点像復元機能のON/OFF

富士フイルム・X-E2+XF 23mmF1.4

 お知らせ
 何度もくどいと言われるかもしれないが、1月4日から2年ぶりにぼくの写真展をやる。13日まで。PENTAX 645Dだけを使って東京とその周辺を歩き回り、撮りまくった写真をB2サイズで56点。『TOKYO東京TOKYO』。場所はリコーイメージングスクエア新宿。7日(火)だけは休館なのでご注意を。




 X-E2に採用の画像処理エンジン・EXR Processor IIもX100Sのそれと同じ。回折ぼけ補正の「点像復元」機能も同じくE2にも搭載されている。
 ただし、同じ点像復元機能と言ってもX100Sではレンズ固定式、X-E2はレンズ交換式である。設計上の難易度でいえば"ケタ違い"にレンズ交換式のほうが難しい。回折ぼけを補正するためにはレンズの情報が膨大に必要で、かつ、それをカメラボディ内にレンズ1本づつの情報を登録保存しておかなくてはならない。レンズ固定式なら1本のレンズ情報を持っていればよいだけだ。

 こうした回折ぼけ補正の機能を備えたレンズ交換式カメラは、現在、X-E2のほかにはソニーのα7シリーズとオリンパスのOM-D E-M1だけである(その、はず)。
 補正アルゴリズムはX-E2とα7シリーズとは同じくデコンボリューションの技術を使っているらしいが、E-M1はMTFコントラスト特性を使って(たぶん)画像処理をしていることが大きな違いだ。(デコンボリューション方式とMTFコントラスト特性方式との違いについてはハナシがややこしくなるのでここでは省略)

 X100SとX-E2でに点像復元機能には、もう1つ違いがある。X100Sでは点像復元はONのみでOFFにすることができなかった(E-M1もONのみ、α7は不明)。ところがX-E2では点像復元の機能をON/OFFどちらか選んで撮影することができる。

 せっかく搭載している回折ぼけ補正を"わざと"OFFにして撮ることの意味がどこにあるのだろうか。それが不思議でフジに聞いてみたら、「いままでXシリーズレンズを点像復元なしで使っているユーザーの中には、点像復元機能をOFFにすれば従来の"レンズの味"と同じ描写にすることができて喜ばれるだろう」と。そんな理由でON/OFFできるようにしたそうだ。で、その"レンズの味"の描写上の違いはと言えば、「ほとんどないでしょうね」とフジ。

 ほとんど違いがないようならONのままでいいじゃないか、とぼくは思うけど、いまのデジタルカメラのユーザーはきわめて多様化しているから、カメラメーカーのこうした「姿勢」は(いろいろとご意見もあるでしょうけれど)ソレはソレでイイんではないだろうか。

富士フイルムのカメラ初の動体予測AF機能

富士フイルム・X-E2+XF55~200mmF3.5~4.8

 @niftyの、ぼくのメールマガジン『明日からの写真術』の第6回目を配信。今回の「ここに注目!」は、ケンコー・トキナーが発売しているDSC 880DWを取り上げて"徹底的"に使い込んで解説してみました。



 X-E1とX-E2の外観上の相違点はともかくとして、中身でのE1からE2の進化点は、イメージセンサー(X-Trans CMOS II)と画像処理エンジン(EXR Processor II)、そしてWi-Fi(無線ブロードバンド)対応になったこと。

 X-Trans CMOS IIはX100Sにも採用されている像面位相差タイプのセンサーである。コントラストAFと位相差AFの、ハイブリッドAFというかデュアルAFというか、ま、それだ。
 ただしX100Sとの大きな違いは、X-E2には富士フイルム製のカメラとしては初めての動体予測AF(予測駆動AF)の機能が備わったことだ ―― なぜか、ぼくが読んだX-E2の製品紹介記事でこの機能について触れているモノは皆無だった。

 X-E2では、C-AFとLow連写(約3コマ/秒)と組み合わせることで、向こうからこちら側に向かってくる被写体に対して、カメラ駆動系のタイムラグを見越してピントを先送りして、正確にピントを合わせ続けながら連続撮影ができる。誤解している人がいるようだけど、ピント追尾AF、ではないぞ。

 ミラーレスカメラでこうした連続動体予測AFが可能なカメラは、おもにイメージセンサーに像面位相差AFの機能を備えたカメラが多い。ところが中には、キヤノンのEOS MシリーズやEOS 70Dのように"立派な"位相差AFを搭載しているにもかかわらず、連続の動体予測AFはおろか、動体予測AFそのものさえできないカメラもある(70Dの場合はライブビュー撮影での話だけど)。
 いっぽう、位相差AFを採用していないオリンパスのOM-D E-M5やE-P5などは、コントラストAFだけで連続動体予測AFができるようにしている(たぶんオリンパスだけだと思う、素晴らしい技術力だ)。

