階調補正と色調補正

リコー・Caplio R7
 ま、いずれ詳細を述べる機会があるだろうけれど、ニコンのD3やD300 ―― さんざん使い込みましたよ ―― に新しく搭載された「アクティブD-ライティング」は素晴らしい機能だね。感心しまくりました。“D-ライティング”なんて用語を使っているから、いままでの撮影後にシャドー部処理するものと似たものと考えてしまいがちだが、じつはそれとはぜんぜん違う。別もの。“アクティブD-ライティング”は、カンタンに言えばシャドー部だけでなくハイライト部までの階調描写を調整して(広げて)最適化してくれる機能だ。似たような機能としてフジのS5Proのダイナミックレンジ(おもにハイライト側を広げる)、キヤノンのEOS-1D Mark3やEOS 40Dに搭載されている「高輝度・階調描写」(これもハイライト側を拡張)や、ソニーのα700の「新・Dレンジオプティマイザー」もあるが、それらよりもアクティブD-ライティングのほうが効果もハッキリとしておるし、機能的にもとても良くできております。


 そこで、R7なのだが、こちらにも「階調補正」という画像“後”処理の機能が新搭載された。アクティブD-ライティングも高輝度・階調描写もDレンジオプティマイザーも“撮影前”に設定するモードだけど、このR7の階調補正の機能は撮影後に画像を処理するという点で根本的に違う。撮影したJPEG画像をトーンカーブ調整して“明るさ”を整えて仕上げる。ただ単純に画像の明暗調整するのではなく、もう少しインテリジェントに画像調整をしている。だから仕上がりにもそれなりの効果は出ている(かなりわかりづらいけれど)。
 でもしかし、こうした“インテリジェント”な仕組みのわりにはインターフェースがそっけなく不親切。ぜひ使ってもらおう活用してもらおう、といった積極的な親切心が薄い。たぶん、R7のユーザーの多くはこの機能の“価値”がわからず存在そのものにも気づかず、たとえ気づいたところで、だだ写真を明るくしたり暗くしたり補正するだけのもん、と思ってしまうのではないか。もったいない。同じように「色調補正」の機能もそうだ。こちらは彩度を調整するのではなく色相(色合い)を変更する機能である。色相を調整する機能を備えたコンパクトデジタルカメラは大変に珍しいし、はたしてR7のユーザーがその内容を理解して使いこなせるのかどうか大いに疑問でありますね。