マクロレンズは万能レンズ

タムロン・SP 90mmF2.8 Di MACRO 1:1 VC USD+ニコン・D750

 マクロレンズはクローズアップ撮影専門の「特殊レンズである」と思い込んでいる人がいるようだが、そうではなく、マクロレンズは無限遠からレンズ前面数センチのものまで自在にピントを合わせて撮影ができる「万能レンズ」と言ったほうがぴったりする。
 また、マクロレンズは至近距離の描写を優先させているため中距離、遠距離の描写はイマイチではないかと考えるのも大きな間違いだ。最近のマクロレンズはどれも、近接撮影時だけでなく遠距離も中距離も近距離も優れた描写性能を発揮している。




 このSP90mmマクロレンズは、「マクロ撮影もできるオールマイティ中望遠レンズ」と思えばいいだろう。描写はタムロンのレンズらしく、カリカリぱりぱりではなく、少し柔らかめ。しかし解像描写力はじゅうぶんにある。
 風景でもポートレートでも、スナップでも料理でも、花でも虫でもナンでもストレスなく撮れる。大変に便利で使っていて精神衛生上にも良いレンズだ。

 50mmクラスのマクロレンズよりも、90から100mmクラスのマクロレンズのほうがワーキングディスタンスにも余裕があるし、それほど近づきすぎなくてもそこそこクローズアップもできるし、背景を大きくぼかして写すこともできるし、なにかと使いやすい。こういっちゃナンだけど、50mmクラスのマクロは初心の人、撮影入門者に適したレンズだ。少し撮影に凝り始めた人が選ぶといい。
 180から200mmクラスの望遠マクロレンズもあるがこちらは使いこなしが難しいし被写体も撮影シーンも限定されてしまう。専門家向け。

 というわけで次の単焦点レンズはなにを選ぼうか……と迷ったら90~100mmクラスの"万能マクロレンズ"を第一候補にすることをおすすめしたい。
 そのとき、キヤノンやニコンのようにボディ内に手ぶれ補正機能を備えていないカメラと組み合わせるときは、できるだけ手ぶれ補正を内蔵したマクロレンズを選んでおくのがいいだろう。

 マクロ撮影では三脚必須だから手ぶれ補正なんて必要ない、と考える人もいるかもしれないが、しかしいつもいつも三脚を使ってマクロ撮影するとは限らない。三脚が使えなくて、仕方なく手持ち撮影しなければならないことだってある。そんなときに手ぶれ補正のある、なしのレンズで大きな差がでてくる。
 とくに90mmクラスの中望遠マクロレンズは、至近距離だけでなく遠距離、中距離の被写体を気軽に撮影することも多いだろうから手ぶれ補正の機能があったほうがいいに決まってる。