K20Dでレンズ遊び

ペンタックス・K20D+JUPITER-9 85mmF2.0
 先日、とあるセミナーでK20DやK200Dの話をしていて、終わってから「ちょいと質問」と聞かれたのが、K20Dと組み合わせて使うとすれば「アナタはどの3本のレンズを選びますか?」と。
 1本は?、と聞かれればアッサリと答えられたんだけど ―― たくさんあるペンタックスのレンズの中から「1本だけ」選ぶなんてしょせん無理なんだから、てきとーに思いつきのレンズ名を言っておけばすむじゃないですか ―― が、3本となると、てきとーにというわけにはいかない。レンズの知識や眼力が試される(かもしれない)。少し困ったけれど、ま、てきとーに受け答えした ―― 結局、てきとーだったんだけど。つまり現行ラインナップ以外のレンズの中にも「好きなペンタックスレンズ」がたくさんあって、それを候補にいれるかどうかで一瞬、悩んでしまったのだ。
 で、いま、思いつく「好きなペンタックスレンズ」は、デジタルカメラ専用のDAレンズでは、ちょっと重いけどDA★50?135mmF2.8やDA300mmF4、そしてDA55?300mmF4?5.8やFISH-EYE10?17mmF3.5?4.5、DA21mmF3.2 Limitedなどかなあ。今夏ぐらいに発売予定のDA17?70mmF4には大いに期待している(DA★16?50mmF2.8にはちょいと肩すかし喰らったからなあ…)。


 35mm判フルサイズ用レンズとしては、3本のLimitedレンズが思い浮かぶが(ぼくの持っているのはすべてシルバータイプ)、その中では文句なしにFA77mmF1.8 Limitedがよろしい。今も販売しているのかどうか不確かだけど、FA28mmF2.8、FA35mmF2、そして135mmF2.8などは★レンズじゃなかったけれどそれに匹敵するほど良かった。もっと古いAレンズやスクリューマウントレンズとなると際限がないのでやめるけど、645用レンズや67用レンズにも好きなレンズがいっぱいありますね。ペンタックスの一眼レフカメラはすべてお互いに互換性があって、だから67用レンズでもカンタンにK20Dに取り付けて使うことができる。
 たとえば、67用レンズにはSOFT 120mmF3.5というMFレンズがあって、これなんぞは、もう絶品といっていいほどの素晴らしいソフトフォーカスレンズですねえ。球面収差を強く残してソフトにしているんだけど、そのためにピント移動がおこる。その誤差をカンを頼りに修正して(もちろん手動で、だ)使わなくちゃならず、これがめちゃくちゃ難しい。でも写りはすばらしい。

 とにもかくにもK20Dもそうだけど、ちょっとしたレンズアダプターを介するだけでペンタックスの旧レンズはもちろん“どこの馬の骨ともわからぬ”レンズでも、絞り優先AEや手ブレ補正の機能を活用して使うこともできる。このJUPITER(ジュピターなのかユピテルなのか)の85mmレンズは古いロシア製。ムカシ、新宿の怪しげな店でたったの5千円ほどで買ったもので、そんなレンズを気まぐれに使って遊ぶこともできる。ペンタックスのカメラは、だからおもしろいんだよね。
 いやあ、レンズのハナシをやりだすと、ほんとキリがなくなるなあ。

ペンタックスユーザーのレンズ三昧

ペンタックス・K200D+DA 35mmF2.8 Macro Limited
 いま現在、ラインナップされているペンタックスのレンズの種類は、フィルム用デジタル用を含めるとニコンやキヤノンに比べて決して多いとは言えない。けれども、そのレンズラインナップにはじつに個性的なレンズがならび、なおかつ大変に優秀なレンズがいく本もある。
 一時は、ボディのほうがやや低調ぎみで苦戦していたころもあったけれど、でもしかし、そんなときでもレンズだけは地道に作り続けてきた。やはりカメラはレンズである。一眼レフカメラはレンズがあってこその魅力。レンズの魅力が写真の魅力。このことをペンタックスは、苦しいときもがまんして実践してきたのだ。だからぼくはずーっと応援し続けてきた。


