「Kiss」は国内限定のブランド名


キヤノン・EOS Kiss M + EF-M18~150mmF3.5~6.3 IS STM

 新型EOS Kiss Mは、ミラーレスカメラ「EOS M」シリーズの中にとつぜん飛び込んできて「オレはKissだっ、オレはEOSミラーレスのKissだぞ」と、いままでのEOS Mシリーズを蹴散らしてるかのように見える。
 ところが実際は、いままでのEOS Mシリーズのカメラとほとんど変わることなく「Kissらしさ」がイマイチ不明瞭な感じがしないでもない。

 キヤノンは、なぜ、この新型ミラーレスカメラにわざわざ「Kiss」のネーミングを付けたのだろうか、なにを狙っているのだろうか。




 「Kiss」というブランド名は、ご存じの人も多いだろうけど日本国内だけのものだ。海外で販売している同じ機種にはKissのネーミングは使っていない。一眼レフのKissシリーズもそうだ。
 たとえばKiss一眼レフの場合、「EOS Kiss X90」は北米圏で「EOS Rebel T7」、ヨーロッパ圏では「EOS 2000D」、アジア圏は「EOS 1500D」のネーミングで販売されている。国内の「EOS Kiss X9i」は北米圏では「EOS Rebel T7i」、ヨーロッパ・アジア圏は「EOS 800D」といった具合だ。

 新型「EOS Kiss M」もまた海外では「Kiss」は使わず、北米、ヨーロッパ、アジア圏ともに「EOS M50」というそっけない名称で販売されている。「EOS Kiss M」以外の、その他EOS Mシリーズのカメラについては国内海外ともに同じ名称である。
 つまり、海外で販売する機種には「Kiss」のブランド名は使用せず、販売地域によって"きめ細かく"ネーミングを変えている。このようなカメラメーカはキヤノン以外、ほとんど例がない(たぶん)。 訂正 ⇒ カシオやパナソニックでも一部の機種でブランド名を変えて売っている例がある。

 以下はぼくの根拠のない想像だが、キヤノンは今後、APS-C判ミラーレスのEOS Mシリーズには海外向けにはブランド名は使わず、国内だけは「Kiss」のブランド名をつけて販売して、近々、必ず出てくるであろうフルサイズ判ミラーレスのほうは国内、海外とも共通名称にする、そんな予定なのではないだろうか ━━ 自信なし。
 ミラーレスも一眼レフも「Kiss」のカメラは女性にターゲットを絞り込み、「Kiss」以外のカメラについては男性(と一部の女性)をターゲットにする戦略か ━━ 自信あり。

 ところで、キヤノンはこのEOS Kiss Mのことを「入門機である、エントリーモデルだ」と言い切っている。しかしEOS MシリーズのトップモデルであるEOS M5と比べると、撮影機能やなにやら文句なしにKiss Mのほうが上位にある。なのにM5より数万円も安い。
 ぼくの記憶ではM5のことを入門機種であるなんてことはキヤノンはひと言も言ってなかったはず。にもかかわらず突然、実力派のKiss Mは「オレは入門機だ」とEOSミラーレスMシリーズに参加してきた。
 ナンだかわけがわかんないなあ。


2018.04.27 | | -

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