丸の内のストレッチド・リムジン

ニコン・D3 + TAMRON 28?300mmF3.5?6.3 VC
 タムロンの高倍率ズームといえば、先日、開発発表された手ブレ補正機能を備えた「18?270mmF3.5?6.3 VC」はいったいどんな写りなんだろうか、手ブレ補正の効き具合はどれくらいなんだろうか、と興味のあるところだが、まだ発売日も価格も未定で試用できるレンズもまだない。
 というわけで、こちらの28?300mmズームは35mm判フルサイズ対応の ―― 18?270mmはAPS-Cサイズ対応レンズ ―― 手ブレ補正内蔵レンズである。タムロンとしては初の光学式手ブレ補正(VC=Vibration Compensation)の機構を内蔵させたレンズで、レンズ内のブレ補正用のレンズユニットが3つの真円超小粒スチールボールで支持される構造になっている。高精度なジャイロセンサーで手ブレを検知すると、同じく3個の電磁コイルがアクチュエーターとなって補正レンズを高速かつ微細に駆動させるというものだ。


 28?300mmVCレンズの手ブレ補正の効果は、相当に高い。タムロンは「最大でシャッタースピード換算で約4段分以上」と自信満々に言っていたが、それは決していいすぎでもなんでもなくて、実写してみた感じでは「それ以上」のブレ補正効果のあることを体験した ―― 昨年にキヤノン用のレンズを試したときもそうだったがこのニコン用も同じく。
 「素立ち(ヘンな言葉だけど、なにも寄りかからず二本足で立ち二本の腕だけでカメラとレンズをホールドした状態)」でシャッターを切って、焦点距離100mm程度で、なんと「1/2秒」でほとんどブラさずに撮れた。むろん確率として30%ぐらい(3?4カット撮って1カット)ではあったけれど素立ち撮影で1/2秒で撮れるというのはすごいと思う。いうまでもないが、立木や壁などに少し寄りかかってシャッターを切ればブレ補正確率は飛躍的にアップするし、ウマくホールドすれば、1秒!で写すことも不可能ではない。

 このリンカーンのストレッチド・リムジンは1/2秒などの超スロー手持ちで撮ったもんじゃない。1/60秒ぐらい、焦点距離300mm。手ブレ補正というのはこうしたちょいとしたスナップに威力を発揮してくれるし、撮ってみようかな、といった気持ちにさせてくれる。でも、ニューヨークでもなくリゾート地でもない場所で白昼堂々とこうしたストレッチド・リムジンを見るというのもヘンだよね。