PENTAXの古いソフトフォーカスレンズについて(その3)

リコー・PENTAX K-3 II+smc PENTAX-FA SOFT28mmF2.8

 PENTAX K-1に使えるAF対応のKマウントソフトフォーカスレンズをぼくは2本持っている。「sms PENTAX-F Soft 85mmF2.8」と、そう、あの「smc PENTAX-FA Soft 28mmF2.8」である。もう1本あって、それはMFレンズ。67用の「smc PENTAX 67 Soft 120mmF3.5」でマウントアダプターを介すれば645シリーズにもKシリーズにも使える。名レンズである。
 ソフト28mmについての話はのちほどとして、35mm判用のソフト85mmF2.8のAFレンズは初期の「F」タイプ。その後、改良版の「FA」も出たがが、基本的な光学系や操作系もほとんど同じ。

 Fタイプのソフト85mmに限定して話をすれば、F2.8からF5.6までは実絞り連動となり、絞り優先オートで撮影ができる。しかしF5.6以上絞り込んでも絞り値はF5.6のままになる。F5.6以上の絞り値を選んで撮影をしようとするとマニュアル露出モードに切り替えなくてはならない(Mモードにするとシャッターボタンを押し込んだと同時に設定した絞り値にセットされる)。
 フィルムカメラからデジタルカメラに切り替わるときに、カメラボディにあった絞り連動レバーをなくしてしまった。そのためにSoft85mmもSoft28mmも使い勝手が大きく変わってしまった。




 PENTAXのソフトフォーカスレンズをKシリーズで使いこなそうとすると難しい、と言ったのはそのこと。
 まだ他にも厄介な操作を強いられることもあるが、そのへんの話は余計にややこしくなるし、そもそもソフトフォーカスレンズなんてマイナーなレンズなので以下省略…。
 でも、それはそれとしてソフト28mmの話になるが、これは、大変に珍しい広角のソフトフォーカスレンズである。しかし、はっきり言って、PENTAXの大失敗レンズの1本だ。たぶん、当時の企画担当者が誰かに"たぶらかされて"作ってしまったのだろう。結果、ぜんぜん売れなかった。

 使ってみればわかるが、ソフトフォーカス描写と28mmもの広角画角とは相容れないことがよくわかる。それらしい雰囲気のソフトフォーカス写真に最適なシーン、被写体を見つけ出すことが難しい。苦労して写したところでなんだか「ヘン」な写真にしかならない、ことが多い。成功率が低い。

 だからフィルムカメラ時代はほとんど使うことがなかった。しかし、デジタルカメラになってAPS-Cサイズ判のKシリーズだと28mmは42mm相当の画角になり、少しは「使えるレンズ」のような気もしてときどき使っていた。いやしかし85mmと比べると写真が、イマイチつまらない。ソフトフォーカス描写はソフト85mmと同じように、なかなかいい感じなのだけど……(上の写真はK-3 IIで撮ったもの)
 そのうえに、Kシリーズのデジタルカメラで使おうとするとソフト85mmよりも、数段、操作が厄介だしコツも必要になる。だから、ソフト28mmレンズはおすすめしない。中古カメラ店で見つけても避けたほうがイイでしょう、老婆心ながら。

 というわけで、皆さんには人気のないソフトフォーカスレンズだが、もし、なにかの機会があれば、ぜひ一度は試してみるといいでしょう。