ZR3000の画質が良い理由

カシオ・EX-ZR3000

 このZR3000の発売は2015年7月だから約1年前。今年2016年3月には新型ZR3100が発売されてしまったから、ZR3000のほうははっきり言って旧製品だ。カメラ販売店によっては「販売終了品」になり店頭に置いていないかもしれない。

 しかしながら、もし、いま適当なコンパクトカメラがほしいなあ、と思っているなら、このZR3000には注目しておいてもいいだろう。価格、撮影機能、性能、画質などを総合的に考えれば「いま、イチ押しのコンパクト」と言ってもいいかも。
 一般の量販店での販売価格は約3万5千円。新型ZR3100との違いはほとんどない。にもかかわらず新型は4万8千円。こんなことを言うとカシオの宮田さんに小言を喰らうだろうが、いまはZR3100は買わないで探してでもZR3000にしたほうがイイ。




 ナニがいいかと言えば、画質。
 ZR3000の画質が良いことの要因が3つある ━━ ※個人的推察ですよ。

 ひとつはイメージセンサー。1/1.7型の裏面照射型CMOSで約1200万画素である。いま、多くのコンパクトカメラが採用している1/2.3型センサーよりも「一回り」大きなセンサーで、なおかつ画素数も「少し控えめ」の約1200万画素。1/2.3型の約2000万画素に比べれば、だいぶ余裕がある。

 ふたつめは、カシオが「プレミアムズーム」とよんでいる超解像撮影モード。これ、プレミアムズームなんてネーミングにするから、そのもっとも優れた点がイマイチ伝わりにくくなっている。この撮影機能は「ズーム」とは直接、かんけいはない。
 この超解像モードは、わずかに画像をズラしながら複数枚(たぶん、手ぶれ補正のシステムを利用し5枚以上を)撮影をして、その画像を合成する。結果、解像力、諧調描写力、高ISO感度の画質をアップさせている。これがプレミアムズーム。
 欠点は、画像処理に少し時間がかかること(ほんのわずかだ)、激しく動く被写体に不向きなこと(像がズレる)、撮影中にカメラを大きくぶらしてはいけないこと(流し撮りができない)。

 このZR3000以外にも、カシオのカメラにはプレミアムズームの機能を備えたものはあるが、いずれもベストショットモードの中に入っていて、わかりにくい。アクセスもやっかい。1/2.3型センサーでは効果が薄い、などの不満点があった。ところがZR3000では1/1.7型センサーだし、初めてモードダイヤルにプレミアムズーム機能のポジションが設けられ、そのために使い勝手も画質も格段に向上した。

 プレミアムズーム機能は、もともとデジタルズームでの画質向上を狙ったものだが(確かに、従来のデジタルズームの画質とは桁違いに良い)、通常の光学ズームの範囲でも充分に超解像の優れた画質の恩恵を受けることができる。
 高周波成分の多い被写体(きめ細かなモノがびっしりと写っているシーン)、あるいは金属や石など(微妙なグラデーション描写がされるので質感がくっきりする)を撮影してみれば、プレミアムズームの威力が俄然、際立つ。

 ウソだと思うのなら、これを見てみればいい。ともに光学ズーム望遠端(300ミリ相当)で撮影して部分拡大したものである。通常の撮影モード(右)とプレミアムズームモード(左)の比較写真だ。

 ZR3000の画質の良さ、みっつめの要因については話が長くなってしまうので、明日にでも。