 魅力的なレンズといえば、デジタル一眼専用のLimited レンズなどはその最たるもんだ。小型または薄型で、その外観デザインは秀逸、ツクリも丁寧、そのメカニズムも、商品コンセプトも素晴らしい。単焦点レンズだけ。その小さなレンズを両手でくるんで眼をつむってしばらく持っているだけで、ナンだかとても気持ちのいい写真が撮れそうな、そんな気分になってくる。
 DA21mmF3.2、DA40mmF2.8、DA70mmF2.4、そしてDA35mmF2.8マクロ。チャート表を撮影すれば描写性能はダントツといったような「実利的レンズ」にたいして、このLimited レンズはたとえて言えば“空気が写せる”ような「情緒的レンズ」だといえなくもない。ペンタックユーザーはこれらのレンズがいつでも使える。Limited レンズ三昧を愉しむことができる。いまペンタックスのユーザでない人たちも、これらの4本のレンズを、いや、このうちの1?2本でもいい、「ペンタックスのLimited レンズを使う」その目的のためだけにペンタックスのカメラボディを購入する“贅沢”をやっていいんじゃないか、とさえぼくは思う。キヤノンやニコンやオリンパスやソニーやシグマの一眼レフユーザーの皆さん。
 おすすめのボディはK200Dだと思う。

大当たりのズームレンズ

ペンタックス・K200D+DA 55?300mmF4?5.8 ED
 骨董品的なレンズは別にして、迷ったら価格の高いレンズを買っておけばよい。価格の高いレンズに性能の悪いレンズはない。まず間違いはない。ただし、逆も真なり、とは言えないところがレンズ選びの難しさ。高いレンズに悪いレンズはない、というならば、じゃあ価格の安いレンズは描写性能がそれほどでもないのか、と言われれば、必ずしもそうとは言えない。低価格のレンズの中にも、おっ、と驚くような素晴らしい描写性能を持つレンズもある。種類は決して多くないし探し出すのも至難のワザ。じゃあ、低価格で優れたレンズをどんな方法で探し出せばよいのか。はっきり言ってコレっといった確実な方策はない ―― ないこともないのだけど、かなり経験と知識を積み重ねなければならない。
 公表されているMTF曲線を参考にすればいいじゃないか、なんてあほなことを言う人がいそうだけど、そんなもん見てレンズの良し悪しがわかれば苦労はしない。MTF曲線を見てボケ味がわかりますか、階調描写力がわかりますか、ピント距離での描写性能の違いがわかりますか、フレアーやゴーストの出具合とか影響の程度がわかりますか。
 結局、実際に使った人 (レンズに詳しい人やそうでない人などなど) の評価や感想を参考にするしかない。困ったもんだ。


 でも、仮にそうして“他人”の意見を参考にして購入したとしても、はたして、そのレンズが自分の「撮影スタイル」や「好み」にぴったりと合致するかまではわからない。比較的安いレンズなら、ハズれのレンズだったとしても (少しは) 諦めもできようが、もしそこそこの価格のレンズだったりすれば相当に悔しい思いをしなければならん。

 というわけで、使った人 ―― ぼくのことだ ―― が、近頃でいちばんおすすめする“大穴レンズ”が、ペンタックスの55?300mmズームレンズだ。安い。4万円以下。どーってことのないスペックのズームレンズ。開放F値もF4?5.8で、最短はズーム全域で1.4メートル(1.2メートルは欲しかった)。しかしこれが、素晴らしいレンズなのだ。じつに良く写る。ズーム焦点域、ピント距離にかかわらず描写性能がすこぶる良い。ボケ味についても、後ボケも前ボケも低価格のズームレンズとは思えぬほどの柔らかでナチュラル。安物のズームに見られるようなザワザワしたウルさいボケ味ではない。フレアーも少なくヌケが良くクリアーな描写だ。なんといってもレンズが小型で軽量なのもイイ。
 「瓢箪から駒、みたいなズームですなあ…」とペンタックスの光学設計者に言ったら、「ナニをあほなこと言ってるんですか、狙って設計して作ったんですよ」と怒られた。

