顔を識別する機能

カシオ・ EX-Z1200
 Z1200に搭載されている“顔検出”の機能は従来機種よりも一歩進んでおりまして、ただ顔を検出するだけでなく、特定の顔だけを認識して、そこにピントを合わせたり、露出を合わせたり、ピントを合わせたまま動く顔を追いかける。こうした特定の顔を検出する機能をカシオは「顔識別機能」と呼んでいる。沖電気の顔認識技術(フェイス・センシング・エンジン)を使っているようですね。
 おそらく、こうした“一歩進んだ顔認識機能”はこんご発売される他社のカメラにもどしどし、もっと応用されたカタチで搭載されてくるでしょう。あるいは、ただ単に顔を認識したり識別したりするだけでなく ―― もちろん人間の顔だけではなく近い将来には犬やネコなどの顔も、いやそれ以外のアレもコレも認識できるようになるでしょうけれど ―― もっともっと愉しく便利なことができるに違いない。Z1200の「顔識別機能」はその、ほんの第一歩かもしれない。


 Z1200で特定の人物の顔を「識別」するためには、まず、その顔をカメラに憶えさせなければならない。顔を登録しておく。登録できる顔は6人ぶん。登録しておけば ―― 6人が別人物でもいいし同一人物を6パターンでもよろしい ―― たとえば数人と一緒に並んでいても“その人”だけに優先的にピントを合わせたり露出を合わせたりしてくれる。わが愛するこどもの顔を登録しておけば、どーでもいい他人のこどもは無視して愛しいわが子にだけばっちりとピントを合わせてくれて大喜び万歳、となるはずです。
 で、ちょいとカルく実験をしてみましたら、いや、これがおもしろいように登録しておいた顔にピントを合わせてくれる、ときもあるし、おいおいどーしたんだよ、というときもあった。ダメだった原因はひょっとすると、ぼくの登録のやり方 ―― キャリブレーション方法 ―― がマズかったのかも知れない。同じ人物を顔の角度を変えたバリエーションを5?6パターン登録しのだが、そうじゃなくて、逆光だとか順光だとか室内や戸外などライティング状況を変えて登録したほうが、より認識率がアップするかもしれないなあ。こんど、ゆっくりやってみましょう。

少し不満あり、のカシオ1210万画素

カシオ・ EX-Z1200
 Z1200に使用している撮像素子は、たぶん ―― カシオはノーコメントだ ―― ソニーのW200と同じCCDを使っていると思われる。ところが、W200のほうには“厳選品”のCCDを使っていてZ1200には“お余り”のCCDがあてがわれたような、そんな、ばかばかしい想像をしてしまうほどに、同じ1200万画素のCCDを使った画像なのに写りが違っていた。むろんW200の画質のほうが良かった。画像処理の“実力”の差が出たのだろう、と思うだろうが、違うとぼくは考えている。理由はいろいろあるが(説明がめんどう)、そもそもカシオは画像処理はウマいはずなのにねえ。
 Z1200はプリセットで設定できる最高ISO感度がISO400まで(なぜ400までで止めているのだろうか、W200はISO3200までプリセット設定できるのに)。いや、ISO800やISO1600でも写せなくもないのだけれど、めちゃくちゃややこしい設定をしなければならない(これはぜひ改良の要あり)。で、ようやく設定をしてISO1600で撮影をしてみると、これがW200のISO1600に比べて大いに見劣りがする。切れ味が悪いうえにノイジー(ちょっと、ね)。ISO100前後での画像はW200に負けず劣らぬ高画質なのに、高感度になるととたんにへにゃへにゃになってしまう。どうしたんだよカシオ。


 正直をいえばこのZ1200についてあまり多弁したくない。カシオは新製品のたびに積極的に新しい機能や機構を盛り込んできてそうしたところが好きなぼくとしては、このZ1200について語れば不満ばかりがクチを突いて出てきそうな気がして困る。と、いいながら少しだけあえて不満点を述べるとすれば、レンズがあまり良くないよね…、AFの性能が良くないよね…。
 内蔵レンズはごくごくふつーの3倍ズームなんだけど、広角側の描写の良さに比べて望遠側になるとレンズが違うんじゃないかというほどにとたんに描写が頼りなくなる。とても1200万画素の高解像力を発揮できるような描写実力はない。広角側の描写についても素直なライティングではいいんだけどね。望遠側はライティングにかかわらずイマイチでしたねえ。けっして誉められたもんじゃない。AFも低輝度被写体になると、とたんに意気地がなくなる。合焦マークを確認して写した画像がことごとくピンぼけってのも悲しくなる。

