ちょいとわがままなDX対応のAF-Pレンズ

ニコン・AF-P DX NIKKOR10~20mmF4.5~5.6G VR+ D3400




 ニコンのDXレンズには、この10~20mmのほかに、18~55mmと70~300mmの「AF-P」レンズがある。
 AF-PレンズとはAF駆動用のアクチュエーターにステッピングモーター(STM)を使ったレンズのこと。きめ細かく、高速で、静かに駆動できるというメリットがあって、動画撮影に適している。
 ただしニコンのAF-Pレンズが使えるカメラボディが限られていたり、AF時に注意しなければならないカメラボディがあったり、ファームウエアをアップデートしなければならないカメラボディがあったりと、いささか、わがままで厄介なレンズ。
 購入時にはよくよく注意することです。

 AF-P DX NIKKOR 18~55mmF3.5~5.6G VR (2016年9月16日発売)
 AF-P DX NIKKOR 10~20mmF4.5~5.6G VR (2017年6月30日発売)
 AF-P DX NIKKOR 70~300mmF4.5~6.3G ED VR (2016年9月16日発売)

 この3本が現行のDX対応AF-Pレンズである。このほかFX対応AF-Pレンズが1本ある。

 DX対応のAF-Pレンズには、使用制限のほかにもう1つ「特徴」がある。手ぶれ補正(VR)レンズなのにレンズ鏡筒にはVRのON/OFFスイッチがないこと。手ぶれ補正のON/OFFはメニューの奥底のほうに下りていって、そこで切り替える(FXのAF-Pレンズには切り替えスイッチがレンズ鏡筒にある)。
 ここでぼくが戸惑ったのは(あわて者のぼくのせいだけど)、AF-Pレンズをカメラボディにセットしておかないとメニューのドコを探してもVRをON/OFFできないという仕組みを知らずにいて、長い時間をかけてメニューの中を行き来した。

 つまり、AF-P以外のレンズをセットした状態ではVRのON/OFF項目がメニューから消えているのだ。AF-PレンズをセットするとON/OFF項目が"突然"現れてくる。
 他のレンズをセットしたときはグレイアウトしている、なんてまぎらわしいメニュー表示ではなく、ハナから消してしまう。AF-Pレンズをセットせずにメニュー内を探し回ったというわけ。
 でも、考えてみるまでもなく、必要ないんだから消す、見せない、惑わせない、というニコンの、この姿勢はいいことだ。

 そもそも、レンズ内もボディ内も手ぶれ補正の機能については ━━ ぼくの超個人的な使い方だけど ━━ OFFにして撮影することは、ほとんどない。
 三脚を使った撮影でも、よほどの長時間露光の撮影時以外はONにしたまま。だからといって別段、悪影響があったという経験もないし、いやそれよりも好結果が得られたほうが多い(皆さんには積極的におすすめしませんけど)。

 レンズ鏡筒に手ぶれ補正のON/OFFスイッチがあると、バッグから出し入れするときにナニかが引っかかって知らぬ間にOFFになっていたというニガイ経験もしている。だから手ぶれ補正内蔵のレンズではON/OFFスイッチのところにセロテープを貼り付けて不用意に動かないようにして使っている。
 DX対応AF-Pレンズのように、スイッチなしというのはぼくにはうれしい(スポーツモードやアクティブモードの切り替えなんぞ、将来、完全自動化されるに決まっている)。

 ところで、なぜニコンは、まだ数は少ないとはいえVRのON/OFFをメニュー内で切り替える方式のレンズを出してきたのだろうか。きっと今後も増えていくに違いないと思うけど、なにか新しい手ぶれ補正の機能を搭載するための、その準備のための仕様ではないかと気になる。