こんなことまでできるのか」と新しくわかったことや、キヤノンに問い合わせてようやく教えてもらって知ったことなどなど。内容についてはやや高度、オタク的。
 ライブビューモードではAF測距こそできないけれど、ホワイトバランスのモードを変更すればモニター画面でリアルタイムにそれが反映されるし、露出補正をすれば補正量に応じてモニター画面が暗くなったり明るくなったりする。カスタム設定の必要はあるが、なにげなしにこうした機能を入れているところがすごい。
 ファインダーの視認性が旧型に比べると飛躍的に良くなったのだけど、これはファインダー光学系を新しく設計しなおしただけでなく、ペンタプリズムも“新調”したためだ。ファインダーの光学系が大型になったので、旧型のファインダー接眼部品との共通性がなくなった。
 従来のEOSデジタルシリーズには長秒時撮影のときのノイズリダクション機能をONにするモードが備わっている。1D Mark IIIでは、はじめて高感度時のノイズリダクションをON/OFFするモードが新設された。高感度時のノイズを除去しようとするとどうしても解像感(シャープネスも)が低下してしまうが、キヤノンが長い間かかってようやく解像感を低下させずに効率よくノイズだけを除去する画像処理アルゴリズムを開発した。1D Mark IIIにその機能を搭載した。自信作。ただし、ノイズリダクションをONにすると、処理時間のために連写スピードが低下する。しかし、その高感度画質は秀逸、ダントツ、少し大袈裟だが驚愕。


 ダイナミックレンジを広げて撮影し記録ができる「高輝度側・階調優先」モードを選ぶと、ISO200以上でないと撮影ができない。ISO100と組み合わせることができない。このへんの詳細については「いっさい言えません」とのこと。反射輝度18%以上のハイライト部でほぼ1EVほど階調描写幅が広がる。RAWで撮影のときも、あらかじめ高輝度側・階調優先モードをONにしておかないと後でDPPで現像処理をしてもその効果を発揮させることはできない。これにはナニか深い理屈が隠されている。
 ボディ上部の情報パネルやファインダーを覗かなくても、ISO感度や撮影モードや測光モード、ドライブモードが瞬時に変更できる“裏技”を搭載している。ボディ背面の液晶画面にカメラ設定モードのほとんどを表示できる機能が備わっている。Kiss DXのモニター表示に近いと思えばよろしい。この設定に切り替える方法を説明するのはめんどう。1D Mark IIIを手に入れたときにじっくり試してみるとよろしい。それまで待てない人はショールームなどで1D Mark IIIを貸してもらって実際にやってみてちょうだい。ヒントはカスタムファンクション・IIのナンバー・9とINFOボタン。ぼくは、この機能を教えてもらったときは、びっくり仰天。あらためて1D Mark IIIの素晴らしさを実感しましたね。
 いや、もっとほかにもたくさんあるんだけど ―― 1D Mark IIIは“内緒のこと”がいっぱい隠されているカメラのようで興味津々 ―― 今日はこのへんで。

高ISO感度の画質

オリンパス・E-410+ZUIKO DIGITAL40?150mm F4?5.6
 E-400とE-410とはボディはまったく同じで ―― 機能的にはライブビュー撮影ができるかできないかの違いぐらい ―― 昨年秋からE-400を使い続けてますから“新製品”E-410を手にしても新鮮味はあまり感じられない。そして、この小さくて軽くて薄いカメラボディの取り扱い方や構え方もすでにそれなりに心得ております。E-400を使い始めたときは、小型軽量薄型ボディに慣れなくてブレることが多かったのだけど、だんだんとホールディングを工夫するうちに、意外とブラさずに写せるようになりました。だから、E-410を使っているうちに「小さなカメラだとブレやすいという意見があるけど、そりゃあうそだぞ」とも思えるようになった。もしE-410を使い始めて「ブレるッ」と不満に思ったならば、カメラの持ち方やシャッターを切るタイミングなどをいま一度見直してみたらどうでしょうか。
 とはいいましても、やはりブレ補正の機能があったほうが ―― ぼくはレンズ内ブレ補正よりもボディ内ブレ補正のほうがイイと考えていますけど ―― そりゃあ文句なしによろしいですよね。ところで蛇足ですが、ブレ補正機能を内蔵したカメラで撮影をするときは補正機能をOFFにしちゃあだめですよ。常にONにしっぱなしでいいんですよ。桜折るバカ手ブレ補正オフにするバカ、とも言いますから(…ぼくが言ってるだけ)。


