最高感度のISO819200とスマートファンクションのシステム

リコー・PENTAX KP+HD DA20~40mmF2.8~4.0 Limited

 京都・祇園の少しはずれにある安井神社。別名「縁切り神社」とも。願いを念じながら巨石の狭い穴をくぐれば「イヤな人」とすっきりと別れられる、らしい。見物人がたくさんの中、厚着のせいもあったのだろう女性は苦労して小さな穴をくぐってました。
 KPの機能や操作性とはまったく関連のない話でした。




 数値的スペックで誇れるKPのセールスポイントのひとつが高感度性能だろう。最高感度「ISO819200」まで撮影ができる。
 K-3 IIの最高感度はISO51200である。その差は「51200 ⇒ 102400 ⇒ 204800 ⇒ 409600 ⇒ 819200」となるわけで、ちょうど4段ぶんある。フルサイズ判のK-1の最高感度はISO204800だから、それよりも2段アップの高ISO感度が選べる。

 ただしISO819200なんて超高感度で撮影すれば、画質はかなり悪くなる。「実用」になるかと言われれば、ぼくはちょっと遠慮したい。そんなレベルだ。それはしょうがない。
 しかし画質が悪くなる ━━ 輝度ノイズ、色ノイズが増えてコントラストもなくなり、解像感も相当に低下する ━━ のは承知の上で、「ノイズだらけでも、ここはなんとしてでも写しておきたい」という場面ではISO819200という超高感度は役立つはずだ。「写る」か「写らないか」ではまったく違う。

 KPの高ISO感度の画質にはひとつ特長がある。それは従来のPENTAXの機種や他社カメラの高ISO感度画質などと違って、超高ISO感度のワリには「色のりが良い、黒のシマリが良い」画質に仕上がっていることだ。
 「KPでは超高ISO感度でも可能な限り色調を残すこととコントラスト低下を抑えるような絵づくりを狙った」と、リコーの画像処理担当者は言っていた。実際、K-3 IIと高ISO感度で撮り比べてみると、明らかにKPの画像のほうがコントラストもそこそこあり、色もそれほど失われていない。他社カメラと比べてもそこはだいぶ違う。

 ISO51200でKPとK-3 IIとで同じシーンを比較撮影して、単純にノイズだけを見比べれてみるとK-3 IIのそれは、かなりザラザラでブツブツだらけ。いっぽうのKPはぶつぶつのノイズはあまり目立たなくて、かなりすっきりとした画像になっている。しかしその反面、KPのほうはやや解像感が損なわれているような気もしないでもない(ここがちょっと残念)。
 ノイズだけについて言えば、ざっとした印象だが、KPとK-3 IIとは約2.5~3段ぶんぐらいの「差」があるようだった。

 ノイズに対してどれくらい寛容度があるか、撮影した写真をどれくらいの大きさにして鑑賞するのかなどによって評価が違ってくるが、おおむねISO12800ぐらいまでなら「常用感度」として使用できるだろう。ちょっとガマンすれば、2段アップのISO102400ぐらいまでなら「準実用範囲」と言ってもいいかも。



 同じく京都で寺町通りにある古くからのお茶専門店・一保堂。この南北に続く室町通りは丸太町通りから五条通りあたりまで歩くだけでも愉しい通りです。おすすめの隠れた京都観光スポット。HD DA55~300mmF4.5~6.3。


 もうひとつ、こちらは数値スペックでは出てこないKPのアナログ的操作の特長の話。K-1で初採用された大きなダイヤルを使ったスマートファンクションシステムである。
 ボディ上部右側の大型の機能ダイヤルと設定ダイヤルが設けられていて機能の選択や設定をおこなう。
 KPの機能ダイヤルがK-1と大きく違う点は3つのカスタムポジション(C1/C2/C3)があること。自分の好みの機能を登録しておくことができる(とは言っても登録できる機能が限られていて、ここが残念)。

 ぼくはこの「C1」にはメカシャッターと電子シャッターの切り替えが容易にできるようにシャッターモードを、「C2」には露出補正を、そして「C3」にはAFエリアの切り替え機能を登録している。ぼくは「C2」をホームポジションにしていて設定ダイヤルを回転するだけの操作で露出補正をおこなっている。

 この他にもボディの3カ所の操作ボタン(Fxボタン)がすでに割り振られている機能から別の機能にカスタマイズすることもできる ━━ 別段、KPに限った珍しいことではないけど。たとえば、シャッターボタン横の露出補正ボタン(Fx3ボタン)の機能を他の機能に変更することもできる。
 しかしぼくはディフォルトの露出補正のボタン機能はそのままに残して使っている。露出補正のように撮影中に頻繁に変更するような機能は、いくつかのアプローチがあったほうがダンゼン便利だからだ。

 さらにボディ左側にあるモードダイヤルにはユーザー設定ポジションが5つもあって、こちらはもっときめ細かな機能などを一括して登録しておくことができる。
 違った設定を5つも登録しておくと、なにがなんだかわからなくなるし ━━ ぼくの撮影の80%以上は絞り優先オート、ISOオート、中央1点AF、1コマ撮りなので ━━ 現在はユーザー設定のところは初期設定のそのままだ。モードダイヤルそのものも「Av」の位置から移動することもほとんどしない(ぼくにとってはSvとかTAVなんてポジションは99%使わない、ジャマなだけ)。
 そうそう、「INFO」ボタンを押してコントロールパネルで各種設定を変更するということも、ぼくはよくやっております。