望遠側は少し甘いが、広角側はとてもシャープ

キヤノン・EOS 40D + TAMRON 28?300mmF3.5?6.3 VC
 タムロンの28?300mm VCレンズの、こちらはキヤノンEOSマウント。基本性能などはニコンFマウントのレンズとまったく同じ(と考えてよい)。35mm判フルサイズをカバーするレンズだが、APS-Cサイズ一眼である40Dと組み合わせれば約45?480mm相当の画角になる。

 シャッターボタンを半押しするとAFと同時にVCがスタートする。「うぃーん」といった作動音がかすかにする。この音はニコン用よりもキヤノン用のほうが小さく静か。シャッターを切らずにそのままにしていると、数秒後に「こつんっ」と小さな音とショックがあって作動が停止する。同じような手ブレ補正機構の作動中の音はニコンVRレンズでもキヤノンISレンズでもするけれど、タムロンのVCレンズはその動作音と停止音が少し“目立つ”ような印象だ。しかしブレ補正は相当に効く(印象的にはキヤノン用よりもニコン用のほうが効くようだ)。
 ファインダーを覗いているだけでもブレ補正の効果のほどが体感できる。シャッターボタンを半押ししたあと、カメラを小刻みに震わせても、ファインダー内の画面はぴたりと吸い付いたようにほとんど動かない。


 こんどは、さらに大きくカメラを振ってみると、画面はそれにつれて、ゆらりっ、と動くだけですぐに静止する。まるで自分が宇宙遊泳しているような、そんな感じだ。
 このファインダー画面が吸い付いたように静止するメリットは、望遠でも画面が小刻みに揺れないので正確なフレーミングができることだ。反面、デメリットとしては、クルマや船に乗るとすぐに“酔って”しまうような人が、この補正中のゆらりゆらりとしたファインダー画面をじっと見つめていると(たぶん)気分がすぐに悪くなってくる。このへんのことは、レンズ内手ブレ補正の先駆者であるニコンもキヤノンも、ゆらゆらをどうするかいろいろと苦労しているようだ ―― ファインダー画面を“静止”させすぎると「気分悪くなって撮影もできないっ」とクレームを言ってくるユーザーもいるためその対策をしているメーカーもある。
 望遠端で描写が少し甘くなる傾向があるが、それに比べて広角端の描写はとても良い。望遠側で撮るときにシャープネスとコントラストを少しだけ強めに設定するとぐんっと写りが良くなる。

 EOS 40Dはこの8月末で発売されてからほぼ1年目…なのに、ねえ。しゃきしゃきとしていて、すこぶる使い心地の良いカメラだし、これといった不満もないけどなあ…。