注目のオートライティングオプティマイザ機能

キヤノン・EOS Kiss X2+EF-S 55?250mmF4?5.6 IS
 このKiss X2は、いちおうデジタル一眼の入門者、初心者に向けたカメラということになっているけど、いやいや、そうしたビギナーには“もったいないっ”と思うほどの機能も備えたカメラだ。ベテランが使ってもほとんど不満なく撮影ができる機能も備わっているし、さらにベテランでないと、いや、デジタルカメラのことを充分に理解しているベテランだからこそ使いこなせるような“深い”機能も搭載されている。
 たとえばオリジナル画像判定システム。別売のツールと組み合わせて撮影画像の改ざんをチェックする機能で、はたしてファミリーユースのKiss X2に必要なのだろうか、と思わせるほどの機能まで搭載している。キヤノン製のプリンターと組み合わせることで、撮影画像をカメラ内でトリミングしてその画像の傾きを修正してからプリントするといったワザまで備えている。


 ハイライト部側を約1EVぶんダイナミックレンジを広げて撮影ができる「高輝度側・階調補正」の機能に加え、逆光のときなど主要被写体がアンダー露出にならないように自動的に補正してくれる「オートライティングオプティマイザ」の機能も新しく盛り込んでいる。「高輝度側・階調補正」がハイライト部の、「オートライティングオプティマイザ」がシャドー部側のダイナミックレンジを広げてくれると考えていいだろう。
 とくに注目したいのは「オートライティングオプティマイザ」の機能。逆光時や高輝度な被写体を撮影したときにハイライト部がアンダーになるのを防いでくれたり、ストロボ撮影で光量不足を補正して画像処理してくれたり、逆光の人物撮影で顔検出機能を利用して露出アンダーを防いでくれたり ―― これが効くのだ、実際に撮影してみて驚いた ―― 、さらに、低コントラストな被写体を撮影したときにカメラが自動的に判断して最適なコントラストにしてくれるなどの、じつにインテリジェントな画像補正機能を持っている。
 ソニーのαシリーズの「Dレンジオプティマイザー」といくつかの点で似ている(酷似)ところもあって、Kiss X2も、例のアピカル社の技術を使っているのかもしれないが、そこは内緒の多いキヤノンなので教えてくれない。いずれにしてもKiss X2に搭載されている「オートライティングオプティマイザ」については(高輝度側・階調補正の機能と組み合わせたり)、もっともっと実写をしてその実力の“深さ”を見てみる価値は充分にありそうだ。

 ところで話が大きくかわるけれど、上に写っているクルマは、アストンマーティン・ラゴンダ(Aston Martin Lagonda)。すごい珍車、超高級車。約30年ほど前に作られたクルマとは思えぬほどの大胆なデザインなのだ。約10数年間、細々とイギリスで製造が続けられたが、その生産台数はたった600台程度。珍しいクルマによく出会う東京でも、ぼくはいままでに2度しか見かけたことがない。でも昔、撮影するときにこのラゴンダをちょっとだけドライブさせてもらったことがある(運転しづらかった…)。そのインテリアがまた宇宙的で驚嘆しました。

こんなクルマです(YouTube)。

それにしても良くできたカメラだ

キヤノン・EOS Kiss X2+EF-S 18?55mmF3.5?5.6 IS
 めちゃくちゃ良くできたカメラだ。画質、操作性、機能、価格など、すべてにわたってバランスがとれて欠点(らしきところ)がまったくない。「“自信”を持って万人にすすめられるデジタル一眼レフ」と言えるだろうか ―― すすめたあとで、使いづらいだの、よく写らないなどといった不満や文句や苦情を聞かなくてもすむ、そんなカメラだ。小うるさい人に「おすすめのカメラはどれだい?」と尋ねられたときの、困ったときのKiss X2。
 ちょうど同クラスのカメラとして、たとえば、D60をすすめればライブビュー撮影ができないじゃないか、とか、K200Dだとカメラが大きい重いじゃないか、とか、E-420だと手ブレ補正の機能がないじゃないか、とか、α350だとファインダーが見にくいじゃないか、といったような「クレーム」がEOS Kiss X2だと、ない。スキのないカメラ、目から鼻に抜けたようなカメラだ。