 ことほど左様に、高画素になればなるほどレンズ性能やAF性能の目標値が従来の1000万画素クラス以下のカメラに比べれば“桁違い”に高くなってきているんではないか。公差値をもっとシビアにするとか、そのへんをもう一度、じっくりと検証してからカメラづくりをしないと、せっかくの1200万画素や1400万画素の高解像度を生かすことができないんではないでしょうか。

大胆にも画質モード省略

ソニー・Cyber-Shot W200
 1210万画素のW200を使ってみて、おやっ、と思ったことが二、三あった。ひとつはJEPGの圧縮モードがなくなったこと。H7でもなかったような気もするがいま手元にないので確認できない。従来のCyber-Shotのシリーズは画質モードとして「ファイン」と「スタンダード」が選択できたのだけど、このW200には画質モードそのものがなくなっている。撮影した画像のファイルサイズを見てみると「スタンダード」相当のような気もする。だいたい平均すると3.5Mほど。
 ソニーがコンパクトデジタルカメラの圧縮モードを省略しはじめた理由は不明。しかし、その“魂胆”を想像してみるとあれこれおもしろい。ただ、ぼくは(とくにコンパクトデジタルカメラの場合)JPEGの圧縮率は、被写体状況やアレやコレや(秘密だ)によって頻繁に変更して撮影するタイプなので少し戸惑った。それにしても、ローエンドの1万円そこそこのカメラならいざしらず、W200クラスのカメラで、それも注目の1200万画素機種で画質モードをなくしてしまうなんて、その大胆さに驚く。


 ふたつめは液晶モニターの解像度。サイズは2.5インチ型なのだが11.5万画素程度の“ワンランク下”のLCDなのだ。1200万画素機種なんだからせめて23万画素程度は欲しいなあとは思うけどWシリーズはこの程度でとどめるようにしているのかなあ。明らかに見映えが悪い、とは感じなかったけれど、少し使い始めたときに、あれっちょっとヘン、と思ってスペックを調べると11.5万画素だったというわけ。
 液晶モニターは今秋、来春のモデルあたりから少しづつだけど“大きな変化”がありそうですね(たぶん)。その新型モニターの採用により将来的にはデジタルカメラの表示スタイルもあれこれ変更を余儀なくされるでしょうし、GUIも含めた新しい表示アイディアも出てくるに違いないでしょうね(おおいに期待)。
 みっつめは一眼デジタルのα100にも採用されているDレンジオプティマイザーの機能を搭載していること。ぼくはこれにもっとも注目したわけだけど、その効果が少し控え目であったのが残念だった(今後に期待)。

高解像力は七難隠す

ソニー・Cyber-Shot W200
 ソニー1210万画素の、このCCDは従来のCCDと大きく「なにか」が変わったようです。 CCDそのものが、どんっ、と良くなった印象を受けます。むろん、技術的な“変更点”や“改良点”についてはぼくはその詳細を知らない。でも、ちょっとした眼力があれば、同じソニー製の800万画素や1000万画素のCCDを使ったカメラと撮り比べてみるとCCDが良くなっていることがわかるはず。(ところが、同じCCDを使っているはずのカシオ・EX-Z1200の画質はこのW200とは微妙に異なっていて、もう一つ、ぴりっ、としないのだ…この話はまたいずれ)
 良くなったことのひとつは解像感。ま、800万画素も1000万画素も1210万画素も、大雑把に言えば“差”はそれほどないけれど、しかしこのW200の1210万画素の高解像度がもたらす描写は違います(レンズの描写性能ぬんぬんについては、いまは保留)。その画像を見ると、はやり「高解像力は七難隠す」とのぼくの“主張”が実証された感じでもあります。


