やや平凡な感じのするミラーレスカメラ

キヤノン・EOS M6 + EF-M 18~150mmF3.5~6.3 IS STM

 M5はEVF内蔵だが、M6はEVFは内蔵せず外付けのEVFファインダーが用意されている。量販店の実販価格だがM5は約11万円、M6にはEVFキットというのがあってファインダー付きで約11万円。ファインダーレスだと約10万円。
 両機種を同時に使ってみて、M5のほうがだいぶ良かったです。やはりミラーレスカメラはEVF内蔵は必須だと感じました。




 「好きか、好きでないか」、というミーハー的レベルで言えば、ミラーレスカメラよりも一眼レフカメラのほうが好きだ。
 ミラーレスと一眼レフとカメラとして比べれば、ミラーレスのほうが利点は多い。構造上も製造上も使い勝手の上でもミラーレスカメラのほうが良いところがたくさんある。だがしかし、好きかそうでないか、といった理屈でなく情緒的な基準で言えば(ぼくの場合だけど)だんぜん一眼レフカメラである。
 飛躍的な例えだけど電気自動車とガソリンエンジン車と比べれば(くどいがぼくの場合)、文句なしにガソリンエンジン車が好き、というのと似ているかな。

 というわけで、キヤノンのミラーレスカメラ・EOS M6の話である。

 キヤノンのカメラづくりの傾向を見ると現在のところ軸足はしっかりと一眼レフカメラにあって、ミラーレスカメラ、そう、EOS Mシリーズのほうは、「ま、ついでにやっとくか」という感じがしないでもない。キヤノンのチカラの入れ具合に、一眼レフとミラーレスにだいぶ温度差がある。
 新型M6を使ってみると、なんとなくそんな感じがする。キヤノンが<本気>を出せばもっともっと魅力的で性能の良いカメラに仕上げてくるだろうに、と思わせるところがあった。

 M6や、他のEOS Mシリーズを使ってみると、他社のミラーレスカメラに比べると「もう少しガンバッテね」と思ったことがある。起動の遅さ。
 メインスイッチをONにしてから、モニター画面が表示されたり、AFの測距がスタートしてシャッターが切れるまでが遅い。キヤノンらしくない。
 とくに、背面液晶モニターではなくEVF ━━ M6なら外付けのファインダー、M5なら内蔵ファインダー ━━ を覗いたまま電源スイッチをONにすると、うーむ、遅い。真っ暗な画面をしばらく見続けてなければならない。

 ボディ背面の液晶モニター画面はそれほど長く待たなくても表示されるが(それでも他社ミラーレスに比べると決して速いとは言えないけど)、EVF表示が遅い。
 電源ONにしたままでスリープ状態になりモニター画面が消えて、その状態でシャッターボタン半押しなどでカメラを目覚めさせてもモニター表示までしばらく時間がかかる。一眼レフカメラのあの素早さに比べると、ミラーレスカメラのノンビリさが際立つ。

 こうした傾向は他社のミラーレスカメラでも、少し以前の機種ではときどきあったのだけど、最近の機種ではそこそこスピーディーになりレスポンス良くなってきている。だから、EOS Mシリーズのカメラを使うと、余計に「遅い」と感じる。

 M6には他社のミラーレスカメラにないような注目すべき撮影機能や斬新な機構があるわけではない。平凡で、ごくオーソドックスなミラーレスカメラである。しかし使っていて(起動の遅さ以外は)これといった不満はほとんどない。さすがキヤノン、ソツなくじょうずにミラーレスカメラとしてまとめあげている。