 かりに、重箱の隅を突くようにして“欠点”らしきものをあげつらうとすれば ―― 秀才カメラゆえの、おもしろみの少ないカメラか。使っていてワクワク、どきどきを感じることが少ない。意表を突くような120点の写真が撮れそうにない…いや、撮ることがじつに難しそう。そこそこの85点から90点の失敗のない写真は誰にでも撮れそうなカメラ、という気もしないでもない。優秀な未来的ロボットか、デキすぎた人形のようなひんやりとした顔をした女性と話しをしているような、そんな錯覚さえするカメラ。

 それにしても良くできたカメラだ。このEOS Kiss X2を使えば、森羅万象どんな被写体でもそれなりに、それなりの写真が撮れる。そんなふうに思わせるほどのカメラだ。ユーザーインターフェースがこれまた良くできている。たとえばISO感度ボタンや露出補正ボタン、WBボタンなどなどの操作ボタンを押したときの、その設定方法や表示方法ひとつにしても、感心することしきり。
 キヤノンの場合、どんな些細なことでも社内で充分に議論をつくして“最善な策”決めて、それを採用するようにしているのではないだろうか。どこかのメーカーの一部のカメラのように、個人の趣味趣向で気まぐれ的に仕様を決めているのとはだいぶ違う ―― この方法で、偶然、いい結果が得られることもあるけれど。

開発者出てこい

ニコン・D60+AF-S DX VR 18?55mmF3.5?5.6G
 このD60のフォーカスモードには、AF-A、AF-S、AF-CのAFモード、そして手動ピント合わせのMFモードが用意されている。カンタンに言えばAF-Aはカメラが自動的に被写体の様子を判断してAF-SやAF-Cに切り替わるもの。微妙に風に揺らぐ花などをAF-Aモードで撮ろうとすると「被写体が動いている」とカメラが判断してAF-Cに切り替わってピントがふらふらしてしまうこともある。
 AF-Sというのはピント優先AF。静止した被写体向きのAFだ。ピントが合わないとシャッターが切れない。そしてピントが合うとその時点でAFロックできる。AF-Cはシャッターチャンス優先AF。動く被写体の移動にあわせてピントを合わせ続ける。動体を撮影するためのAF。ピントが合う合わないにかかわらず“いつでもシャッターが切れる”、のがAF-Cモード ―― Cはコンティニアスの略 ―― であるはずなのだが、ところがニコンはその「常識」を覆してAF-Cでも“ピントが合わないとシャッターが切れない”ようにしてしまった。D40、D40x、そしてこのD60の3機種がその仕様になっている。


 ニコン以外のどこのメーカーのカメラも、AF-Cモードは ―― キヤノンの場合AIサーボとよぶなど各メーカーによって名称が異なるが基本動作は同じ ―― いつでもシャッターが切れるシャッターチャンス優先である(たぶん)。AF-C(コンティニアスAF)モードでピント優先の仕様になっているカメラなんてないはず。なのにD40シリーズとD60は違う。ピントが合わないとシャッターが金輪際切れない。さらにヘンなのは、同じニコンのD3、D300、D80、D200などなど、いやニコンF6もF5もF100も、AF-Cモードの時はシャッターボタンを全押しすればピントが合っていなくてもシャッターが切れる仕様になっている。おかしいじゃないですか、ニコン。なぜなんですか、ニコン。開発者、出てきて説明して下さいよ。
 初心者が使用する機種なのだから、可能な限りピンぼけ写真にならないように、という配慮からそうしたというのなら(たぶんそうだろうけれど)、せめて「AF-C」という表記を変えておくべきだよね。まぎらわしくってしょうがない。それに、もう1つ2つあるんですが……。いや、やめときますね、朝っぱらからぶつぶつと、これじゃ野村監督になっちゃう。

高ISO感度の画質はとくにイイです

ニコン・D60+AF-S DX VR 55?200mmF4?5.6G
 D3、D300の発売から少し遅れてこのD60が発売。D3とD300には画像仕上げモードとして新しく「ピクチャーコントロール」が搭載されて、今までのニコンの一眼レフの大きな悩みどころのひとつであった“機種ごとに画づくりが違う”ということがなくなる、はずだったのだが、しかし新型D60にはそのピクチャーコントロールのモードが搭載されていない。いっぽうのキヤノンではEOS-1Ds Mark IIIからEOS Kiss X2まですべてのEOSシリーズにピクチャースタイルが搭載されている、のにだ。
 「どうしてですか、なぜD60にピクチャーコントロールの機能を入れなかったんですか」とニコンに聞いたんだけれども、なんだか奥歯に物の挟まったような、いまひとつシャキッとした返事がもらえない。なにかワケありのような気がしないでもない。