 E-410の高ISO感度での画質ですが、タイヘンによろしいと思いますよ。E-410はISO100から最高ISO1600まで感度を変えて撮影ができるのだけど、ISO800ぐらいまでなら(被写体条件にもよるけれど)ノイズのことなどほとんど気にせずに使える。常用して差し支えなしレベルです。さすが、ISO1600になると少しノイズが目立ってきて(ピクセル等倍にしてPCのディスプレイで見て、だけど)、シャープさが損なわれてくる傾向があるもののそれほど気にするほどのことはない。ノイズを嫌いすぎるあまりに意地になって低ISO感度で撮影をして、その結果ブラしてしまったというのでは本末転倒じゃないですか。レンズ描写性能も高画質もあったもんじゃあない。
 ところで、コダック製の1000万画素CCDを使ったE-400と、このE-410とで高ISO感度の画像比較をしてみんだけど、そりゃあ文句なしにE-410のほうが良かったですよ。E-400のISO400?800の画質が、ほぼE-410のISO1600(ちょっとだけシャープネスを加えてやる必要ありですけど)の画質と考えてもいいでしょう。E-410は、オートホワイトバランスの実力に少し不満はありますが、総合的全般的に見て画質も色調もいいです。

E-410とE-510と

オリンパス・E-410+ZUIKO DIGITAL40?150mm F4?5.6
 標準ズームレンズの14?42mm F3.5?5.6も魅力的だけど、こちらの望遠ズームの40?150mmF4?5.6もちっちゃくってカルくっていいです。せっかくのフォーサーズ撮像素子を使っているのに(APS-Cサイズよりもふたまわりほど小さい)、いままでに発売されてきたそのフォーサーズ用レンズはといえばどれもこれも「フルサイズ用なのかっ」と見間違うほどにでかくて大きなレンズばかりだったのだが ―― ま、だから描写性能がいいのは当然なんだけど ―― ナニがどうなったのか突然、小さくて軽いボディに合わせて小さくて軽い交換レンズが出てきた(オリンパスもやる気になればデキるんじゃないかっ)。
 14?42mmも40?150mmも、E-410ボディとのマッチングがことのほかよろしいです。小さくて軽いレンズだけど、その写りにナンの文句もない ―― ただしブラさず正確にピントをあわせて撮影すること。オリンパスもやればデキるんだから、ついでに、ちっちゃくて軽いボディにもっと似合いそうな小型薄型単焦点レンズをぜひ、至急に作って売って欲しいよなあ。


 E-410の発表と同時に、手ブレ補正機構を内蔵したE-510の発表もありました。E-410には手ブレ補正機構はない。E-410の発売は4月下旬の予定だが、E-510のほうは数ヶ月遅れの7月の予定だという。E-510の価格は2?3万円ぐらい高くなるんではないかと言われておりますね。ボディサイズはむろんE-410のほうが小さくて薄いけれど、E-510はグリップがあるぶん少しボディ厚はあるけれどこれはこれでかなりの小型で軽量なカメラだ。なんと言ってもE-510の魅力は手ブレ補正機構が内蔵されていることににつきる。それ以外の“中身”はE-410もE-510もまったく同じ。
 E-410にするかE-510にするか、じじつ、いま迷っている人も多いことと思う。もしも、(1)少しでも小さくて軽い一眼レフが欲しい、(2)少しでも低価格の一眼レフが欲しい、(3)手ブレ補正の機能にそれほど魅力を感じない、というのであればE-410がおすすめでしょう。迷うことありません。しかし、もしほんのわずかでも手ブレ補正機能に魅力を感じるというのであれば、これまた迷わずE-510にしたほうがよろしいでしょうね。きっと後悔しない。
 というわけで、ぼくは手ブレ補正機能必須人間ですから、なんの迷いもなくE-510にします(手ブレ補正機能のほかにE-510を選ぶ理由はほかにもあるけれどクドくなるので省略)。数ヶ月待つこと、数万円高いことなんぞ、なーんにも苦にもなりませんね。それほど、手ブレ補正の機能を大事に考えてますし、なによりもライブビュー撮影をするのに手ブレ補正の機能がどれほど役立つか、コンパクトデジタルカメラを使っていてよーく知ってますからね。

E-400とE-410と

オリンパス・E-410+ZUIKO DIGITAL14?42mm F3.5?5.6
 昨年の秋、ヨーロッパだけに限定して発売されたE-400をベースにして、撮像素子を変え、ライブビュー機能を搭載したのがこのE-410だ。だから外観は、操作部のごく一部の表示が異なるぐらいで、まったく同じ。ヨーロッパ限定のE-400の撮像素子は1000万画素のCCDであったが(コダック製)、このE-410はE-330などにも使用されていたLive MOSの1000万画素版(パナソニック製)。当然ながらE-400でもライブビュー機能を搭載するつもりだったようだが ―― ダストリダクションとライブビューはオリンパス一眼デジタルのアイデンティティなのでそれを意図的に省略するとは考えられない ―― しかしCCDから発生する熱ノイズのためだと思われるが苦労の末に結局ライブビューを諦めたその様子が、いまE-410をあらためて見てみると、そのへんのことがなんとなくわかってくる。
 いまもぼくの手元にあるE-400を眺めつつ、外観スタイルはまったく同じこのE-410を少し使ってみると、おおっライブビュー機能があるなしだけでこんなにも違ってしまうのかと思われるほどに、“成長”し良くなっております。


