アートフィルター(ポップアート)

オリンパス・E-30 + ZUIKO DIGITAL14?54mmF2.8?3.5 II
 E-30は、Eシリーズの最高機種のE-3の持つ機能の多くを受け継いでいる。いくつかの小さな点でディチューンして“差別化”はしていはいるが、しかし逆に、画素数がアップして高画素化していたり、ライブビューモードでのコントラストAF(イメージャーAF)が可能になったり、デジタル水準器を内蔵させたりしてE-3を“越えて”しまっている部分も少なくない。
 こうしたスペックだけでE-30を見て判断すれば、これがじつにまっとうなカメラで、しかしこれといった特徴のない真面目一徹なデジタル一眼レフカメラに仕上がっているのだ。ところが、あのアートフィルターの撮影機能が搭載されたことで、そう、アートフィルター機能がたった1つ加わっただけで、“真面目カタブツ中年おじさん”の印象が、まるで柔らかな真綿でくるまれて“しゃれた独身おじさん”ふうなカメラに豹変。
 とっても不思議なカメラ…。


 ところでぼくは、このE-30を手にして使ってみる前までは、アートフィルターの撮影機能についてまったくもって評価してなかった。あんなもんは、ふんっ…とも言っていた。オリンパスはいったいナニを考えとるんだ、とも思っていた。ところが、E-30を使ってみてアートフィルターを選んで撮影してみたら、いやはや、これがおもしろい。はっきり言ってめちゃくちゃ愉しい、意外性もある。
 ぼくは大いに反省しました。恥じ入りました。なんでもそうですが、ほんと、観念的に物事を判断したり評価しちゃいけませんねえ。で、オリンパスの方向に向かって、ごめん、と謝りましたよ。

 アートフィルターの機能は6種類あって、あらかじめ画像の仕上がり設定が決められている。ユーザーが変更することのいっさいの融通はきかない。シーンモードの一種、と考えればよい。だから撮影機能に制限もある。その仕上がりの調子は相当に個性的で、思い切った画像処理をやる。どれかのモードを選んで撮影すると、その仕上がり画像だけしか撮れない。むろんあとで画像調整もできないし、もとのオリジナル画像に戻すこともできない。決め撃ち。オンリーワン。オリンパスが決めた仕上がり設定なんだから「つべこべ言わずに黙って俺についてこいッ」といったようなものか。そんなゴーマンなカメラって、そりゃあないだろう、と思っていたわけだ。
 それがどうだ、撮ってみればいやぁ愉しいのだアートフィルターが。目からぽろぽろ鱗が落ちる。