 もうひとつは、従来のCCDに比べて、今度の1210万画素CCDはとくに高感度でのノイズが、めちゃくちゃ少なくなっていることだ。ピクセルサイズが絶対的に小さいのに、これよりも大きいサイズのCCDより感度特性がすこぶる良くなっている(ような感じ)。いや、CCDだけが良くなったのではなく併せて画像処理技術も、ここに来て、ぽーんっ、と良くなったのかもしれない。ともかく、このW200を使って、あれこれ撮影をしてみてその画像(画質)を見たときは、高ISO感度画像もふくめて、こりゃあイイぞ、とおおいに感心しました。

 ただその反面、この高画素化に対してひじょうに残念だったのは、高画素になったのはいいのだけれど、ぼくがいちばん期待している「高画素化による、そして高画素だから可能な“新しい機能”」がなーんにも見えてこないことだ。ただ、画素数が増えただけ。いつまでも、ただ画素数を増やしていくだけではダメなんですよね。プラスアルファがないとねえ。高画素化することによってもたらされるであろう ―― それがナニかぼくには具体的にはわからないが ―― 画期的な、エポックメーキングなことをやってもらわなくちゃいかんのですよ。その“なにか”に期待しての高画素化いけいけどんどんなのだけどねえ、いつまで待ってりゃあいいのか…。

「高画素=高画質」

ソニー・Cyber-Shot W200
 1210万画素の1/1.7型CCDを搭載した3倍ズームレンズ内蔵コンパクトデジタルカメラだ。ほぼ同時期に、カシオからも1210万画素のEX-Z1200が発表になったし、パナソニックからも1220万画素のLUMIX FX100も発表になった。これに加えて、秋のモデルとしてこの他のメーカーからもまだいくつか出てくるんでしょう。
 でもしかし、また「1200万画素」と聞いただけで、いつものように強い拒否反応を示す人が多いんだろうなあ…。400万画素から500万画素、500万画素から600万画素、…中略…、800万画素から1000万画素になったときもそうだった。いつもワンパターンの嫌悪拒否反応。そんなのはもうイイですから、ま、そう毛嫌いせずに。ハナから、だめだキライだと思い込まないで、いまいちどその画像をじっくりと見てみたらどうでしょうか。
 先入観なしに冷静に見てみることです。画像をろくに見もしないで、だめだよ1210万画素なんて、てのはイカンですね。


 さて、このソニーのW200の1210万画素の画像を見るときは、いままでの高画素画像に対する“観念的”な考え方をちょいと横に置いておくことをすすめます。「コンパクトカメラに1210万画素の画像なんか不必要だッ」、とか、「Lサイズぐらいにしかプリントしないカメラに1210万画素もの画像がどうして必要あるんだッ」、なんて“道徳的”議論や“独善的”意見も、ここはひとまず横に置いておいて素直に見てみてほしい。
 画質の良さに、たぶん、びっくりすることでしょう。
 コンパクトデジタルカメラの画質はここまで進んだのかと驚くはずです。もうこうなってくると、そろそろ、コンパクトカメラの使われかたの概念を変えなくちゃいけません。高画素カメラが不得意だとされてきた、高ISO感度の画質の良さに目を見張るはずです。400万画素よりも500万画素、500万画素よりも600万画素、…中略…、1000万画素よりも1200万画素と“画質”は良くなっています。とりあえずは、「高画素=高画質」と言い切ってもいいでしょうね。

D40x体験セミナー

ニコン・D40x+AF-S VR 55?200mmF4?5.6
 55?200mmはDXフォーマット専用の手ブレ補正内蔵のVRレンズなので、35mm判フルサイズのカメラには使用できない。 ―― 言うまでもなく、いまのニコンにはフルサイズ相当のデジタル一眼レフカメラは存在しない。近い将来に発売されるかもしれない、というウワサもある。そのへんのことを少し探ろうとして、先日のことですが、ニコン本社のある大井町まで行ってカメラ企画と開発の責任者(しきり役、ふたり)にインタビューに行った。このへんのハナシは以前にここで少し触れましたね。しかし、まあ、予想したようにクチは固かった。当たり前だよね。ついでに、フルサイズのカメラのことだけじゃあなくて、ゴミ付着防止やカメラボディ内手ブレ補正などなども聞いたんだけど、ナンだか歯切れ悪かったなあ。ま、そのへんの様子は(ほんの少しだけ、だけど)20日発売の「デジタルフォト」を読むとわかります ―― 。

