とことんストイックなデジタル一眼レフカメラ

ソニー・α900 + Sonnar T* 135mmF1.8
 ストイックなカメラだ。華やかな機能があるわけではない。「中身で勝負だ」と開き直ったところもあり、しかしそれがその通りの、中身のあるカメラに仕上がっている。
 正直を言えば、ぼくは実際にこのα900を使ってみるまでは、それほどの“期待”をしてなかった。ファインダーが良いよとはいえライブビュー撮影もできない最新型一眼レフなんて、いまどきそりゃいくらなんでも。撮った画像をカメラ内で「加工」はできるがそれを保存できないなんてどういうことなんだ(インテリジェントプレビュー)。胸を張って“防滴防塵仕様”と言えないボディがそれがフラッグシップ機なのか。とかなんとかα900についてマイナスイメージを持っておりました。
 ところがちょいと使ってみただけで、自分のその先入観の愚かしさに恥じ入った次第です。素晴らしいカメラでした。画質もよい。良く写る。操作感がすこぶるよくぼくの好みに完全にシンクロナイズしている。むろん細かな不満点はあるけれどそれはさておき、デジタルカメラになって「一眼レフカメラ」の理想的なカタチがやや忘れられそうになってきているとき、これが一眼レフカメラなんだぞ、と目の前に突きつけられて、“はっ”と我にかえったという感じか。


 ファインダーを覗いたときが心地よい。クリアーで大きく見えるファインダー画像を見ながら、フレーミングし、ピントをしっかりと確認し、露出を合わせシャッターを切る。で、きれいに写せる。
 そうなんですよ、カメラってもんは本来はそれでイイんですよ。そういうもんですよ。フレーミングするのも、ピントを確認するのも、適正な露出にするのも、チャンスにシャッターを切るのも、「撮影」をする人間がすべて責任をおうべきもの。「撮影する」、そのかんじんのところの責任ぐらい自分でしっかりめんどう見ろよ、とα900に言われているようで、そこで“はっ”とさせられたわけだ。

 こちらが甘えていればなんでもかんでも勝手に ―― とは言いすぎだけど ―― やってくれるカメラが多い中で、寡黙で堂々としているところがいい。だだし「仕事 ―― 速く確実に写すことが条件の仕事」には、α900を使おうとは思わない。仕事用としては迷うことなく、たとえばフルサイズ判ではEOS 5D Mk2やEOS-1Ds Mark IIIやD3やD700ですね、ぼくの場合は。
 ところで、α900の実力(魅力)を十二分に発揮させるには条件が1つある。絶対条件かな。それは、必ず良いレンズを使うことだ。理想を言えばカールツァイスかGレンズだ。とにかく“高い”レンズと組み合わせて使うことです。