今日もまた、ドラマチックトーン ― 3回連続

オリンパス・E-5(β版)+ZUIKO DIGITAL 12?60mmF2.8?4.0 SWD
 フツーに撮ったRAWファイルをE-5のカメラ内RAW現像の機能を使ってドラマチックトーンに仕上げることができる。でも、それはあまりオモシロくない。撮るときにドラマチックトーンを選んで、できあがりの写真をその場で見て「うわぁ」と驚くのが愉しい。

 Eシリーズ、PENシリーズのほとんどの機種はカメラ内RAW現像ができる。機種によってカメラ内RAW現像の操作方法に多少の違いがあるかもしれないが、基本的には、RAW画像を再生表示させ、その状態でOKボタンを押す。すると「RAW編集」のモードが表示される。選んでOKボタンを押す。「実行」または「中止」のメニューが出てくる。「実行」を選んでOKボタンを押すと、いきなりRAW現像が始まる。RAW現像時のもろもろの設定ができない…。

 オリンパス以外のカメラでのRAW現像は、当然ながらWBやファイルサイズや圧縮率や仕上がりモードやシャープネスや彩度やらあれこれ選んでから処理できる。オリンパスのカメラ内RAW現像はいきなりのストレート現像だ。RAW現像するときに各種の設定ができないのか、と慌て者はそう思うだろう(じつはぼくもかってはその一人だったけど)。でも、できる。だけど、じつにわかりにくいし操作がめちゃくちゃめんどう。

 なぜ、他のカメラメーカーのカメラ内RAW現像のように ―― ペンタックスのKシリーズのそれがイチバン優れている ―― RAW現像モードを選んだらそこに設定メニューを出してくれないのか、と常々不満だったわけですよ、ぼくは。


 E-5の使用説明書には、RAW編集についは「この操作を行う時点のカメラの設定で、画像が処理されます。目的に合わせてあらかじめカメラの設定を変更しておきます」としか書いていない。この“意味”わかりますか。
 つまり、ですよ、この意味はというと、RAW現像する前に、まずカメラの撮影設定を変更しておかなくてはならない。WBをオートではなくデーライトに、仕上がりモードをビビッドに、それぞれについてカメラのメニューの設定を変更する。しかるべきのちにRAW現像に取りかかる。だから目的の仕上がりになるように現像して終われば、カメラの設定を「元に戻し」ておかなくてはならない。

 奇妙なカメラ内RAW現像方法だよなあと感じているのだが、おそらく、オリンパスの考え方としては、「RAW現像をして、仕上がりを確認してそれでOKだと判断すれば、カメラの設定を変更することなくそのまま撮影が続行できるじゃないか」というものではないか。確かめたわけではないが、たぶんそうだろう。
 その考え方はけっして間違いではないのだが(良い面もなくもないのだけど)、実際の使い勝手としては、やはりとっても厄介だしヘンではないか、と思う。RAW現像するときに同じカットを設定を微妙に変えて続けて現像処理をしたい場合なんか(どれが最適な仕上がりなのか比較してみたい場合などですね)、めちゃくちゃ操作がややこしくなる。

 オリンパスは、ここはイジを張らずに、RAW現像モードを選んだときには素直にソコに設定メニューを出すという方向で改良してほしいものです。
 なお、オリンパスのカメラ内RAW現像では、いわゆる明るさのコントロール(露出調整)だけはできないのでご注意されたい。これもナンとかしてほしいなあ。

ドラマチックトーン、おもしろいぞぉ

オリンパス・E-5(β版)+ZUIKO DIGITAL 14?35mmF2.0 SWD
 E-5が発表されたとき、「E-3と同じじゃないかっ」と不満を述べていた人がいたけど(いまもまだいるけど)、よほど鈍感なのか節穴眼だね。あるいは、E-3を使ったこともなく、外観写真だけを見てすべてを判断してしまうような即物的シンプル思考力の人なのか。
 E-5とE-3をふたつ並べて少し操作して比べてみれば(実物を、だ)、違いはたくさん発見できる。スペック表をよーく見比べてみるだけでも、その相違点やらE-5が進化した部分は一目瞭然でわかるはずだ。さらには、実際にE-5を使って撮ってその画像を見てみれば、「描写性」が劇的に向上していることがすぐ判断できる。