 いや、未発表のフルサイズデジタル一眼レフの裏話はいずれまたということにして(どうもハナシがいつも脱線してしまうなあ…)、VR望遠ズームとしてはDXフォーマット専用の55?200mmズームのほかに35mm判フルサイズカメラにも使用できるAF-S 70?300mmF4.5?5.6 Gというのがある。こちらも同じVRなんだけど70?300mmのほうはブレ補正効果のより高い「VR2」だ。ただし大きく重い。そこで通常VRの55?200mmとVR2の70?300mmと手ブレ補正の効き具合を比べてみたら、はっきりとシャッタースピードで約1段分ほどの違いがありました。70?300mmは「約4段分」といった印象でしたね。でも55?200mmでも充分に「約3段分」の効果は実感しました。


 ところで、ここしばらく、ときどきだけどD40xの「体験セミナー」の講師をやっていた。ようやく今週末の16日と17日がぼくの担当の最終日になった(東京・新宿)。この「D40x体験セミナー」ちゅうのは、D40xを参加する人数分を用意して実際に“使って撮って”もらおうというもの。参加人数は約20名ほどの少人数で、まずD40xの使い方 ―― 各モードの設定の方法や、おすすめの機能など ―― を説明して、ともかくはじめてデジタル一眼レフを手にする人にも“撮れる”ようにする初心者向けセミナー。約3時間。参加費は2千円(だったかな、お弁当なし)。おみやげもくれる(D40xのムック本だったかな)。
 D40xをちょっと使って、その感触や使い勝手などを確かめてみたいという人にとってはおすすめかもしれません。ただし、強制的に少しの時間だけどぼくの“おせっかいなハナシ”を聞かなくちゃあなりません(コレが辛いぞ)。でも、ときどき時間があまったときなどに「Q&A」もやっていて、たまには言っちゃいけないことまで言ってしまったりして盛り上がることがありました。

連写と動画撮影機能

キヤノン・PowerShot S5 IS
 S5 ISには連続撮影や動画撮影モードで“便利な”撮影機能が二、三ありますね。その一つは、連写撮影中にも動体をAFしつづける機能がスポーツモード以外でも活用できるようになったこと(スポーツモードを選ぶとISO感度も自分で決められないなど制限が多かった)。その機能は一眼レフの“動体予測AF(サーボAF)”とは基本的は同じなんだけど、そうは言わないらしい ―― サーボAFなどと言わないのはキヤノンの社内事情、のようだ。
 二つめは、動画撮影モードでも同じように動体にピントを合わせ続けられるが、さらに新搭載の顔認識機能(フェイスキャッチテクノロジー、という)を使って、画面内を上下左右に移動する人物の顔を捉えて自動的にピントを追い続けながらの撮影もできること。もちろん、動画撮影中にズーミングもできるのだけど、そうした操作をしたときにボディで共鳴するズーム音などのノイズも(もともとエラく静かだけど)、内蔵マイクを特殊な機構にして遮音しているんだって。


 S5 ISの動画は、いわゆるモーションJPEG記録なのでファイルサイズがデカい。いままでキヤノンは、あまり強く圧縮をしないで動画記録していたから余計にファイルサイズがデカかった。それが今度S5 ISになって、圧縮率を高めたLP(Long Play)モードを新設した。これが三つめ。
 このLPモード(640×480のVGA)を選べば、いままでのVGA30fpsに比べて約1/2のファイルサイズで動画記録ができるというものだ。圧縮率を高くしたぶん、やはりLPモードは通常モードに比べると圧縮ノイズがところどころ目立つが、それほど神経質になるほどでもないでしょう。
 それにしてもこうした静止画撮影カメラで、とっさに動画モードにして撮影するのは愉しいですなあ。夕暮れ近くに代官山で偶然に出くわしたトヨタ2000GTとフェアレディ2000のランデブーショット(ここをクリック)をLPモードで写したんだけど、でも、たった5?6秒で約6MBほどのファイルサイズになる。
 ファイルのダウンロードに少し時間がかかるかもしれないが…うまく見られるといいんだけどね。