 画質が良い、ということは昨日も少し話をした。たまたま手元にあったD40xと比べてみたのだが、ISO100?ISO200程度の低ISO感度ではほとんど“差”はなかった。ところが、ISO800以上の高ISO感度になるとノイズの目立ち具合や、とくにシャドー部側の階調描写力、そしてハイライト側のヌケの良さがだいぶ違ってくる。ノイズの目立ち具合だけを比べてみれば、ISO感度相当で約2/3EVステップほどの“差”を感じた。むろんD60のほうが良い。さらに、キヤノンのEOS Kiss X2(β版の機種)と同じように、ざっと大雑把に比べてみたところD60の画質のほうがいい結果が見られた ―― だからといってKiss X2が「負けだ」といった短絡的な判断は避けてほしい。
 D60にもアクティブD-ライティングが搭載されたことは、ぼくとしては大評価。オートとオフの切り替えだけで、D3やD300のように手動で強弱を設定することはできない。このクラスの機種のことを考えればオートとオフの切り替えで充分だと思う。ただ一つ、D60のアクティブD-ライティングを使って「おやっ」と感じたのは、撮影後に画像が液晶モニターに表示されるのが大変に遅くなることだ。オフにして撮影すると“すっ”と表示されるのにオートにしておくと“のーんびり”としばらく待たないと画像が出てこない。まるで日光焼き付け写真のできあがりを待っているようなそんな気分になる(やや大袈裟です、5?6秒待つだけでよろしい)。

フルモデルチェンジ、だそうです

ニコン・D60+AF-S DX VR 55?200mmF4?5.6G
 ニコンのエントリークラスの一眼レフとして、昨年、約600万画素のD40、約1000万画素のD40xの“揃い踏み”で話題を呼んだのだけれど、D40xだけが早々にモデルチェンジされてD60となった。発売されたのが昨年の3月だったから、D40xはたった1年の“イノチ”だったわけで、いっぽうのD40はまだ生きながらえている。D40xのユーザーとしてはいささか複雑な気持ちにならざるを得ない。
 「D60はD40xのマイナーチェンジですね…」と言ったら、ニコンの人から「フルモデルチェンジですよ、間違えないでくださいねッ」とちょっぴりキツい調子で(しかし顔は笑ってた)訂正させられた。カメラ内部の機構の大幅変更などもあるから“フルモデルチェンジだぞ”と言われれば確かにそうだろう。しかし外観などを見るとほとんど変わってないからなあ。


 D40xからのいちばんの大きな変更点は、D60でゴミ取りの機構が搭載されたこと。撮像素子(CCD)の前にあるローパスフィルターを震わせてゴミをふるい落とす方式と(D300と基本的には同じ方法)、ボディ内部に「空気流制御穴」を設けてゴミが撮像面に付着しにくいようにしたこと。「空気流制御穴」はミラーボックスの底部の一部分に爪楊枝かナニかで無造作に突いて開けたかのような“穴”のことをいう。メインミラーがぱたんぱたんと上下するときに起こる空気の流れが、この小さな穴が作用することで撮像面に当たらないようにしているんだそうだ。なんだか、こどもダマしのような仕掛けに感じなくもないけれど、ニコンの担当者によると「これは効きますよっ」とのことでありました(その効果のほどを確かめようもないのでぼくはずーっと半信半疑だけれど)。
 もう1つ2つ3つほどのD60での変更点は、アクティブD-ライティングの機能が搭載されたこと(オートとOFFの切り替えだけ)、画像編集メニューが少し変更になりその中にカメラ内RAW現像機能と、画像を数カットつないで動画ふうに仕上げるストップモーション作成機能などが加わったこと。このほうかにもあれこれ細かな変更点はあるのだろうけれどカメラとしての基本性能はほとんど変わりない。
 そうそう、言い忘れていたけれどD40xと同じ撮像素子を使っているはずだけどD60の画質は“相当に”良くなっていました。高ISO感度の画質もイイし、シャドー部の階調描写力も良くなっていましたね。

