ぼかしコントロール

フジフィルム・FinePix F70 EXR
 1000万画素の1/2型スーパーCCDハニカムを採用した高倍率ズームレンズ内蔵の小型薄型コンパクトカメラだ。すでに発売されている5倍ズーム内蔵のF200 EXR(1200万画素1/1.7型スーパーCCDハニカム)とボディサイズはほぼ同じであるが、F70のほうの内蔵ズームは27?270mm相当の10倍ズームレンズ。撮像センサーを小型化したことで ―― どこのメーカーもそうだけど ―― このようなコンパクトな高倍率ズームレンズが作れたというわけだ(ところで、このズームは“正真正銘”のフジノンレンズのようですね)。

 F70 EXRにも、F200 EXRと同じEXRモードやフィルムシミュレーションモードを備えている。これらの撮影機能は、こういっちゃナンだけどレンズ交換式の一眼カメラにこそ“似合う”ような高度で贅沢な機能だと思う。だからF70のような手軽なコンパクトカメラのユーザーが、その効果を知ってどこまで使いこなせるか、宝の持ち腐れになりはしないかといささか心配だけど(よけいなお世話だよね…)、しかしちょっと写真の知識のある人ならこの2つの機能には大いに魅力を感じて使いこなすと思う。


 EXRモードもフィルムシミュレーションモードもこれはこれでとてもイイんだけど、F70 EXRといえばやはり、注目したい撮影機能は「ぼかしコントロール」と「連写重ね撮り」であります。
 ぼかしコントロールは、ピントを合わせた被写体の「前後」を画像処理をしてぼかす撮影モードだ。コンパクトカメラは使用する撮像センサーが小さいこともあって期待したほどのぼけが得られない。一眼レフカメラのような、ふんわかとした雰囲気のあるぼけた写真が撮りたい、とのユーザーからの(強い)要望で、フジに限らず各社とも研究をしているものだ。

 ぼくが知っている限りでは、こうした機能を初めて搭載したのはオリンパスのSP-590UZ(たぶん)。オリンパスのもの(背景ぼかし)は被写体が人物に限定されていたり、その仕上がりがイマイチで、大いにがっかりさせられた。でも、フジのF70のものは被写体はなんでもOK、花でもペットでも背景がぼかせる、ということで期待して使ってみたけれど、うーん…、多々問題ありでしたね。
 頻繁に「背景をぼかせません」と警告メッセージがでてくること(これには困った、理由もわからない)、運良く撮れても期待したほど背景がぼけないこととぼけが汚いこと(ビフォアアフターがないから比較もできない)、シーンによってはおやっと思うほど露出アンダーになることがある(原因不明)、などなどでF70の期待のぼかしコントロールについては、もう少しがんばりましょうね、ということでした。でも、ぼくはこの機能には大変に期待をしておりまして、フジには、これにメゲずに次機種でもっといいものに仕上げて欲しい、と思うわけです。