Kiss X9iのほうが好みだなあ

キヤノン・EOS Kiss X9i+EF-S 18~55mmF4~5.6 IS STM

 Kiss X9iの標準キットレンズがこの「EF-S 18~55mmF4~5.6 IS STM」で新型だ。旧型「EF-S 18~55mmF3.5~5.6 IS STM」からのモデルチェンジレンズ。開放F値が広角側でF3.5からF4に約1/3EVほど暗くなった。そのぶん、小型化して、描写性能もアップ(とキヤノンは言うが、自分で撮影比較してないので不明)。手ぶれ補正(IS)効果は約4段ぶん。




 Kiss X9iと9000Dとは中身はまったく同じだが、いちおう、ユーザーターゲットが違う。キヤノンいわく、Kiss X9iは「小さな子どもを持つファミリー層や"プレママ"」、いっぽう9000Dは「もっと写真を楽しみたい30~50歳台男性の一眼レフ入門者」がメイン想定ユーザーだという。
 プレママだとか、30~50歳台男性だとか、えらく思い切った指定、決めつけだなあと思わないでもないが、じつはキヤノンが想定するほど明確にユーザーが狙い通りにはなっていないみたいだ。・・・そのへんの話は次回にでも。

 で、Kiss X9iと9000Dの一眼レフカメラとしての特徴をざっと箇条書きしておくと、

(1) 約2420万画素のAPS-Cサイズ判CMOS
(2) 最新型の映像エンジン・DIGIC 7
(3) 常用感度ISO100~25600(拡張感度ISO51200)
(4) オールクロスタイプ45点AF、デュアルピクセル CMOS AF
(5) 最高約6コマ/秒の連続撮影
(6) メニューにビジュアルガイドUIの追加
(7) Wi-Fi、NFC、Bluetooth LE対応
(8) フルHD、60p動画

 このほかにも細かな特徴(特長?)はたくさんあるのだが、それにしても、こうして箇条書きしてみるだけでも、とてもエントリーモデルだなんて思えない。
 (1)から(8)まで、個人的コメントや斜めから見た解説をしたいのだけど、そんなことは皆さん(きっと)ご興味ないだろうし、もっとマシなコメントや解説がカメラ雑誌やネットに書いてあるだろうからここでは省略。

 Kiss X9iと9000Dとのおもな「違い」は、モードダイヤルやメインスイッチの位置、むろん外観デザインも異なる。基本スペックはまったく同じ。操作系については、9000Dのほうに「情報パネル」、「サブ電子ダイヤル」、「AF-ON」ボタンが備わっているがKiss X9iにはそれがない。
 大型量販店での実販価格は、Kiss X9iが約10万円、9000Dが約11万円(どちらもボディのみ)。

 2機種を同時に使ってみた結果、じゃあお前はどちらのカメラを選ぶか、と問われれば、ぼくとしてはKiss X9iのほうです。好みですね、Kiss X9iのほうが。
 情報パネルもサブ電子ダイヤルもあれば便利だけど、Kiss X9iを使ってて「べつに、なくてもイイや」と思いました。
 メインスイッチの位置が9000Dではボディ左側にあるので素早いスイッチON/OFFがやりにくいんですよ(これはEOSシリーズの不満点のひとつ)。カメラを右手でホールドしてると左手がないことにはONにもOFFにもできない。ところがKiss X9iでは右側にあって片手だけで瞬時にON/OFFできます、これイイです。

 Kiss X9iと9000Dを使っていて驚いたことがあった。たぶんキヤノンのカメラでは、一眼レフもミラーレスもコンパクトも含め、はじめての機能だろう、それがこの2機種に採用されていた。カメラにバッテリーを入れて、なにも設定しない初期状態で。

 ひとつは、露出補正しておいても、電源ON/OFFするだけで自動的にリセットされてしまうこと。キヤノンのカメラではどんなに初心者向けのコンパクトカメラでも、電源ON/OFFにかかわらず記憶してるのに。(勝手なコトするなよ)
 もうひとつは、ワンショットAFしたあとレンズのピントリング操作でピント調整できたのに、それができなくなった。どんなレンズでも、だ。(使い始めはアセッたよ)
 ただし、どちらもメニュー内での設定変更は可能だが、それにしても思い切った「バカよけ=フールプルーフ」の仕様を採用したもんだ(ほかにも、もっとあるかも)。

 今後のキヤノンのエントリークラスのカメラでは、この新しい設定が取り入れられるだろうと思うが、ぼくはこうしたおせっかいな機能はいやだなあ。