 オリンパスは、E-5ではローパスフィルターまわりを大幅に改善し改良しましたよとか、画像処理エンジンに工夫を凝らしましたとか、いささか抽象的な説明しかしていない。そこを突っ込んで聞くと、新開発のファインディテール処理がどうのこうのと、説明の内容がさらに曖昧になる。しかし、まあいいでしょう、結果オーライならいいんだ。理屈はともかく高画質が得られればなんの文句もない。
 で、実際に撮ってみる。いやほんと、じつに良く写る。素晴らしい描写力だ。とてもE-30と同じ撮像センサーとは思えないほど ―― 大きな声で言いたくはないが、E-30と撮り比べてみたとき、あっ、今後はE-30を使うのやめよう…、と、うん、正直言ってそう感じた ―― それほどにE-5の画像が良くなっている。


 いやE-30がどうのこうのではない。それは横に置いておいて、とにかくE-5が外観からは想像できないほどに良いカメラに仕上がっている。まず画質だ。1つは解像力が格段に向上していること。微細な部分の描写が気持ちいいほどシャープに解像している。
 撮った画像を見たとき、ああ、ようやくZUIKO DIGITALの「松レンズ」の実力が発揮できるカメラが出てきたか、と感慨深いものがあった。2つめは、高ISO感度でのノイズの少なさ(目立ちにくさ)と、ノイズリダクション処理を選んでいるにもかかわらず解像感がほとんど損なわれないことだった。細い線が崩れずにくっきりと描写している。

 あの“小さな”フォーサーズサイズの撮像センサーで、たった1200万画素程度でも、画像処理を工夫すればここまでイケルのか、と驚いたほど。
 たぶん、スペックおたくどもは信用しないだろうけど、じつはAPS-Cサイズの約1800万画素のEOS 7Dと撮り比べてみたが“解像描写力は互角”だったし高ISO感度画像の解像性能は“E-5のほうが良いじゃないか”と感じられるシーンもあったほどだ。「そんなのウソだろう」と、ほら、思っているでしょう。だけど、いや、ホントなんだよ、それが。
 E-5の「ファインディテール処理」って、ほんとうのところ、いったいナニをやっているんだろうか…と、興味が尽きない。オリンパスは昔からだけど、うわぁ、とノケゾるようなことをしれっとやってしまうことがあるからなあ。

 ところでハナシは変わるけど、アートフィルターのドラマチックトーンのことを、HDRもどき、のように言ってる人がいるようだけど、HDRとはぜーんぜん違うもんですよ。どうぞ誤解なきように。

新アートフィルター・ドラマチックトーン

オリンパス・E-5(β版)+ZUIKO DIGITAL 12?60mmF2.8?4.0 SWD
 オリンパスはEシリーズの次の「新型」を出すにあたって、「PENシリーズに全力を注ぐべきか、Eシリーズとの二本立てを続けるのか」、一時期、少なからずの躊躇があったようだ。結局、いままでのEシリーズを支えてきてくれたユーザーの「恩に報いる」ため ―― このへんが、じつにオリンパスらしくていいところなんだけど ―― とりあえず、Eシリーズを継続していくことにした。その結果として発売されたのがE-3の後継機種の「E-5」なのだ。

 冷静に企業の業績向上を考えたとき、いまのオリンパスにとってはEシリーズの新型カメラの開発にパワーを振り分けることはリスクが高い。営業数値的に見てもメリットは少ない。でもしかし、「お客様あっての」、という基本姿勢を大切にすることで目先の儲けよりも、もっと大切なもののほうにウエイトをおく、と決断したのだろうとぼくは考えている。


 オリンパスのユーザーの人たちは、だから、そのへんのオリンパスの「苦渋の決断」と「お客様あっての」という気持ちをよく理解して、続けて応援をしていってやるべきだと思う。それがオリンパスユーザーのもっとも“らしい姿”ではないのか。
 E-5がE-3から期待したほど進化してしてじゃないか、とか、新しい機能や機構が盛り込まれてない、などと文句ばかり言わないで ―― 相当に良くなってるんですよE-3に比べれば、少し使ってみればよーくわかる ―― だから、E-5の、オリンパスのその“がんばり”を評価してあげてほしい。

 という理屈っぽく説教じみた話はともかくとして、さて、E-5の特徴を羅列していくと ―― 漏れがあるかもしれないけが ―― 約1230万画素CMOS、TruePic5プラスのデュアルエンジン、マグネボディと防塵防滴仕様、92万ドット3インチ型フリーアングル液晶モニター、最高ISO感度6400、11点全点クロスタイプAF、視野率100%、ファインダー倍率1.15倍、最高約5コマ/秒の連写性能、2コマ/7コマのAEブラケット追加、最大5EVの補正効果のある手ブレ補正、CF/SDカード対応のダブルスロット、新しいアートフィルターを追加、HD動画撮影機能……、といったところか。

