安くてめちゃくちゃ良く写る広角ズームレンズ

オリンパス・E-520 + ZUIKO DIGITAL ED9?18mmF4?5.6
 レンズを購入するとき気になる問題点が1つある。それは自分で「試し撮り」ができないことだ。一般的には新品レンズを試写することはまずムリだろう。いや、できなくもなくもないが、できるとしてもかなりレアなケースと考えてよいし、そうできたところでどれほどそのレンズの性能が事前チェックできるだろうか。購入予定のレンズをカメラ店などで交渉の末、パッケージからレンズを出してもらって、実際に手に持って眺めることができたとしても、そもそもレンズなんて外観を眺めたり手で触れただけで(当たり前のことだが)描写性能がわかるわけはない。運良くカメラにセットできてその場で試し撮りができたとしてもですぞ、数カットそのへんを写しただけですぐにレンズ性能の良し悪しがわかるはずもない。ゼッタイわかりっこない。
 なかには、レンズパッケージに「封印シール」が貼ってあって、そのシールを剥がさない限りパッケージからレンズを取り出すことさえできない。そんなメーカーもある。これから購入しようとするレンズの「姿」を眺めることさえできない。

 「MTF曲線を見ればレンズの実力がわかる」と豪語する人がいる。しかし、わかると言ったってそれはピントの合った部分の性能だけであって、ピントの合っていない部分、つまりボケた部分がどんなふうな写りをするのか、あるいはシャドー部やハイライト部の階調描写性、ディストーションやディフォルメーションの強さ、絞り値と球面収差の程度の関係、撮影距離と描写性能、そして操作感などなどは、まったくわからない(はず)。


 じゃあここで質問。では、なにを“頼り”にして、どんな点をチェックしてレンズを選べばよいのか。その答え。残念ながらこれっといったグッドアイディアはない。
 ただ1つ言えることは ―― あくまでぼくの長年の経験からだけど ―― 「高価なレンズに悪いレンズはきわめて少ない」ということ。迷いに迷ったら高いレンズを選んでおけばまず間違いはないだろう。高価なレンズには、それなりの性能に仕上げるための高い理由があるものだ。と言うといつものことだけど、「じゃあ安い価格のレンズはダメなレンズが多いのか」と逆襲してくる人がいる。そうじゃありません。たとえば、いわゆるレンズ専門メーカーのレンズは(純正レンズに比べれば)安いけれど、だからといって決して性能が劣っているということはない。ことほど左様に安い価格のレンズの中にも、きらっと光るような素晴らしいレンズもある。そこがレンズ購入の難しいところであり悩ましいところであるが、いっぽうで、そうしたレンズを見つけたときの愉しさ嬉しさもある。

 で、ナニが言いたかったといえばでありますが、このオリンパスの9?18mmズームは低価格にもかかわらず、高価格レンズ“顔負け”の素晴らしい写りをするズームレンズなんだぞということ。数ある広角ズームレンズの中から選りすぐりの「優秀な3本ズーム」をあげるとすれば、堂々とその中に入ると思う。安くて軽くて小さいのに、めちゃくちゃ良く写る。おおいに注目してよい広角ズームレンズだ。