露出補正操作のショートカットがありました

富士フイルム・FinePix F100fd
 昨日、ここを読んだ皆さん、ちょっと訂正です。
 F100fdの露出補正がたいへんにめんどうで、ホイールダイヤルをくるくる回して…あれこれやらなくちゃならない、と昨日書きました。しかし、いくらなんでも富士フィルムともあろう老舗のカメラメーカーが、そんなやっかいな操作方法でしか露出補正などができないというのもオカシイ…。で、ブログを書いてから、時間を見つけては昨日からF100fdの操作ボタンのあれこれを押したり引いたりつまんだり(じょーだんですよ)して試してみたら、おおっ、露出補正のショートカット操作方法を“発見”しました。
 
 ホイールダイヤルの真ん中にあるOKボタンを「長押し」するのだ。

 見つけたときは嬉しかったけれど、しかし結果的にぼくの“うかつさ”ぼくの“不注意”でした。ごめんね杉谷さん、そして朝霞から仙台に引っ越ししたF100fdの開発のみなさん。


 OKボタンをじっと「長押し」する。と、モード選択メニューをパスしてメニュー画面が出てくる。「長押し」はメニュー画面が出てくるまで我慢強く押し続けることがかんじん。短気に「ちょい押し」しただけではモード選択メニューが出てしまう。メニュー画面には露出補正モードがトップにあるから(その下の方にホワイトバランス設定モードもある)、あとはカーソルを合わせて、OKボタンを押して、露出補正の設定画面を表示させて、補正操作をする…わけだが、相変わらずめんどうさは省略されていないけれどしかし少しは“早く”露出補正の操作ができる。
 でも「長押し」して露出補正やホワイトバランスが設定できるのはマニュアル(M)モードを選んでいたときだけで、AUTOやシーンモードにしていれば、いくら「長押し」してもそれらの設定はいっさいできないのは昨日くどくどと書いたとおり。これが、もっとダイレクトにわかりやすく操作できれば、ほんと、F100fdは秀逸なコンパクトデジタルカメラなんだけどなあ。

 でも、ま、いずれにしてもですよ ―― いや、だからといってぼくの慌て者ぶりのいい訳をするつもりはないですが ―― ISO感度、ホワイトバランス、露出補正の「三種の神器(機能)」は、コンパクトカメラといえでも、もっとわかりやすく、素早く、どのモードででも操作ができるようにしておくべきだと、そう思うわけです。

昨日のつづき

富士フイルム・FinePix F100fd
 F100fdの、たいへんにめんどうな露出補正操作の話のつづき。
 F100fd背面の操作部に回転式のホイールダイヤルがある。このダイヤルには上下左右方向に押し分ける機能も備えていて中央部にOKボタンがある。さて、F100fdで露出補正をやろうとすると、まずOKボタンを押してモード選択画面を表示させる。このモード選択画面ではAUTOやマニュアル(M)や各種のシーン撮影モード、そしてメニューが選択できるようになっている。ホイールダイヤルをくるくる回転して、各種撮影モードのなかに紛れ込んでいるメニュー設定モードを選んでからOKボタンを押す。ここでようやくメニューの設定画面が出てくる。そしてこの中にある露出補正にカーソルを合わせる。OKボタンを押す。すると、やっと露出補正設定の画面となる。 ―― なんだか説明が複雑ですまんけど、いや実際の操作も、同じように複雑なのだ。
 で、露出補正をする上で困ることがひとつあって、それは撮影モードでマニュアルモード以外の、たとえばシーンモードであるとかAUTOモードを選んでいたりするとメニュー画面に切り替えても露出補正はいっさいできない。同じようにホワイトバランスも選べない。露出補正やホワイトバランスを設定するには、必ずマニュアルモードを選んでおかなくてはならないというわけ。


