自分らしい写真を撮るのに役立つレンズ、かな

シグマ・14mmF1.8 DG HSM / Art + キヤノン・EOS 6D Mk2

 14mmの超広角の画角で、なおかつ開放F値がF1.8の大口径は、(たぶん)このシグマ14mmレンズ以外にはないと思う。F2.8開放F値なら14mmレンズとしてはそれほど珍しいものではない。F2.8とF1.8だと約1.3EVほどの違いがある。いきなりそこまで明るいレンズを作ったのがシグマ。
 加えて、描写性能がすこぶる良い、というのもこのシグマ14mmレンズの大きな特徴でもある。つまり「14mm+F1.8+優れた描写性能」の"合わせ技"が珍しくて貴重なレンズだ、というわけだ。

 「14mm+F1.8+優れた描写性能」の3条件を満足させるには、大きくて重いレンズになってしまうのは仕方ないこと(最近のシグマレンズは大きい重いが定番ではあるが)。
 価格も、とうぜんながら安くはない(これはしょうがない、が、使って撮ってみれば少しは納得するでしょう)。




 14mmもの超広角レンズともなれば、「マジメ」に使いこなして「それらしく」写そうとすれば一筋縄ではいかない。F1.8という大口径超広角だから、なおさらだ。

 強烈なパースペクティブ(遠近感)のせいで、手前のものが大きく写り、逆に少し後方にあるだけで小さく写り、水平線や垂直線が容易に傾いて写る。肉眼で見ているのと、写した写真とのギャップがタイヘンに大きい。
 さらに、注意散漫ノー天気のままフレーミングして撮影すると、画面周辺部に余計なものが遠慮会釈なく写り込んで、結果、間の抜けた写真になってしまう。

 強いパースペクティブに加えて、ディフォルメーションによる歪みも目立つ。いわゆるディフォルメ歪みというもので、画面周辺部に向かって引っ張られるように歪む現象で真ん丸なサッカーボールがラグビーボールのようにへしゃげて写る。
 というような厄介な現象があるのが超広角レンズの描写特性で、それをできるだけ目立たないようにカメラアングルやポジションを選び、フレーミングを工夫する必要がある。

 「マジメ」に写す、というのは、そう、強烈なパースペクティブやディストーション、ディフォルメーションを目立たせないように「ウマくフレーミングして写す」という意味です。

 だけど、好きな写真を撮影して愉しもうとしている人たちは、水平線垂直線が傾こうが、パースペクティブだとかディフォルメーションなんぞ、そんなこと気にして撮影しなくてもいいですよ。
 写した写真が歪んでようが傾いていようがいっこうに構いません。自由自在に思う存分、大胆に超広角写真を愉しめばイイ。
 そうした「自由」な気持ちになって大口径・高画質・超広角の写真にチャレンジすれば、いままでの自分の写真とはまったく別ものの、斬新な写真が撮れてるかもしれないですぞ。