開発中断、のほんとの理由(推測)

ペンタックス・645DIGITAL(仮称)+FA645 33?55mmF4.5
 使った「645DIGITAL」は完全な手作り品で、そのために撮影するための各種設定にはあれこれ制限があってワンカット写すにしてもそれなりの工夫と努力が必要だった。苦労はあったけれど、しかしその写り、その画質を見るたびに息を飲む。「画質調整はまだまだです、その写った画像でもって645DIGITALの実力を判断しないでほしい」といわれていたけれど、しかしどうしてどうして、実際に撮ってみれば、その素晴らしい解像力と描写力に大いに驚かされた。そんなことを伝えると「いや、調整をすすめればもっともっと良くなります…いまは実力の20%ぐらいの仕上がり状態です」とペンタックスの開発担当者はじつに悔しそうでありました。
 悔しさは十二分にわかる。ここまでハード面が仕上がっていて、後はソフト面の追い込みをがんばれば堂々と製品として世の中に出せる…。


 ペンタックスとしては645判のデジタルカメラを今後も継続して開発は進めていくと明言している。この「645DIGITAL」の発売は“やめた”ということ。「製品化」をあきらめた理由については、ペンタックスはいっさい黙して語らずだ(一部では穿った見方をしているようだけど、HOYA絡みでないことは確かのようだ)。技術的にどうのこのではないことも使ってみればよくわかる。手作りの試作機種でありながら完成度は相当に高い。

 じゃあ、なぜこれを製品化して売らないのだ、と。
 以下は想像だけど ―― ペンタックスはそうしたことについては貝になってノーコメント ―― たぶん、もっとも大きな理由は価格だと思う。プロはともかくとして一般の写真愛好家が買えるような価格にどうしてもできなかったからだろう。このまま製品化して売るとしても高価格になってしまう、それも相当に(100万円を大きく超えることは、ぼくでも予想できる)。そうした高価格のカメラがいったいどれほどの数が売れるというのか。だから仕方なく現在開発中のこの機種については「中断」して、あらたに仕切り直し、ということになったのではなかろうか。じつに残念無念なことだけど、“次の645DIGITAL”に期待したい。
 がんばって、もっと良い製品を作ってくださいね。