液晶モニターが2.5インチ型に

キヤノン・PowerShot S5 IS
 約36?430mm相当の手ブレ補正内蔵12倍ズームレンズを使ったS3 ISの後継機種が、このS5 IS。S3の次の機種なのに、どうしてS4でなくS5なんですか、と聞きましたよ、そりゃあ。すると「PowerShot G5からもG4ではなくG6でした…」と、はじめはワケのわからん返事だったが、よく聞いてみると「4という数字を嫌う地域(国)がある」とのことらしく、だからG4もS3も「4」をトバして5にした ―― そう言えばフジのS5ProもS3Proから4なしだったなあ、でもニコンF4はどうなんだ。ま、ともかく、4であろうが四であろうが死であろうが大安であろうが仏滅だろうそんなことはぼくはまったく無頓着なので ―― ちなみにぼくの結婚式の日はたまたま仏滅だった ―― 、ふーんそぉうですか、としか反応できない。どーでもいいようだけど、気にする人がいたり気になるんだったらできることなら避けたほうが“なにかと”よろしいとぼくは考えます。


 そんなどーでもイイ話はさておき、このS5 ISもまた、IXY DIGITAL 800 ISから810 ISにモデルチェンジされたように、S3 ISからの文字通りのマイナーチェンジ機種だ。レンズも同じボディデザインも同じ操作系も同じバッテリーも同じ。600万画素が800万画素に、DIGIC IIがDIGIC IIIに、最高ISO感度がISO800がISO1600に、フリーアングル式の液晶モニターサイズが2.0インチ型から2.5インチ型に、そして顔認識機能(キヤノンではフェイスキャッチテクノロジーと呼んでいる)が加わったぐらい ―― ほかにもあるけど省略。あっそうそう、ボディ上部にホットシューが新設されましたね。
 S3 ISからS5 ISにモデルチェンジされて、S5 ISでいちばん残念だったことはメモリーカードがバッテリー室の中に入ってしまったこと。S3 ISではバッテリー室とカード室が別々だった。バッテリーは単3型乾電池を4本使用する。そのばらばらに入っている4本には当然ながら脱落防止のためのロック装置はない(ソレくらい付けとけよ)。だからメモリーカードを出し入れするたびに、開け閉めのしにくい電池蓋を開け、単3型乾電池が抜け落ちないように気を使わなくちゃならんのだよ。

ファンタジーナイトモード

キヤノン・IXY DIGITAL 810 IS
 手ブレ補正付きの4倍ズームレンズを内蔵した800万画素カメラ。昨年の4月に発売された800 ISのマイナーチェンジ機種だ。キヤノンらしくソツなくウマく作られた“秀才的カメラ”なんだけど、でも残念ながら、新鮮さや驚きが少なく(ぼくとしては)かなり魅力に欠ける印象だ。ボディの外観デザインや内蔵レンズなどはほとんど800 ISのままにして、1/2.5型CCDを600万画素から800万画素に、DIGIC IIをDIGIC IIIに変更し、液晶モニターは2.5インチ型は同じだが約17万画素から約23万画素の“クリアタイプ液晶”にして、顔認識機能を入れて、ISO感度を最高ISO1600まで選べるようにした…ぐらいか。
 もうちょっと、ナンといいましょうか、おッ、と惹きつけられるような機能を盛り込むとかデザインを新しくするとか、がなかったもんだろうか、ナニやってんだろうねキヤノンは、と皆さんも思うでしょう。ぼくもそう思ったんだけど、いや、それがあるんですよ、ひとつ、だけだけど。


 ファンタジーナイトモード、というのがソレ。
 たくさんの点光源のある夜景シーンをこのモードを選んで撮影をすると、その点光源のひとつひとつがハート型や音符型、星形や花びら型などのカタチになって写るというもの。たとえば、最近、あちこちで見られるこうした点光源を使ってライトアップされた景色を背景に人物をフラッシュ撮影すると、人物の背景にキラキラとハート型の模様が浮かび上がる、というわけ。
 で、ソレがどーした、とぼくに言われても困るんだけど、でも、おもしろいんじゃないでしょうか、これは。選べる模様がシンプルな6種類だけだけど、もっと複雑なカタチで描くことも不可能ではないらしい。この模様をどのようにして描いておるかというと、驚くなかれ、手ブレ補正のレンズシフトの動きを利用して、露光中に“目にも止まらぬ早さ”でくるくるっとお絵かきをしているのだ。光軸をくるんくるんっと動かすんだから、とうぜんながら画像はブレてぼやけて写る。が、夜景で人物をフラッシュ撮影をすれば、主被写体に対するブレはほとんど気にならなくなる(はず)、でも、やってみたことないのでわからん。ま、その詳細や写り具合がもっと知りたければ、キヤノンのホームページのIXY DIGITAL 810 ISのところを見てくださいね。