 ただ、そのボディ外観のデザインはけっしてよろしいとは言い難いです。小型で薄型で軽量でホールディング感もすこぶるよろしいカメラなんだけど、見た目といいましょうか、そのスタイリングや、操作ボタンとかダイヤルのデザインや配置が、いまいちスマートじゃあないんですよね。とくにファインダー接眼部あたりのデザイン処理ももう少しナンとかならなかったのかなあといささかの不満もあります ―― ファインダーを覗いたときの画面を少しでも大きく見せようと、ファインダー光学系を苦労して設計していることはわからぬでもないけれど ―― 。
 たとえばライブビュー撮影のとき、ローアングルにE-410を構えて背面液晶モニターを上から覗き込んで撮影をしようとすると(液晶モニターは視野角が広くてかなり斜め方向からでも見やすいのはいいのだけれど)、遠慮なく手前に突き出たファインダー接眼部が邪魔になってモニター画面が見えないのですよ。その点、E-330は ―― やはりこのカメラは名機です ―― ちょっと大きくてボディの分厚いけれど、液晶モニターがバリアングル式なので突き出たファインダー接眼部にムカつくこともない。ライブビューの機能のなかったE-400ではそれほど気にならなかったファインダー接眼部が、ライブビューができるE-410を使ってみたらとたんに目障りになってしまって、いま少し困っておるところです。

1:1のスクエアサイズ

リコー・Caplio GX100
 1:1のスクエアーモードを選んで撮影をするとその画像サイズは2736×2736pixelで記録される。約750万画素の画像になります。もともとの1000万画素の4:3標準モードが3648×2736pixelであるから、撮像素子の左右を“ただ単純にカット”しただけ。なーんだ、じゃあ4:3のノーマルで撮影をしておいて、あとでPCを使って正方形にトリミングすればエエじゃないか、とお思いの向きもあろうかと。じじつ、そうです、その通りですが、しかし違います。違うんです、ここがポイント。
 まず気分が違います。撮影するときの心構え、とでも言いましょうか、いや、このことは撮影することの根源的なモンダイでもあるのですが、いま現在の被写体を見ながら、どこからどこまでの範囲をどんなふうに写すかを工夫することがフレーミングであり、そうすることが、とりもなおさず「撮影する」ことであるわけです。すなわちその場でフレーミングすることで、はじめて撮影する人と被写体とのリアルタイムの関係性が生まれてくる。その時その場でフレーミングすることと、のちほど冷静に二次元的平面的画像を見てトリミングすることとは、ちょいと違うんではないでありましょうか(むろん、そうした写真表現もあり、なんですけど)。


 ま、理屈っぽい話はともかくとして、スクエア写真のおもしろさのひとつは縦位置横位置の構図概念がないことです。カメラをどんなふうに構えて撮ってもよろしいのだ。そして、これは実際にスクエアのフレーミングで撮影をやってみればわかることなのだが、縦長横長アスペクト比で写すときよりもずっと構図にこだわるんですよね。構図にこだわるということは被写体を見つめるということで、すなわち被写体をどれだけしっかりと見つめられるかによって写真のできあがりが違ってくるということにもつながります。だから写真が少し良くなる可能性もあります。
 ぼくは1:1のスクエアモードをマイセッティングのひとつに登録しておき、ワンタッチで4:3モードから切り替えられるようにしています。そして、たとえば液晶ファインダーをチルトアップしてこんなふうに構えて撮影したりしていまして ―― ヘンなおじさんがムツかしい顔してカメラを構えてますけど ―― この撮影スタイルは、カメラは被写体に向いているのですが撮影するぼくは横向きですから、相手に気づかれないで少し隠し撮り的に写すこともできますよね。

RAWの記録時間

リコー・Caplio GX100
 超広角24mmからのズームレンズのことやデタッチャブルの液晶ファインダーのことばかりが注目されておりますけれど、このGX100にはほかに、たとえばCCDシフト方式の手ブレ補正機能が内蔵されていたり、アスペクト比が4:3のほかに3:2そして1:1の正方形(スクエア) ―― これの愉しみ方についてはいずれまた、うふふふ、これがまた愉しいのだよ ―― で記録できたり、あるいはRAW+JPEGの同時記録ができたりする。RAW記録モードについては、ぼくはこのテのカメラでは使おうという“勇気”はありませんからどーでもいいんですけど、でもRAW記録にこだわっている人も多いし愉しんでいる人も多い。写真は、撮影スタイルも鑑賞スタイルもいろんな愉しみかたがあってそれはそれでいいのだ。
 というわけでRAW記録でありますが、その記録時間を気にしている人もいることと思いますのでちょっと報告です。なお、ぼくがいま使っているのはベータ版ですからして製品版ではもっと“高速”になっているかもしれませんよ、あらかじめ言っときますけど。


