露出補正ダイヤル

キヤノン・PowerShot G10
 コンパクトカメラでは“いまとなっては”珍しいほどの威風堂々としたスタイリングだ。そのメカっぽさは、そんじょそこいらのデジタル一眼をも蹴散らしてしまいそうな勢いがある(価格的にも…ね)。G9からこのG10になり、画素数が1210万画素から1470万画素になったことのほかに小さな変更点や改良点はたくさんあるが、その中で注目すべきものが2つある。ひとつは“長年の課題”であった28mm画角にようやく対応したこと。内蔵レンズは28?140mm相当の5倍ズームとなった。
 ふたつめは、独立したアナログ式の露出補正ダイヤルがボディ上部左上に“新設”されたこと。従来までの機種は、他のコンパクトデジタルカメラと同じように露出補正ボタンを押して液晶画面に補正バーを表示させ、それから十字キーで操作して補正値を決める、といった「デジタル的操作」をしなければならかった。「アナログ的操作」がウリのGシリーズと、どうも相容れないような印象もあったが、G10になってようやくアナログの露出補正ダイヤルを採用してくれた。


 このアナログ補正ダイヤルは文字通り、ワンアクションで露出補正ができるうえに、いまどれくらい補正をしているかが“見ただけで”わかる。これはタイヘンにいい。これにより操作性も視認性も旧型に比べ格段に向上していて、じつに使いやすくなっている。露出補正をアナログ式のダイヤルにしてカメラの“特等席”に配置するだけで、こんなにもイイ感じのカメラに仕上がるということを、どうしてキヤノンはいまのいままで気づかなかったのだろうか。ふしぎだ。
 露出補正ダイヤルを左肩に配置したことにより、いままでそこにあったISO感度ダイヤルが右側のモードダイヤルがあった場所に移動。露出モードダイヤルはといえば、ISO感度ダイヤルの上の2階に引っ越しすることになった。二階建て。ダイヤルの上にダイヤルとは思い切ったデザインにしたもんだ。まるで親亀の背中に子亀といった感じ。でも、二階建てのダイヤルの全高はホットシュー金具と同じ高さにするなど苦労のあとが見える。