 スペックおたくの人は、なんだこれだけか、と不満をいうかもしれないが、まあそう言うなよ、と。ぼくは、良いカメラだと思うけどなあ、ちょっと重くて大きいのだけがナンだけど。

原宿竹下通り・ISO12800

ペンタックス・K-5(β版)+DA★60?250mmF4 ED
 K-7の後に出たK-xから、ペンタックスは徹底的にノイズ低減対策に取り組んだようだ。その結果がK-5である。通常ISO感度がISO100からISO12800までで、感度拡張をONにすればISO80?ISO51200まで広がる。はっきり言って高感度の画質は相当に良い。K-7と比較してみれば一目瞭然である。
 K-5の高ISO感度の画像(画質)で注目したい点は2つ。1つは色ノイズの少なさ。ノイズは一般的におおざっぱに言えば、ランダムノイズと色ノイズの2種類がある。その色ノイズがK-5では“極端に”少ない、目立たない。ランダムノイズも、少なめ、と言ってもいいだろう。もう1つの注目点はノイズリダクション処理機能のきめ細かな設定 ―― ちょっとやり過ぎ、の感じもしなくもないが ―― と、その処理のウマさである。

 ノイズリダクション処理の弊害は解像感を低下させ画像の立体感を失わせてしまうことだ。強く処理をすればノイズは目立たなくなる。ノイズが目立たないことだけに価値を見いだしているやつらはそれだけで満足する。だからノイズリダクションの処理を強く強くしがちなメーカーもある。
 ペンタックスはもともと、そうしたノイズリダクション処理を「控えめ」にしてきたメーカーだ。K-5でもその思想は受け継いでいて、画像の解像感や写真的立体感を損なわないようにガシガシと処理をしないようにしている。そこが、今後ユーザーにどう評価されるかだろうけど、ノイズだけに人生の価値を見いだしているような人もいるから心配。


 K-7では高ISO感度の画質についてさんざんペンタックスは叩かれ、突かれた。そのせいでK-7もペンタックスも“傷だらけ”になった。高ISO感度でノイジーだ、というのだ。ただそれだけでカメラの評価を決めてしまうじつに短絡的なヤカラもいる。いっぽうで、K-7の低感度での画質の良さについてはナニも言わない。たぶん、それが語れるだけの写真眼がないから「見えない」のだろう。
 ところで、高感度でノイジーだ、と文句を言っている人のうち、いったいどれくらいの人が高ISO感度での撮影で実際に困ったことがあるというのだろうか。ぼくはそれが疑問だね。

 高ISO感度でロクに写真を撮りもしないで、ぐだぐだとクレームをつけるだけじゃないのか。そもそも、ノイズ、ノイズって、高ISO感度でノイズが目立つことだけをもって、カメラそのものの総合的性能が判断できるのか、と呆れはててしまう。ノイズなんてものは、見ればわかる、画像を拡大すればサルでも(とは言い過ぎだけど)わかる。あるか、ないか、見えるか、見えないか、だけだ。レンズの色収差だって同じことだ、あるか、ないか。色収差が「発見」できれば手柄をとったように、ダメなレンズ、と決めてしまう。

 しかしだぞ、写真画質にとってもっと大切なことは、階調描写力や立体感や解像描写性のほうじゃないのか。でも、こうした「アナログ的」な評価は目が肥えてないと、つまり写真的眼力を持っていないと見えてこない。その点、ノイズがあるかないかといった「デジタル的」な判別はドシロートでもできる。だから、写真の初心者ほど、写真画像のなんたるかを知らない連中ほど、こぞって「ノイズだ、ノイズだ」と騒ぎ立てるのだろう。ばかものめらが。

渋谷ハチ公前・ISO12800

ペンタックス・K-5(β版)+DA FISH-EYE 10?17mmF3.5?4.5 ED
 K-7からK-5になって大きく「進化」した点が2つ。1つが高ISO感度での画質向上、もう1つがAF測距性能のアップである。このことは先日、述べた。AF性能についてはペンタックスのデジタル一眼の“アキレス腱”のようなもの。ここを狙い定めて、ガツンッ、と打たれるとペンタックスはへなへなと腰が砕けてしまう。それを知っているペンタックスを良く思っていない連中は、そのアキレス腱を集中的に叩く。ほんと、イジの悪い奴らだ。

