オリンパスのウイークポイント

オリンパス・E-3 + ZUIKO DIGITAL 50?200mmF2.8?3.5 SWD
 E-3搭載のAFシステムは、旧型に比べて飛躍的に良くなった。段違いの良さ、と言ってもいいだろう(ということは旧型がいかにナンであったかということでもある)。11点のワイドセンサーを備えてこれだけの優秀な高速AFであるのなら、あのニコンの3D-トラッキングAFのようなワザがあればよかったのに、とか、これまたニコンのようにライブビューで像面AF測距もできるようにしてくれればよかったのに、と不満が湧き上がる。
 一眼デジタルで初めてライブビュー撮影機能を搭載したE-330 ―― このカメラはデジタル一眼の中の名機の1つだ ―― が発表されたときだったろうか、その開発担当者に「コンパクトカメラのように撮像面でAF測距ができるようにして欲しかったなあ」と言ったところ、「ムチャなこと言わないで下さい。できるわけないじゃないですか。レンズ1本づつから情報をきめ細かくとらなければならないしAFスピードのこともあるし、まあ、ムリですねえ」と、けんもほろろだった。
 ところが、ニコンのD3やD300であっさりとそれができるようになった(ニコンはエラい)。先日、たまたま、くだんのオリンパスの担当者にあったとき、ぼくが「ぶつぶつ…、やればできるんじゃないの、ぶつぶつ…」と言った。すると、その担当者は「デジタルに不可能はありませんッ。やろうと思えばできるもんです、えへへへ…」と、しれーっと言うんだもんなあ。おいおい、でしたよ。
 〓ちゃんッ、アンタのことだよ。


 じつに多機能なカメラでもある。むろん多機能が悪いわけではない。でも、E-3にはこ、いったいこの機能は「ナニに使うのだ、ドノようなときに役に立つのだ、ドンないいことがあるのだ」てなことさえ、さっぱりわからんような“特殊機能”も盛り込まれている ―― ぜひ探し出して欲しい、唖然とするだろう。オリンパスっていったいナニ考えてるんだろうか、と、また、ふつふつと疑問を感じる。E-3ユーザーのうち、おそらく数万人に1?2人しか使わないだろうと思われるようなあほらしい機能が堂々とカスタムモードの中に入っている。いったいナンじゃこれは、と、使用説明書を読んだのだけどその使い方さえもさっぱりわからない。
 E-3の開発にたずさわっている人たちの中で、ごく限られた数人が密室でこっそりと「この機能を入れるぞ」と決める。他の開発者たちはカタチになるまでまったく知らされない。極秘進行。それがわかった時点では、もうどうにもこうにもならない。反対すればカドが立つ。「しょうがないなあ、長いものには巻かれろか…」と、結局、そのばかばかしい機能が搭載されて製品化されてしまった、というのが ―― いまのオリンパスはそういう開発スタイルになっているようだね ―― どうも真相のようだ。…あははは、もちろん、こりゃぼくの想像だけど、当たらずとも遠からず、か。
 いや、以下はマジメな話だけど、もし、このへんのオリンパスの“前近代的”で“子供じみた”開発スタイルが変わっていけば、キヤノンやニコンが青くなるほどの素晴らしいカメラが作り出せると思うんだけどねえ。オリンパスの心ある若い技術者たちは、長いものに巻かれずに、ぜひがんばって欲しい。