ルビコン川を渡ってしまったか、オリンパス

オリンパス・E-P1(β版) + M.ZUIKO DIGITAL 14?42mmF3.5?5.6
 オリンパスの渾身のニューモデル。
 このカメラシステムに賭ける意気込みがひしひしと伝わってくるような丁寧な外観の仕上げを見たとき、オリンパスはとうとうルビコン川を渡ってしまったか、と感じ入ってしまった。多少、未熟未完の部分もなくもないけれど、しかし「初物」なんだからそれは大目に見てやらなくちゃ、と思う。今後のオリンパスのがんばりによっては大変に将来性、発展性のあるカメラシステムとなるに違いないだろう。オリンパスはもう後戻りはできないのだから、そりゃあこちらとしても、もっと前に進めるように応援したくもなりますよ。

 ボディ外装は前後カバーはステンレスで上下カバーにはアルミを使っている。上カバーもステンレスだったらもっと良かったのだろうけれど、複雑な凹凸のプレスがステンレスでは技術的に難しかったようだ。それでも、とてもコストのかかった、そして高い製造技術があってこその外装仕上げであることは手にしてみればすぐにわかる。オリンパスが豪語するところの「上質感」は充分に感じられる。


 E-P1についてのより具体的な紹介は、ぜひ今月20日に発売される「デジタルフォト」にぼくが書いた記事を読んでいただきたいわけなんだけど、さて、そこでも少し触れてはいるがこのE-P1は、Eシリーズのカメラから反射ミラーとファインダー光学系を取り去って薄型小型化したものであると見るのではなくて ―― 実際はそのとおりなんだけど ―― まったく新しいコンセプトで企画開発された「レンズ交換式のコンパクトデジタルカメラ」と見たほうがずっと魅力的に思える。つまり、E-P1は既存のデジタル一眼の派生機種ではないということ。

 交換レンズが標準ズームと単焦点の“たった2本”しかない ―― マウントアダプターを使えばあれこれの既存レンズは使えるけれどそれはあくまでテンポラリーな使い方 ―― などシステムカメラとしてはまだまだだし、改善改良していかねばならない部分も多いけど(これについてはまたおいおいと)、いやしかし、なんだかわくわくするような“夢”を感じさせるカメラだ。