 ぼくは常々、デジタルカメラを使いこなして撮影を愉しむための「三種の神器(機能)」があると思っている。「ISO感度」、「ホワイトバランス」、そして「露出補正」の3つだ。
 この3つの機能を積極的に活用することで ―― 撮影直後に液晶画面を見ることでリアルタイムにその結果を判断することもできる ―― デジタルカメラで撮影する写真がぐんと良くなる。だから、初心者とかベテランとか、オートモードとかマニュアルモードとかにかかわらず、いつでも必要なときに素早く設定ができるようにしておくべきだと考えておるわけです。なのにF100fdでは、素早くどころか厄介な操作を強いられる、選ぶこともできないこともある。フジは「露出補正もホワイトバランスも、シロートがイジると失敗のもとになる」と考えてるのだろうか(もしそうだとすれば、それはちょっと違うと思う)。
 かりにマニュアルモードを選んでいたとしても、露出補正をするにはOKボタンを押して、ホイールダイヤルをくるくるして、メニューモードを選んでから、OKボタンを押してメニュー画面を表示させて、露出補正を選んで…以下省略。つまり、“我慢強く”以上のような操作をしてからでないと露出補正(あるいはホワイトバランス)ひとつ設定できないというわけなんですよ。いったい、フジはデジタルカメラにとって「露出補正」や「ホワイトバランス」というものをどんなふうに考えているんでしょうね。ぶつぶつ……。

描写性能の良い内蔵ズームだけど…

富士フイルム・FinePix F100fd
 フジから、ようやく待望の広角28mm相当からのズームレンズを内蔵したコンパクトカメラが発売されました。待ちくたびれた…。フジとしてはもっと早くに作って売るべき機種で、「出てくるのが遅いぞッ」という気持ちがなくもない。
 28?140mm相当の5倍ズームで、レンズの描写性能はとっても良い。28mmのワイド側では樽型の歪みが相当に目立つけれど(像面湾曲もちょっと強いようだけど)、しかし画面周辺部までじつにシャープに良く写る。歪曲収差の歪みはシャッターを切った後に画像処理をして“自動的に補正”しているのだがそれでも歪みが目立つ。もっと強く補正してしまえばいいのに、とは思うけれど、しかしこうした歪曲収差のソフト的補正をやり過ぎると画像の周辺部をカットしてしまうことになりせっかくの28mm広角の意味がなくなる。痛し痒しというところですな。でも、基本的なレンズ描写は(くどいようだけど)よろしい。


 28mmからの5倍ズーム、CCDシフト方式の手ブレ補正機能、スーパーCCDハニカムHRタイプの1200万画素、ハイライト部を最大2EVまで広げるダイナミックレンジ拡大の機能、高速で確実に捉える顔検出機能、最高ISO12800の超高感度撮影が可能などなどあれこれ“てんこ盛り”のカメラであり、総体的にとてもバランス良くできたカメラだと思う。…しかし、相変わらずの「フジのガンコさ」が残っており、それがちょっと気になった。
 そのひとつが「M(マニュアル)」と「AUTO」の表記。フジのコンパクトカメラの「AUTO」はフルオートモードのことで、これはこれでイイ。ところがフジではずーっと通常一般のオート撮影モード(プログラムAEモード)のことを「マニュアル」と表記している。露出モードでオートに対してマニュアルというと、シャッタースピードも絞り値も自分で設定して最適な露出値を決めて撮影するモードと思ってしまう。このへんが実にまぎらわしい。フジのカメラは“そうゆーもんだ”とアタマを切り替えてしまえばいいんだけどね。もうひとつの気になったことは露出補正のやりにくさ。いったいナニ考えてんだろうか、とツマってしまうほどのやっかいで面倒な操作を強いられる。これも以前からのフジのカメラのガンコさ。

電源ボタンのLEDランプ

リコー・GR DIGITAL II+テレコン(GT-1)
 先日、GR DIGITAL IIでは初の機能拡張ファームウエアが数日前にアップされましたね。ところがアップしたあとにすぐに小さなバグが発見されたらしく ―― ま、このへんがリコーのご愛嬌のあるところ ―― いましばし、ダウンロードができなくなっている。ぼくはすぐに新しいファームに書き換えたんだけど(リコーのウエブサイトからダウンロードしてそれを自分でアップデート)、「バグあり」ということでもとのバージョンに戻してしまった。
 こうした機能拡張ファームウエアは旧GR DIGITALで何度もおこなわれてきたことで、そのたびに新しく機能が追加されたり使い勝手がよくなったりして ―― いずれも現行ユーザーからの意見や要望を聞いてそれをきちんと反映しているものばかり ―― とても評判が良い。GR-D/D2とももともとそうすることを前提にして設計し開発したカメラだかできることであり(あらかじめファームウエア対応できるように書き込みメモリーに余裕を持たせて設計しているそうだ)、他のコンパクトデジタルカメラと違ってモデルチェンジのスパーンが長いからこそできるワザだ。しかし嬉しいよね、使っているうちにだんだんと自分のカメラが良くなっていくんだもん。


