27mmから600mm相当までをカバーする高倍率ズーム

タムロン・18~400mmF3.5~6.3 Di II VC HLD + ニコン・D500

 タムロンの18~400mmズームはAPS-C判の一眼レフカメラ用レンズである。35mm判換算で約27~600mm相当の画角を、たった1本のレンズでカバーする。ズーム倍率22.2倍の高倍率。
 タムロンには同じAPS-C判用ズームレンズで「16~300mmF3.5~6.3 Di II VC PZD」がある。約24~450mm相当。こちらのズーム倍率は18.7倍である。
 望遠600mm相当と広角24mm相当の2本のズーム、ということは、18~400mmが望遠重視型高倍率ズーム、16~300mmのほうは広角重視型高倍率ズームレンズ、といえなくもないか。




 やや一方的な見方だが、18~400mmズームは遠くに小さく見えているモノをいきなり画面いっぱい大きく写せるという視覚的変化を喜ぶ初心者向けレンズ。16~300mmズームのほうは望遠の視覚的効果よりも24mm画角から撮影できる高倍率ズームレンズに魅力を感じるベテラン向きレンズ、という感じもする。望遠写真はわかりやすいし使いやすい、広角写真はわかりにくいし使いこなしも難しい、というのも理由のひとつか。

 言うまでもないが、遠くにあって近づいて写すことができない被写体 ━━ たとえば鳥や動物、競技場のスポーツ選手、レーシングカーなど ━━ を少しでも大きく写したい、なおかつ、望遠から広角まで自在に撮影したいとなれば、初心者/ベテランを問わず18~400mmレンズのほうがなにかと「便利」だろう。

 使ってみて18~400mmレンズの気になった点は、最大のセールスポイントでもある望遠側400mm(600mm相当)画角での描写性能が、やや物足りないこと。しかし、それに対して広角側18mm(27mm相当)の描写は、これがとても良いのだ。
 400mm側では開放F値で撮るには画質のことを考えて躊躇するときもあったが、18mm側ではF3.5開放でもどんどん撮影できる。400mm望遠側での描写がもう少し良ければ最強の高倍率ズームレンズとなっただろう。

 ズーミングの操作感は、やや重く途中で少し引っかかりがあってスムーズとは言い難い(これだけの高倍率ズームなんだから、このへんは大目に見たい)。
 その替わりと言っちゃなんだけど、カメラを上に向けても下に向けてもレンズがずるずる伸びたり縮んだりしてくるとことはなく、これは気分的にも大変にイイことです。

 ところで、16~300mmズームのほうは18~400mmとは逆に、300mm望遠側の描写性能が良くて16mm広角側の描写がいまいち。
 18~400mmレンズは600mm相当の超望遠がポイント、16~300mmレンズは24mm相当の広角画角が魅力なのだが、それぞれのアピールポイントが「チカラ不足」でした。タムロンには、もう一踏ん張り、がんばってほしかったですね。