癒し系カメラ

キヤノン・PowerShot E1
 使ってて気持ちを柔らかくしてくれるカメラだ。ぎすぎすした気分の時に、このE1を手にして触れているだけで、不思議に、こころが落ち着いてくる。写真などを見ると、その感触は薄いプラスチッキーな感じもしないでもないが、実物を持って触ってみるとぼってりとした厚みがあって、その視覚と触覚の“落差”に驚くはずだ。カメラの重さも、大きさもほどよい。このE1は、そもそもがキヤノンが狙ってるターゲットは若い女性たち(だそうだ)。そう言われてみると、なるほどそんな感じもしないでもないが、でもしかし、若い女性たちだけに持たせるのはもったいないぞ、と、そんなふうにも思わせる。

 メインスイッチをONにすると、ぽんっ、と軽ろやかな乾いた音がする。じつにイイ感じ。なんとなく、癒されるカメラ。
 カラーバージョンが3色あって、淡いピンクとブルー、それとわずかにアンバー色がかったホワイト。さすが、ぼくのようなオジサンがピンクを持つわけにもいかんのでブルーを選んだ。これがなかなかよろしい ―― ちょっと気恥ずかしい雰囲気もしないでもないけど。ま、とにかく、食わず嫌いの思い込みをちょいと横に置いておいて、このE1を一度、手にしてスイッチをONにしてみるとよろしいでしょう。たぶん、いままでのカメラとは違ったなにかを感じるはずだ。


 持っているだけで気持ちがやわらいでくるこうしたカメラは、カメラを向けたくなる被写体も、いままでとなんとなく違ってくる。カメラを構えてフレーミングするときも、こころなしか優しくなる。これも不思議。シャッターを切る。ぽこんっ、と乾いた軽い音がする。そのシャッター音の心地よさにひかれて、もう一枚撮りたくなる。

 ここは尾道の山側にある千光寺近くの公園。そこにある展望台の上。いまにも雨が降り出してきそうな天気でありましたが、見下ろすと尾道水道があって、すぐ目の前にある向島と小さなフェリーが行き来している。まるで箱庭のような眺め。このあと、雨の中を鞆の浦までドライブしてから、しまなみ海道を突っ走る。こうした旅に持って行くには、ちょうどぴったりのコンパクトカメラでした。イイ感じの写真がたくさん撮れました。