コンセプトカメラ?

キヤノン・PowerShot D10
 水深10mまでの防水性能(JIS保護等級8級)と防塵性能(JIS保護等級6級)で、耐寒性能(マイナス10度Cまで)と耐衝撃性能(落下高約1.2m)を備えたコンパクトカメラ。

 防水8級も防塵6級も、こうした耐久試験の最高レベルになる。耐寒マイナス10度Cまで保証も、これはこれでタイヘン。じつはデジタルカメラに使用されている部品の多くは「0度C」までしか「保証」はしていない。ほとんどのデジタルカメラのカタログまたは使用説明書のどこかに、「0度Cまでしか動作保証はしません」といったようなことが書いてあるはずだ。
 だから、キヤノン自身がマイナス10度Cでも各部品に問題が発生しないかどうかを検証したうえで、カメラが作動することの確認をしているのだろう。耐衝撃についてはオリンパスのμシリーズが数歩先に進んでるが(最新型のμTOUGH8000は2m)、その耐衝撃性能(と耐寒や防塵・防水)にするまでにオリンパスは数年、数機種の発売を繰り返しているのだが、キヤノンは“いきなり”の防水・防塵・耐衝撃・耐寒なのだから驚く。
 それに、内蔵ズームレンズには手ブレ補正機能が入っているし、カメラ外観を見ればとてもそのような“タフ”な性能を備えているように見えないというのにも驚く。


 このD10は「コンセプトモデル」といえなくもない。売れる売れないといったことを少し横に置いておいて、今後のコンパクトデジタルカメラはどうあるべきかなど、少し「先」を見越して、(ちょっと大げさに言えば)世に問うた機種ではないか。そうとうに大胆で思い切ったコンパクトカメラだ。似たような考えで発売されたカメラとしては、つい最近、PowerShot E1もあった(このE1はほんとにGOODなカメラですね、手に持ってるだけでなんだかほっとするカメラ)。

 D10のおもしろさの1つはカメラストラップ。太くてごわごわした、とてもカメラのストラップとは思えないような「紐」を使い、D10ボディの四隅にバヨネットふうにワンタッチで取り付ける。いちおう、ネックタイプ、ショルダータイプ、腰づりタイプの3種類のストラップが用意されているのだが(標準で同梱)、どんなふうに使おうがそれはユーザの勝手。
 これがネックタイプ。
 ただし、このストラップだけど、3本をあれこれ工夫して使ってみたんだけど、ちょっとキヤノンのデザイン部門が先走りしすぎているような気もしないでもなく、はっきり言って多々問題点もあった。いやしかし、考えてみれば「だから、おもしろい」のであって、使いづらいなあとかナニ考えてるんだよ、といったことがまったくないコンセプトカメラなんて、ぜーんぜんおもしろくもおかしくもない。キヤノンの「向こう見ず」な「チャレンジャブル精神」に拍手を送りたいです。