 ま、それはともかくとして、位相差AF機能を搭載したイメージセンサーを使って富士フイルムも、ようやく動体予測AFができるようになったというわけだ。よくがんばりました。

露出補正ダイヤルが固くなってヨカッタ

富士フイルム・X-E2+XF55~200mmF3.5~4.8

 XF55~200mmF3.5~4.8ズームは素晴らしい望遠ズームレンズである。手ぶれ補正が良く効くし(4段だったか4.5段だったか)、いやそれよりナニよりも描写が大変にいい。開放F値に少し不満はあるけど、望遠ズームレンズの中では「トップ3」に入るだろう。ミラーレスカメラ用としては、現在ベストワン。



 液晶モニターやEVFに表示されるライブビュー画像のレスポンスは、E2になってかなり早くなった。E1と同条件で2台を見比べると「おっ」と言うほど違う。E2ではちらつきがだいぶ少なくなって、動きの速い被写体を見ていても画像がズレず気持ちいい。Xシリーズのカメラの中ではこのE2の見え具合はいちばんいいのではないか。
 46万ドットと104万ドットの違いについては、ぼくは興味がなくべつにどうでもいい。というよりも、ぼくとしては46万ドットでじゅうぶんで、なんの不満もない。

 露出補正ダイヤルは、E1がプラスマイナス2EVまでだったのがE2ではプラスマイナス3EVまで広がった。
 Xシリーズはすべてプラスマイナス2EVまでだったから、このE2で「初めて」となるわけだ(実用上は2EVまであれば充分だと思うけど、できないよりできたほうが良いに決まっているから、フジとしては対応が遅すぎた)。

 露出補正ダイヤルでもうひとつ大きな変化がある。ダイヤルクリックがE2になって"固く"なって不用意にダイヤルが回らなくなったことだ。些細なことのようだけど、これは素晴らしい改良だ。
 E1を使っていて困ることは、カバンからカメラを出し入れしただけで、あるいは、カメラを肩から下げて歩いていただけで、この露出補正ダイヤルが動いてしまうことだ。知らないうちに露出補正されていて慌てることが多かった。E2ではそうした心配がなくなった。

 こうしたダイヤル類を固くすることについては、「もっと固くしろ」、「もっと柔らかくしろ」とあれこれ意見が分かれることが多い。
 しかし考えてもみろ。素早く操作可能だろうけど不用意に動いてしまって「失敗する」か、操作性は少しだけ犠牲になるが「失敗しない」か、ということを天秤にかけてみれば、そんなことは自明のこと。カメラの操作性の基本は、とことん「失敗」を防ぐことを最優先させるべきことである。

 フジのカメラは、このような操作性についてはあまり深く考えない傾向があったのだが ―― レンズの絞りリングやボディ前面のAFモードスイッチなんぞ、不用意に回ってしまっていつも難儀する ―― ようやくそのへんがわかってきたようで、よかったよかった。

X-E2とX-E1

富士フイルム・X-E2+XF 14mmF2.8

 この1~2ヶ月、とても多忙だったため、このブログもtwitterもすっかり御無沙汰でありました。しかしその間、たくさんの新型カメラやレンズを使って写真も撮ってた。その印象をメモしておいたのを見ながら、そして思い出しながら ―― 借りて使っていたため、いまは手元にないものが多い ―― ブログに書いておきますね(まだしばらくは内緒の製品もいくつかあって、それはまた後日にということで)。



 X-E2はX-E1の後継機種。外観はほとんど同じだけど、その中身はX-E1に比べると大変に良くなっている。
 外観上の違いではっきりとわかるのは液晶モニターと露出補正ダイヤル。E1は2.8インチ型アスペクト比4:3の46万ドットだったのが、E2では3.0インチ型3:2の104万ドットとなった。E1もE2も撮影画像の基本アスペクトは3:2であるから、E1の場合は4:3モニター画面の中に3:2の画像を"押し込ん"で、その下側に情報を表示させていた。ちょうど一眼レフカメラのファインダーを覗いたときと同じ様子と考えればよい。

 それがE2では、3:2アスペクトの3型液晶モニター画面いっぱいに画像が表示される。その替わり、シャッタースピードや絞り値などの情報文字は「画面内」にかぶさるように表示されるため、画面端っこまで丁寧に見てフレーミングしようとすると邪魔でしょうがない。

 ぼくとしては文句なしにE1のモニター表示のほうが好きなのだけど実画面サイズは(E2と比べると)かなり小さく見えてしまう。大きさをとるか見やすさをとるか、と悩む。情報文字の表示方法を工夫すれば、画面を大きくしたままフレーミングの邪魔をしないようにできるはずだけど、このE2に限らずどこのメーカーもほったらかしのままだ。なんとかしてよ、と思う。