都会の若者ふうのドライなレンズ

富士フイルム・X-T10+XF35mmF2 R WR

 このXF35mmF2レンズは、Xシリーズ用の焦点距離35mmレンズとしては2本目となる。フルサイズ判換算で約52mmに相当する画角である。根強い人気と評価の高い「XF35mmF1.4 R」に続く同じ画角のレンズ。そのF1.4のほうはXシリーズがスタートしたX-Pro1と同時に発売されたレンズである。約4年前の2012年発売。

 そして昨年11月に発売されたのがこの「XF35mmF2 R WR」レンズである。既存のXF35mmF1.4レンズに取って代わるものではなく(当面は)2本とも併売(の予定)。




 35mmF1.4のほうは7枚構成のレンズでピント合わせは全群繰り出し方式。だからAFはやや遅め(と言われているが、ぼくはそうした感じはぜんぜん受けない)。新35mmF2は9枚構成で構成レンズ群の中の小さく軽いレンズを動かしてピント合わせをするインナーフォーカス方式を採用してAFを高速化させた。防滴仕様(WR)でもある。

 35mmF1.4レンズに比べると、だいぶ小さく軽い。35mmF1.4は少しモッサリした印象だが大変に正直な実力派レンズ。たいして35mmF2のほうは、いかにも「都会の若者ふう」という雰囲気で、その描写もソツがなくきびきびしていて要領もよい感じ。

 フレアは少なくクリアーでコントラストもある。F2の開放絞り値で画面四隅あたりは少し流れるが、ま、これは仕方ない。画面中央部は開放絞りでもじつにシャープ。周辺でコマ周差がやや目立つ感じがするが1~2段絞れば申し分ない描写になる。倍率/軸上ともに色収差はほとんど目立たない。

 最短は28cm。インナーフォーカス方式なの宿命の1つなのだが至近距離あたりになると描写が少し甘くなる。これが唯一のウイークポイント。近距離でも優れた描写性能を確保するにはフローティング方式を採用するなど対策を講じないかぎり難しい。