 ペンタックスのAF性能は、とびきり「良い」とは言えないけれど決して「悪い」とは言えない。そこそこの実力。測距スピードについても他社と比べて遜色はない。ただ、暗いシーンに弱くて迷うことがある。もう1つ加えれば、高速連写でAFが追随しない(できない)ということも。
 このへんのことを中心に大幅に改良したのがK-5のAFシステム、SAFOX9+である。K-5のAF性能の向上については、いくつかの要素が複合的に組み合わさっていてハナシがちょいと複雑。要素をランダムにあげると、約7コマ/秒の高速連写機能、ミラーのアップダウン時のショック低減、AFモジュールの光学系の大幅改良、温度・湿度変化によるAF誤差の解消、光源(光の波長)によるAF誤差の補正、AF-Cと連写でのコマ速優先モードの採用、などなどである。
 なお、以上は位相差AFについてのことだが、K-5ではライブビュー時のコントラストAF(センサーAF)の測距スピードも“飛躍的に”アップしていることも見逃せない。


 K-7ユーザーがK-5を手にして、まず始めに「おやっ」と感じるのはシャッター感触だ。基本的なメカニズムはK-7もK-5も同じ。しかし、軽くてショックが少なく、音も小さくなっている。ミラーがアップダウンしてシャッターが開閉する一連の動作がじつにスムースになった印象を受けるはずだ。

 その理由は(おもに)ミラーのアップダウンのメカニズムの精度を上げたことによる。ミラーショックをとことん低減するためにブレーキ装置の見直しやギアやカム類の設計変更や加工精度もアップさせた。ミラーショックによるミラーのバタツキを低減すれば、メインミラーの背後についているサブミラーの振動も短時間で収まる。サブミラーがピタリッと収まってくれれば、それだけ「長時間」レンズから入ってきた光をAF測距モジュールで受け取ることができる。より正確でスピーディーな測距が可能となる。

 さらには、ミラーショックを低減したことで、結果的に約7コマ/秒の高速連写もできるようになった。ミラーが下におさまってピタリッと静止するまでの時間が短ければ短いほど(サブミラーの静止時間が長くなる)正確なAF測距ができる。AFができれば連写コマ速度を早めることもできる。
 そして、AFモジュールの光学系の大幅な改良により、少ない光を無駄なく有効にAF測距センサーに導いて、より正確な測距ができるようになったというわけだ。…ちょっとハナシが難しかったかな。

K-5の「ナチュラル」モードにご注意

ペンタックス・K-5(β版)+DA 15mmF4 ED AL Limited
 以下のことは何日か前に、ぼくのtwitterで“つぶやいた”ことだけど、ここでもう一度、説明しておきますね。K-7などのユーザーがK-5を使いこなすときに、知っておくといい、と思うので、お節介だけど。
 カスタムイメージの「ナチュラル」がK-7とK-5とでは“だいぶ”違っているよ、ということ。

 というのは、一部の人から、K-7の発色は「ブルーが強調されすぎる」とか「色破綻する」などと強いクレームがあったそうで(ネット上で騒がれたそうだ)、そこで、気の弱いペンタックスは「ナチュラル」だけ、青色が強調されないように“こっそり”と発色傾向を変更した。彩度もだいぶ落とした。ぼくはその青色系の発色が好きだったんだけど、そのせいでK-5の「ナチュラル」は“屁”みたいな発色しかしなくなった。余計なこと言って騒ぎ立てるヤツがいて困ったもんだ。

 唯一の「救い」は、K-5で変更されたのは「ナチュラル」だけで ―― 正確に言えば、ナチュラルモードをベースにして変換する「モノクロ」も、だけど ―― 他のカスタムイメージ、つまり「鮮やか」や「雅・MIYABI」などは変更されず、K-7と同じ発色傾向を保持している。


 この下にある2日前のブログの写真、ブルーが“強く”出ているでしょう。その写真のブルーかぶりの理由は、1つは夕暮れ時の色温度変化によるものとAWBが画面内のイエロー/オレンジに引っ張られたこと、もう1つはK-7から受け継いだ「青色強調」のせいだ。
 ぼくは、カスタムイメージは「雅・MIYABI」を選んで撮影し、さらに、夕暮れの青みを強調するために、わざと彩度をプラスしている。青かぶりを意図して狙って撮影したシーンだ。