 使用したメディアはごくフツーの書き込み速度の、2GBのものを使いました。「高速タイプ」のSDカードではない。で、ストップウオッチ片手に何度もやってみましたところ平均記録時間は約7秒ちょいでありました。ファイルサイズは約15MBぐらい。これを「思ったより速いじゃないか」と感じるか、「そりゃあ遅いぞっ」と感じるかは、RAW記録撮影にこだわっているかどうかのバロメーターにもなりますか。ぼく自身の感想を言えば(ぼくは根っからの短気ですから)これじゃあ遅いです。使う気はほとんどありません。約7秒間、待っているぐらいならつぎつぎと設定を変えて撮ってたほうがイイ、と考えるほうですから。なお、この約7秒ちょいはJPEGのファインモードと同時記録した時間です。このテストをやっているときに、ついでに3:2モードにすると少し記録時間が伸びて約8秒ほどかかりました。なぜなんだろうなあ。
 ところで、同じ条件でGR DIGITALと比べてみたら、こちらのほうは約11?12秒だった。GR DIGITALが約800万画素、GX100が1000万画素ということを考慮に入れるとGX100はそれなりにがんばってるんですねえ。ついでに、いま手元にある同じくRAWとJPEG同時記録ができるコンパクトデジタルカメラに、オリンパスのSP-550UZがありましたのでソレでテストをしてみましたら約10秒ほどかかりました。この550UZは約700万画素で、使用したxD-ピクチャーカードは高速タイプ(Hタイプ)だったことを考えれば、これまたGX100はがんばってるではないですか。

19mm超広角で東京ミッドタウン

リコー・Caplio GX100+ワイドコンバージョンレンズ (DW-6)
 リコーといえば、GR DIGITAL、といえば、そうなのだGX、といえばワイコンだ。というわけで、GX100には、専用のワイドコンバージョンレンズ(0.79倍、DW-6)がもちろん用意されている。内蔵24?72mmズームレンズに最適化するように特別設計されたワイコンなので、こうしたコンバージョン描写にしては(ズーム全域で)申し分ないといってもいいだろう。24mm側だと約19mm相当の超広角画角になる。72mm側では約57mm相当の画角になるから、19?57mmズームレンズとして使用できますね。円筒状のアダプターと組み合わせて使用する ―― HA-2、汎用の43mm径のフィルターの装着可能、さらにゴム製の花弁型フードもセットできる。フィルターもフードもぼくはハナから使う気などないから、アダプターにワイコンを付けっぱなし。
 装着方法はGR DIGITALと同じくバヨネット式になっているのでワンタッチであります。取り外すときは、GR DIGITALではアダプターの着脱ボタンを使うけれど、GX100のそれはボディ側に、そう、ちょうどレンズ交換式カメラと同じようなレンズ着脱するボタンがあって、それを押しながらワイコンを取り外す。操作気分はまるでレンズ交換式カメラだ。


 ワイコンはGR DIGITALのワイコンに比べると“かなり”大きく重い。だから、このワイコンをGX100にセットすると、ちょいとフロントヘビーになり、そして、そのスタイルはとたんに“威圧的”になる(液晶ファインダーがセットされているとスタイリングはよけい物々しくなる)から、撮影する側の気分も、それを見る人の様子も少しアグレッシブになる。
 ワイコンをセットすると24mm広角側で気になっていたディストーションがさらに少しだけど強まる。ニコンのP5000のように、ワイコンをセットしたときにディストーションをデジタル的(ソフト的)に補正する機能が入っていればうれしかったのだけどそれはない。通常、こうしたコンバージョンレンズをセットするとマスターレンズの“欠点”が誇張されるものでムリを言っても仕方ない。ただしディストーションが気になるとはいってもそれは建物など直線のある被写体を写す場合であって、言うまでもなく一般的な被写体ではほとんど気になるほどの歪みではない。
 ところで、19mmという画角は使いようによってはそりゃあ大迫力。使いこなしは決してカンタンではない。でも、液晶ファインダーをチルトアップしてウエストレベルにカメラを構える (すなわち下を向いたまま)。そして (少しドキドキするけれど) 被写体にぐんぐんと寄っていくと、相手に気づかれないまま、強烈なパースペクティブとディフォルメーション(ディストーションも少し逆利用しながら)そしてパーンフォーカスを生かして誇張表現することもできるのです。