追加報告

オリンパス・E-510+ZUIKO DIGITAL 14?54mmF2.8?3.5
 数日前だったか、E-510の手ブレ補正ユニットが超音波モーターで駆動するときに、(音などしないぞ)、と書いたけれど、その後、手ブレ補正をONにしたまま長秒時撮影をしてみると、くぅーん、と、ごくごく微かな音と振動がすることを発見。カメラを両手でしっかりとホールドしたまま柱に寄りかかるようにして1?2秒のロングタイムシャッターを切ると、その露光中に補正ユニットが動いている振動が手に伝わってきて、おっやっておるぞ、補正しておるぞ、ということが“実感”できる。でも、こりゃあバッテリーを喰いそうだなあ…。
 ぼくが使っているのはβ版だから製品版では仕様が変更になるかもしれないが、ライブビュー中にも手ブレ補正(IS)ボタンを押せば(押しているあいだは)数秒間はブレ補正が動作してその補正効果を確認することができる。ただし、数秒間(約5秒)でブレ補正の動作は終了してしまう。もっと見ていたければ、またISボタンを押す。5秒間だけ見られる。なんだか100円払ってちょっとだけ見せてもらって、うふふふっ、これから、というイイとこで終わって、うーん、また100円を払って…、なんてことをやらされているようで少しイラつく。オリンパス、ケチだぞ。


 たぶん、バッテリーのムダな消耗を避けているんではないかと思うんだけど(真意のほどは不明)、でも、長秒時撮影のとき最長60秒でも手ブレ補正をONにしておけば、その露光中はずーっと動きっぱなしになるんだよね。めっぽうケチなところがあったり、大盤振る舞いしたりと、ちょっと一貫性がない。
 手ブレ補正機能をONにしたままメインスイッチを切ると、びりびりっ、と0.5秒ほど高周波の振動がする。いったいナニがおこったんだ、と当初、少し驚いたが、聞くところによるとブレ補正ユニットを「正しい位置にセットするためのイニシャライズ動作」だそうだ。だから、もし、カメラ店などでE-510を使って、びりびりっ、を手に感じても故障でもナンでもなく驚くことはない。

 露光中に、くぅーん、と微かな振動が手に伝わろうと、少しバッテリーを消耗しようが、メインスイッチを切ったときに、びりびりっ、と振動があろうが、E-510は常時手ブレ補正をONにして使うのがよろしいのですよ。それが正しい使用方法。ONにしたりOFFにしたりする必要はありません。それは間違った使い方。ただし三脚を使った長秒時撮影のときはOFFにして ―― ぼくはお構いなしにONですけど、みなさんはOFFにしたほうがいいかもしれない、このへんの説明はめんどうなので省略 ―― とにかく常時ONがおすすめ。

E-510の手ブレ補正ユニット

オリンパス・E-510+ZUIKO DIGITAL 40?150mmF4.0?5.6
 もしも、E-510に組み込まれている手ブレ補正がE-410のちっちゃなボディの中に入っていればもうナンにも言うことなかったんだけど、そりゃあ相当に無理な注文なんだろうねえ。「なんとかがんばってE-410に手ブレ補正を入れることはできなかったんですか」と、だいぶ以前の発表会の時だったかな担当者に聞いたことがあるんだけど「そんなムチャな…」と笑ってそっぽを向かれた。
 先日、たまたまE-510に組み込まれている手ブレ補正のユニットを見せてもらったんだけど、ソレを見て「あ、こりゃあムリだ」と納得した。ペンタックスの手ブレ補正ユニットもちょいとしたもんだけどE-510のそれも(機構的にはぜんぜん違うものだけど)相当に“凝った”ユニットだ。ゴツい。大きい。それに重い。部品点数も多く精密でデリケートに見えるが頑丈に作られている。バッテリーも喰いそう。


