PENTAX Q用の試作品マクロレンズ ━━ その2

リコー・PENTAX Q-S1+smc PENTAX MACRO 20mmF2.8(09 TELEPHOTO MACRO)

 この試作のTELEPHOTO MACROレンズを使ってあれこれ撮影した写真を先ほどからあらためて見直しているのだが、1/1.7型というちっぽけなセンサーサイズのこととか、いま現在の同クラスのセンサーからは「ひと時代前」のセンサーであることなどを考えれば、レンズがよくがんばっていて素晴らしい描写の画像になっているじゃないかと感心しているところ。描写性能はマクロ域だけでなく中景、遠景とも合格点だった。ときどき"微ピンぼけ"があったがそれはご愛嬌。




 Q用の交換レンズとしては(おもちゃのようなユニークレンズは除くとして)4本ほどがラインナップされているのだが、こと描写性能については、このTELEPHOTO MACRO、どれと比べても文句なしのトップレンズだ。
 ただし「素晴らしく良く写るレンズ」だとは言うものの、組み合わせて使用するカメラのほうはせいぜいが1/1.7型(または1/2.3型)センサーである。どれだけレンズ性能が優秀だとしても、そのサイズのセンサーを使って撮影した画質が、いまの1インチ型やマイクロフォーサーズ、APS-C判と同等であるわけがない。
 そのへんのことは皆さん、重々承知のことだろう。釈迦に説法か。

 このレンズのことは、2014年2月のCP+に開発中の製品「単焦点望遠マクロレンズ」として試作のモックアップレンズとともに開発発表したのがはじめて。当時のプレス向けのリリースには「Qシリーズデジタル一眼カメラ専用の単焦点望遠マクロレンズ(高性能レンズシリーズ)、発売時期:未定 」とあった。
 同時にQ用の交換レンズのロードマップも発表して、そこには「2015年以降に」発売予定というようなことが記されていた。

 ところが、2015年CP+の開発発表の翌年、2016年2月のCP+になっても前年とほとんど同じQ用交換レンズのロードマップが発表されただけで、そこではTELEPHOTO MACROレンズの発売予定時期は「2016年以降に」とこっそり変更されている。
 で、今年2017年のCP+はといえば、再びQ用交換レンズのロードマップが発表されたものの、そこにはくだんの望遠マクロレンズの項目が消えていた。
 2015年から2017年のロードマップがこれ

 リコーはその件については「開発は継続中」というようなことを言っていが雲行きはだいぶ怪しい。残念ながら「一時中断=ほぼ実質中断」と考えたほうがいいかも。
 手元にあるTELEPHOTO MACROレンズを使って撮ってみた限りでは充分な製品レベルに仕上がっていると思う。にもかかわらず、どんな理由でペンディングになっているのかそのへんが不明である。
 技術的にナニか問題があったのだろうか、それとも、販売しても売れる本数に限界があったのか。

 ぼくとしては、予想以上のそのデキの良さに感心して、(勝手なことを言うようだが)このレンズはぜひ、製品化してほしいと思った次第だ。わずかな望みは、リコーがはっきりと「中止」とは言っていないことだ。
 もし製造技術的な問題でないのであれば、リコーが損をしないような販売方法 ━━ 価格が高くなることは覚悟の上で、予約注文生産、期間限定生産、数量限定生産など ━━ でもいいから作って売ってもいいじゃないか。

 でも、そんなグッド?アイディアがあったとしても、それをどのように、誰がリコーに提案するのかだ。一個人がリコーに「お願い」してもソンなの聞いてくれるわけはない。
 そうだ。なぜかリコーと大変に仲の良い、そしてリコーにどしどし意見も要望も言える大阪の八百富写真機店 ━━ 熱いPENTAXファンなら知らぬ人はいない ━━ のような実績のあるカメラ販売店が希望者を募って頼んでみる、ってのはどうだろうか。アカンかなあ。