5年ぶりのマイナーチェンジ

タムロン・SP24~70mmF2.8 Di VC USD G2 + ニコン・D810

 約5年前に発売された「SP24~70mmF2.8 Di VC USD ━━ タムロン独自のモデル名がA007」、それをモデルチェンジしたのが「SP24~70mmF2.8 Di VC USD G2 ━━ モデル名はA032」である。対応マウントはニコンとキヤノン。

 旧型24~70mmが発売された時期のキヤノンやニコンの"純正24~70mm"と撮り比べると、同等またはタムロンのズームのほうが少し描写性能が良かった。そのうえ、タムロン24~70mmには手ぶれ補正(VC)を内蔵して登場した。キヤノン/ニコンの24~70mmにはそれがなかった。
 その後、キヤノンもニコンも24~70mmF2.8ズームをモデルチェンジして、描写性能は旧型に比べて大幅に向上させている。

 となってタムロン24~70mmのほうがだんだんと「見劣り」するようになり、さらに発売中の5年の間にキヤノンもニコンも、カメラのほうがいちじるしく高画質化し高性能化してきて、タムロン24~70mmはさらに「見劣り」してきた。
 というわけで、タムロンは旧型をモデルチェンジをして高性能化を狙ったのが新型24~70mmF2.8ズームレンズ。




 それにしても ━━ ぼくの偏見だが ━━ いま、この時代、24~70mmF2.8ズームがどれだけ魅力があるのか、そのへんがイマイチわからない。
 たとえば24~85mmF2.8とか20~70mmF2.8とか最短をなんとかするとか、ほんの少しスペックアップするなどのチャレンジがあってもいいと思うが、技術的ハードルが高すぎるのか、それともオーソドックス定番的な24~70mmF2.8のほうが余計な説明しなくても、ユーザーにすんなり受け入れられ、確実に数が売れるという保証もあるのかも。

 いやそれはそれとして、タムロンの新型24~70mmF2.8ズームの話だ。

 モデルチェンジして新型レンズに、とはいうもののスペック数値だけを見ればほんの少しの改良にとどまり、マイナーチェンジそのものと言えなくもない。ただし描写性能は旧型に比べて(かなり)向上している。
 描写性能向上のほかに大きな進化点といえば、AFやVC(手ぶれ補正)を制御する電子回路にデュアルマイクロプロセッサーを採用して高速化効率化したことだろうか。それによりAFのスピードアップと手ぶれ補正の効果を向上した。

 さらに、旧型がキヤノン用のみ電子制御絞り機構だったのがニコン用も同じく電子制御絞りになったこと、TAP-in Consoleに対応してファームウエアのアップデートなどがユーザー自身で容易にできるようになったこと、フレア/ゴーストを目立たなくする特殊レンズコーティングを採用したこと、レンズフードにロック機構が内蔵されたこと、レンズ外観デザインが大幅に変更されたこと、などなどが進化点だろう。

 繰り返すがレンズ構成は「まったく」同じ。12群17枚、9枚絞り、最短0.38メートル。
 タムロンがいうには、レンズ構成は同じだが旧型に比べて「より透過率の高い硝材を採用することで」色再現性と描写性を向上させている、と。
 しかしホームページに公開されている新旧レンズのMTF図を見比べると、これまた「まったく」同じ(に見える)。うーん、これでどれほど「描写性を向上した」と言えるのか、と疑問を感じたほどだった。

 ところが、これがナンと、実際に撮ってみれば「おおっ」とびっくりするほど描写性能が良くなっている。
 はっきり言って旧型とは写りがぜんぜん違う。メーカーが公表しているMTF図(とくに開放F値の線図しか公表してないMTFなんてホント役立たずだ)を見たって、いかに参考にならないかそのことがよくわかった次第だ。

 ニコンやキヤノンの最新型24~70mmF2.8ズームと、価格のことなどを総合的に考慮して比べればすれば、タムロン相当イイ線いってるんではないだろうか。
 良くなった描写性能などについては次のブログで。