 この別カットを、先日の「K-5 体感&トークライブ」の会場入り口にプリントして展示してあっただけど、せっかくの「青み」がすっかりと消されて腑抜けのような色調になっていた。聞くと、「青みが強く出る、とK-7で叩かれたので、それが気になって色補正をしてプリントしました」と。ペンタックスに渡したRAWファイルを、K-5のカメラ内RAW現像で「ナチュラル」で処理しなおしたというのだ。

 それはそれで別にイイんだけど(世の中そういうもんですよ)、ぼくがここで言いたいことはですよ、K-5のカスタムイメージを使いこなすとき、同じシーンでも「ナチュラル」と「雅・MIYABI」や「鮮やか」などとでは発色傾向が“大幅に”違うことがあるので、そのへんのことをよく知っておかなくてはいけませんよ、ということ。そして、青空風景を撮影したときに、K-5の「ナチュラル」ではK-7のような自然な「青空」にはならないってことも知っておいたほうがいいでしょうね。ぼくは、もともと「ナチュラル」は使わないからどーでもイイんだけど。

 参考までに、下の写真(雅・MIYABIで撮影)を「ナチュラル」にしたら、ほら、こんなふうに青色がすっかり消えて“屁”みたいな写真になってるでしょう。
 この「変更」はペンタックスとしては積極的に公表しておりませんが、はっきりと「認めて」おります。…だから、これについてあんまりペンタックスをイジめないでくださいね。

K-7ユーザーの憂鬱

ペンタックス・K-5(β版)+DA★ 16?50mmF2.8 ED AL
 いま、ぼくの手元にK-5がないので再確認できないのだけど、ボディ外観デザインでK-7からの変更点は(たしか)2つ。
 1つはモードダイヤル。高くなってダイヤルがつまみやすくなった。ダイヤルにはロック装置があって、そのロック解除ボタンがダイヤルの真ん中にある。その解除ボタンを押しながらダイヤルを回すのが「やりにくいッ」とユーザーからクレームがあったそうだ。そうかなぁ回しにくいかなぁ…と聞いてみると ―― ぼくはゼンゼンそんなふうに感じなかったけど ―― ファインダーを覗きながらダイヤルを回そうとする人がいるそうなんですね、これにはちょっと驚いた。

 ファインダーを覗きながら露出補正する、ってのであればわかるけど、ファインダーから眼を離さずに露出モードを変更、なんてことするのかなあ、よくわからん。ちょっと眼を離してモードダイヤルを見ながら操作すればいいのに、とは思うけど、人それぞれだし余計なお世話だよね…でも、結果的にダイヤルが回しやすくなったんだから、このデザイン変更はぼくは歓迎です(文句いいましたけど)。
 もう1つはAF-S、AF-C、マニュアルの切り替えをするフォーカスモードレバーの形状を変えた。素早く確実に変更できるように、そして不用意にレバーが動かないようにデザイン変更したということ。


 つまり、K-7からK-5にカメラが新しくなって、外観上の変更点はたったこれだけしかなく、あとはそっくりそのまま。K-7の金型を流用しているわけだ。新型カメラなんだからデザインも一新しろよ、という意見もあろうが、しかし金型を新規に作るとなれば莫大な費用がかかる。そこにコストを割くよりも「中身で勝負」とペンタックスは判断したのだろう。
 キヤノンのように ―― キヤノンはスゴイよねその点、新製品は外観デザインは旧型とそっくりなのに“必ず”金型を新規におこしている ―― 裕福な会社(事業部)でもないし、できるだけコストを削って「新製品」に仕上げている(仕上げざるを得ない)わけだ。
 というわけで、ここはペンタックスになりかわって、「ボディ外観デザインは少し我慢してください、でも中身は良くなりましたよ」と、ぼくが弁解します(余計なお世話か)。

 じゃあ、K-7からどこが良くなったのか。
 小さなことまで言えばたくさんあるが、大きな改良点はふたつ。1つはAF測距の性能が向上したこと、もう1つは高ISO感度での画質が(K-7に比べて)飛躍的に良くなったこと。高感度での画質向上は、撮像センサーが新しくなったことと画像処理技術(とくにノイズリダクション処理の技術)が相当に良くなったことによる。その高感度画像はK-7ユーザーが見ると「愕然」とするほどに良くなっていて、K-7を2台使っているぼくとしてもショックと悔しさで複雑な気持ちでありました。