キヤノン初のタッチパネル・その1

キヤノン・IXY DIGITAL 930 IS
 このクルマは、デロリアン(De Lorean)。大変に珍しいクルマだ。ボディは無塗装のステンレス合金製で、ヘアライン仕上げされていて光を受けて銀色に光る。ドアはガルウイングに開く。デザイナーは、あのジュージアーロ。そう、このクルマはあの「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に改造車として出ていてそれで有名でもある。
 こんな珍しいクルマが、ほいっ、と道ばたに駐車してあるんだから、東京ってほんとすごい街だなあと思う。ロールスロイスのファントムやらマイバッハがすいすい走っているし、ブガッティのヴィロンやメルセデスのマクラーレン・ロードスターを見かけることも数度ならず。近所をちょいと歩いているだけで新型のマセラティやアストンマーティンなどはフツーだし、フェラーリに至っては(オーナーには失礼でありますが)まるでカローラなみに走っているし、平気で路上駐車してる。こんな国は世界広しといえどもそうそうはありませんぞ。

 と、クルマの話ではなくて、コンパクトカメラの、キヤノンのIXY DIGITALの930ISを、ちょっと“興味深く”使ってみた、その話。キヤノン初のタッチパネル方式を採用したカメラだ。


 キヤノンのIXY DIGITALといえば、そのデザインの良さツクリの良さにいつも感心していたのだが、ところがこの930ISは、使ってみると「はてなキヤノン、いったいどうしたのかな」と、引っかかるところがいくつかあった。デザインとツクリ以外は、“キヤノンらしく”ウマく仕上げているんだけどねえ…。
 ボディ上部にシャッターボタン、メインスイッチ、そして動画、AUTO、通常プログラムAEの切り替えをするモードレバーが並んでいるが、メインスイッチもモードレバー(スライド式)も小さすぎて操作性がすこぶるよろしくない。メインスイッチは小さすぎてツメの先で押し込まないとONにならない。スライドレバーの形状も悪いうえに、スライドストロークが短すぎるし、レバーの指標とボディ側の指標がズレている。だから、狙ったポジションにセットできない。
 こうしたモードレバーなどの操作性などについては、キヤノン品質保証部が厳しくチェックして改善させるべきはずなのに、このときに限ってフシ穴だったのか、と思ったほどだ。こういっちゃ失礼だけどキヤノン以外のメーカーのカメラだったり、IXY DIGITAL以外のカメラなら、しょうがないなあ、ですませられるけれど、ツクリの良さデザインの良さで売ってきたキヤノン・IXY DIGITALは、こうした雑なデザインのカメラに仕上げてはいかんですね。

 タッチパネル方式は他社からはすでに数機種でているがキヤノンでは初。その操作性は、さすが“後出しじゃんけん”だけあって他社をよく研究していて、じつにスマートだ。中でも感心したのが、「タッチフォーカス」で「サーボAF」の機能と組み合わせることで、走り回るペットでもこどもでも、ピントの合った写真がカンタンに撮れる撮影機能だった。