リコーのご愛嬌か、な

リコー・GR DIGITAL III + ワイドコンバージョンレンズ・GW-2
 初代GR-Dや二代目GR-D II から、今度のGR-D III になって「変わったよなあ…」と、強く感じたのはオートホワイトバランス(AWB)モードと白熱灯(タングステン光)モードの発色傾向だ。いまだから言えるけど、ムカシからリコーのデジタルカメラのAWBはやや「鬼門」でありまして、補正をしすぎる、安定しない、という不満があったのだけど、ここ数年で(ムカシのことを考えれば)飛躍的に良くなってきている。最近で言えば、CX1あたりで、またステップアップしたような印象で、その流れをGR-D III も受け継いでいる。

 つまり、GR-D III はかなり強めにアベイラブルな光を残すAWBになっていて、とくにタングステン光の強いシーンではGR-D II とは大違いの印象を受ける。どちらが「好きか」といえば、文句なしに新型GR-D III のほうがイイんだけど(ぼくの好み)、それにしてもちょっと豹変激変しすぎるよね。結果オーライでそれはそれでいいのだけど、もう少し旧型ユーザーのことも考えておいてくれよ、と文句の1つも言いたくなる、それほど違う。これじゃあ、AWBにセットしたまま旧GR-D II と 新GR-D III と一緒に使うのはムツかしい…。


 もっと驚いたのはプリセットWBの白熱灯モードだ。同じメーカーの、同じシリーズの、同じ白熱灯モードなのに、突然、GR-D III になったとたんいままでとケルビン度が違う。GR-D II に比べてはもちろんだが、他のメーカーのカメラのタングステンモードと比べてもGR-D III の白熱灯モードのケルビン度のほうが少し高くて、だからタングステン光源下で撮るとGR-D III だけがやや「赤っぽく」なる(デーライト光で撮ると青みが弱い)。

 ぼくが好んで良くやるのだけど、太陽光がまだ少し残っている夕暮れ時に白熱光モードで撮ると、青みが強く出て、いい雰囲気の写真に仕上がるのだけど、それを期待してGR-D III の白熱灯モードで撮影してみると、どうも、ナンだかヘンで、望んでいたようなブルーが出てこない。不思議だなあ、と思って、Exif でWBの設定をチェックしてみると ―― ぼくの使っているExif解析ソフトでは ―― なんと「白色蛍光灯」と表示される。おいおい、どーしたんだよ、GR-D III のプリセットWBのモードには、どこを探しても「白色蛍光灯」なんてないよ。

 ま、こうゆーところがリコーらしく愛嬌があっていいんだけど、それはともかくとして、前モデルのGR-D II の白熱灯モードのケルビン度は約3000K°であるのにたいして ―― なお詳細は省くけど、プリセット固定のWBといっても撮影状況によってわずかにケルビン度を自動変更しているメーカーもあり、リコーもそのようだ ―― 新型GR-D III のほうはといえば、同じ白熱灯モードなのに約3500K°もあるんですよ、こりゃあ写してみて違うのはもっともだよね。
 おーい、おれの白熱灯モードを返してくれよ、と言いたくもなるよね、ぶつぶつ。