とうとう外光パッシブAFがなくなってしまった…

リコー・GR DIGITAL II
 新型GR DIGITAL IIで、たった1つ残念な点がある。旧型GR DIGITALにあった外光パッシブAF方式が新型ではなくなってしまったことだ。でも、これは裏事情を知っているからしてリコーに対して不満だっ不満っだと大声で文句は言いたくないのだけど、でも残念だよなあ、と思う。
 旧型GR DIGITALは外光パッシブAF方式とCCD-AF方式の2つのAF測距方式を備えた「ハイブリッドAFシステム」カメラだった。GX100も同じくハイブリッドAFシステムを採用している。リコーのカメラはムカシからこのハイブリッドAFをひとつのアイデンティティにしているところがあって、ぼくはそこがスキだった。ところが、それがCaplio R6あたりから“一部省略”されるようになって、とうとうと新型GR DIGITAL IIでも、リコーこだわりのハイブリッドAF方式をやめてしまった。多くのコンパクトデジタルカメラと同じCCD-AF方式だけの「シングルAFシステム」のカメラとなってしまったわけだ。
 外光パッシブAFとCCD-AFの2本立て方式のメリットは、より高速にピント合わせができること。もう1つは、いわゆる“イッキ押し”撮影をしてもほとんどタイムラグを感じさせないでピントを合わせ、シャッターを切ることができることだ。スナップカメラとしてはいい機能だと思っておったわけだぼくは。


 CCD-AFは、コントラストAFとも呼ばれる。多くのコンパクトデジタルカメラが採用しているごくポピュラーなAF測距の方式だ。レンズを素早く駆動させながら (スキャンするように) 被写体のコントラストのピーク位置を探してピントを合わせる。この方式は正確にピント合わせができるのが特徴だ。しかし、コントラストの低い被写体や低輝度被写体ではピント位置を探し出すまでの測距時間が長くなってしまう。そこが大きな欠点といえる。
 外光パッシブAFは外部センサー ―― 旧GR DIGITALやGX100でいえば、ボディ正面のレンズの左上にある“二つ目”のセンサー ―― で常に被写体までの距離を測距する。シャッターボタンを押し込むと同時に外部パッシブAFからの距離情報を得て、それをCCD-AF測距に役立てる。つまり外部パッシブAFによる距離情報をもとにして、まず、だいたいのレンズ駆動位置が決める。あとは、CCD-AF測距を利用してわずかな誤差を修正してピント合わせをおこなえばよいだけ。AFスキャンする幅が少しですむのでスピーディーにピント合わせができるというわけだ。だから、旧GR DIGITALを使い慣れていた人が、新GR DIGITAL IIを使うと(敏感な人なら)AF測距時に、おやっ、と思うことがあるかもしれない。
 外観がほとんど同じの新旧GR DIGITALであるが、その“二つ目センサー”があるなしを見れば ―― 外観を見ての新旧のいちばんの相違点 ―― たちどころに旧型であるか新型であるかを見分けることもできる(ソレがどーしたんだ、と言われるとこまるけど)。

乃木坂駅に行くときはここ国立新美術館の中を抜けるのがぼくの近道