 そのユニットの可動部分を指でぐいぐい押したり引いたりして動かしてみたが(重いぞ)がたつきなどはまったくない ―― 当たり前だ、わずかでもがたついたりしたらピントもなにもあったもんじゃない。E-510の中ではソレが、この重くて堅い可動部が、パワフルな小型超音波モーター(このモーターもまた、見てびっくりのカタチと小ささだ)を使ってX軸Y軸方向に、交互に、超高速で、ミクロン単位で、動かしたり停めたり(停める、のが難しいのだぞ、知っとるか)スピードを調節したりして動いているわけで、そんな様子を想像しながらユニットを眺める。これが、ぴっぴっすっすっ、と動いて(もちろん音などしないぞ)シャッタースピード換算で最高約4段分もの補正効果を(実際、それ以上、のこともあったが)出しているのかと考えたりしてると見ていて飽きない。

 フォーサーズの小さな撮像素子を動かすだけなのになぜこんなにも大袈裟なユニットに、と思ったが、よく考えてみれば、オリンパスの一眼レフにはダストリダクションのシステムユニットがあって、そのユニットと手ブレ補正のユニットを“密封”して一体化しているのだ。サッカー選手が背中にもう一人をおぶって、走ったり止まったりしながらボールを追いかけているようなもんかな(たとえ、がおかしいかな)。

追伸
 もうだいぶ前のことになりますけど、オリンパスの「木製コンパクトカメラ」について、ぜひ製品化してもらおうじゃないかということで小さなキャンペーンをしました。それについて、3月5日に、ここで皆さんにアンケートを呼びかけました。たくさんの人たちがアンケートに丁寧に答えていただきました。感謝です。
 で、そのアンケートの集計結果を持ってオリンパスの責任者に「さあさあ、どうする」と“嘆願”に行きました。その様子が、いま発売されている「デジタルフォト(6月号)」に掲載されております。ご覧ください。

詳細はいずれぼちぼちと

オリンパス・E-510+ZUIKO DIGITAL 18?180mmF3.5?6.3
 オリンパスの一眼レフとしては“初”の手ブレ補正の機能を内蔵させたカメラ。このカメラについてはおいおい話をしていきたいけれど、ま、とりあえずファーストインプレッション。
 ぼくはこのカメラを高く評価したい。デキはすこぶるよろしい。こぢんまりとスマートにまとまっていて、しかし機能は充分、操作性もイイ。完成度が大変に高くて、突っこみどころが皆無(とは言い過ぎだけど)のカメラだ。
 こういっちゃあナンだけどE-410の“数倍”はいい。いや、だからといってE-410がどうのこうのという意味ではなく、E-410には小型軽量という大きな魅力がある。でもE-510のほうがいいのだ。当初、E-410とE-510の実販価格は「だいたい3万円ぐらいの差だろう」といわれていたのだけど、つい最近、聞いた話だと「2万円ぐらいの差」になるそうだ。ボディ単体で約10万円強か。そうなると、余計にE-510の良さ(E-410に比べて)が目立ってくるように思う。


 というように、E-510がイイいい、とはやし立てるとE-410のユーザーは気分がよろしくないでしょう ―― E-410とE-510とが3万円差だというから少しでも安いE-410にした、という人も中にはいるかも知れず、それが2万円差だと今ごろ言われてきっとそれについても気分がよろしくないでしょう。だから、E-410ユーザーは、しばらくの間はE-510を使わないこと、無視していることだ。
 言うまでもなくE-510もE-410も同じ撮像素子で画像処理エンジンも同じ。だからその画質も同じ、と考えるのは少しシンプルすぎる。詳しい話は省略するけど、違います。E-510のほうがイイです。いや、これもまた誤解されると困るけど、二つ画像を並べて「こっちっ」と明確にわかるほどの違いではなくわずかな違いだけど、うーん、いろいろ違うんですよ。ところで、E-510に新搭載の手ブレ補正ですが、これはよく効きます。これもまた、良くできてました。
 ぼくはZUIKO DIGITALレンズの、高性能タイプのレンズを一本も持っていないので、それで撮影したことがない ―― ぜひ機会をみてチャレンジしてみたいけど ―― だからオリンパスの最新の1000万画素のE-410やE-510の“真の実力”を知らない。というわけで、あまりエラそうなことは言えないんだけどね。