「フィールド・ログ・カメラ」

オリンパス・STYLUS TG-Tracker

 TG-Trackerの大きな特長は、むろんWi-Fi対応で、GPSのほか気圧センサー、温度センサー、方位センサー、そしてカメラの動きを検知する加速度センサーを内蔵して、それら5つのセンサーで検知した情報をカメラが自動的にログ記録する。それをスマートフォンなどを使って、地図に移動したルートや、高低差のグラフなどを画像と一緒に表示したりできる。ここがリコー・WG-M2や他のアクションカメラとのいちばんの相違点。

 撮影中のさまざまな情報を同時ログ記録できるので ━━ これらセンサーをひっくるめて「フィールドセンサーシステム」とオリンパスはいい ━━ このカメラのことを「フィールドログカメラ」と命名している。
 どんなふうにログ表示されるかは、ここ を見てみるといいだろう(オリンパスのホームページ)。




 以下、やや乱暴にスペックを羅列する。
 防水性能は水深30メートルまで、むろん防塵仕様で、耐衝撃性能は2.1メートル、耐荷重は100Kgf、耐低温はマイナス10度Cというタフ性能を誇る(むろんケースなし"裸"のまま)。
 可動式の1.5型液晶モニターを内蔵。メモリーカードはマイクロSD/SDHC/SDXCカード。カメラの重さは電池込みで180グラム。約3センチ×6センチ×10センチほどで胸ポケットに入る。

 60ルーメン(60秒)/30ルーメン(29分)の高輝度LEDランプ内蔵(スポット性が強くめちゃくちゃ明るい)。最大画角204度の超々広角レンズを内蔵(描写性に高望みはしないこと)。ワイド画角とナロー画角(水中モード、画角94度)の切り替え可能、ピントは固定式(0.2メートル~∞)。
 フルHD動画は60p/30p、4K動画は30p、スローモーション動画も、インターバル撮影もできる(高速連写はできない)。動画撮影時には電子式5軸手ぶれ補正のON/OFFもできる(手ぶれ補正ONにすると画角は少し狭くなる)。
 シャッタースピードは1/24000秒から1/2秒まで、露出補正はマイナス2~プラス2EV、ISO感度は100~1600のオートISO。バッテリーフル充電で、フルHD動画(60p)なら約95分まで連続撮影が可能。

 ただし、動画撮影が連続95分可能、とは言ったものの、じつは動画撮影は29分59秒でいったん途切れてしまう。
 その理由はヨーロッパに輸出するときの関税。30分以上の動画撮影の機能を備えていればカムコーダとみなされ、30分以下ならカメラ。カムコーダの税率はカメラに比べてぐんと高くなる。少しでも安く売りたいメーカーにとっては高い関税は避けたい。そこで、動画撮影はぎりぎりの29分59秒にして「カメラ」として輸出している。「カメラ」だけど高い関税は覚悟の上で売りたいというメーカーもあるし、ハナからヨーロッパ市場で売ることは考えてないメーカーもある。

 でも、TG-Trackerには、動画30分制限の「抜け道」機能がある。ループ(LOOP)モードである(リコーWG-M2にもエンドレス動画モードがある)。
 一定の時間が経過すると、いったん動画が停止、しかし自動的にすぐさま(約2秒以下で)動画撮影が再スタート。これにより撮影した動画ファイルは分割保存されるがバッテリー容量めいっぱいまで動画撮影はできる(大容量のメモリーカードを使う必要と、のちほどファイルを結合する手間は必要だが)。

 このループモードを利用すれば動画30分制限をすり抜けることもできるし、さらに、ファイルサイズが大きくなる4K動画も「4GB制限なし」で長時間撮影もできる(たぶん)。ただし発熱による停止は問題が別。