 ただし、このファームウエアのアップデートというのは、ヘタをするとカメラそのものがオシャカになってしまうのでよくよく注意してやらなくちゃいけない。絶対にやっちゃいけないのはアップデート中に電源をオフにしたり、あるいは途中でバッテリーがダウンしてしまったりすることだ。カメラ内の電子基板をごっそりと交換しなければ治らない。逆に言えば、それさえ注意して、操作手順さえ間違わなければ誰でもカンタンにできる。数分もかからない。

 こんどのバージョンアップ(機能追加)の項目のなかに「電源ボタンLED点灯のON/OFF設定を可能に」というのがあった。電源をオンにするとそのボタン部にグリーンのLEDが明るく点灯する。確かに目障りといえばそのとおりだ。しかし、たとえばワイコンを使って液晶モニターを消し外付けファインダーを見て撮影しているときなど、カメラ外観を見ただけではON/OFFの状態がわからない。電源ボタン部がLED点灯していればそれを見るだけでON/OFFがわかってぼくはとても便利だった。こうしたランプ点灯というのは、気になり出すとイライラばかりがつのってしまうのもよくわかる。だからそれをユーザー自身が消す、消さないを選べるようにしたというのは大歓迎、というよりも、そんなことができるんだったら始めっからやっておけよ、樋口さんっ。

GR-Dのテレコン

リコー・GR DIGITAL II+テレコン(GT-1)
 GR-D/D2用のワイコン(21mm相当の画角)はすでに発売されているけれど、先日、同じくGR-D/D2用として1.43倍のテレコンが発売された。ワイコンもそうだけどこのテレコンを使おうとすると、テレコン本体(GT-1)とは別にフード&アダプター(GA-1)を手に入れなければならない。つまり、アダプターにテレコン(またはワイコン)を取り付けて、それをGR-D/D2にセットするというわけだ。テレコンをセットすると内蔵28mm相当のレンズ画角が約40mm相当となる。このテのテレコンというとドデカイものになりがちだが、それらと比べるとGR-D/D2用のそれは相当に小さい。とはいえ、しかしそれでもワイコンの2倍近い大きさはある(GR-D/D2の専用ワイコンが小さくて高性能でデキがよすぎたのだけど)。


 テレコンをセットしたときの写り具合は、内蔵28mmレンズに最適化させて専用設計しただけあって“まずまず”の描写。いや、まずまず、といったのは少々ワケありでありまして、特定の条件でゴーストが出る欠点がある。半逆光ぎみのライティングのとき画面端に、ふわーっ、と出てくることがあってそれがしっかりと写る。ちょっとした光(のライティング)の加減でゴーストが顔を出す。そのゴーストを避けるにはよほど大きなレンズフードが必要となりそうで、そうなると小型軽量を旨とするGR-D/D2とは相容れない。だから、カメラアングルを少しズラしてゴーストが出ないように工夫してやらなくてはならない。
 しかし、そのゴーストがやや出やすいことだけが唯一の欠点で、基本的な描写性能についてはすこぶる良い。とくにディストーションの少なさは驚くべきで、横位置構図にしたとき上下端で ―― 眼を皿のようにして見れば ―― “ごくごく、ほんのわずか”糸巻き型に歪むぐらい。左右端の歪みはほとんどゼロに等しい。さらに画面周辺部まで実にシャープな写りをする。
 というわけで、28mm広角レンズに飽きたときに、このテレコンをセットして撮影をしているんだけど、ついつい、せっかくのテレコンを外して、28mmでスナップしてしまうことも多く、でも、ま、それはせせこましく狭い都会のなかで思ったようなフレーミングをしようとすると、それもしょうがないのかな。