京都・清水寺の本堂

ペンタックス・K-x+DA 50?200mmF4?5.6 ED
 雑誌のテストレポート(今月のデジタルフォト誌)用に、と貸してもらったK-xは最初はホワイトだったのだが、それを持って歩いて街角スナップをするにはあまりにも目立ちすぎて、狙っているような写真を撮るのが難しい気がして無理を言ってブラックに交換してもらった。というと、そうか、おまえはやはりカメラは目立たない渋いブラックの方が好きなのか、と思われてしまいそうだが、いやそれは違う。
 むろん、撮影目的によってはできるだけ目立たないブラックのカメラでないと困る場合あるが、そうじゃなく、撮ったり撮られたすることを精一杯愉しむような場合には、陰気くさいブラックのカメラだとナンだかもうひとつ盛り上がらない。とくにデジタル一眼のブラックボディなんて没個性的だし、ぼくはあまり魅力を感じない。ただし、ブラックでないと似合わないスタイルのカメラや、ブラックの方がハデに見えて目立つデザインのカメラもあるがそれは別。

 カメラが一家に数台、という時代から、一人が数台、という時代に向かっているときに、どのカメラも昔ながらの真っ黒けオンリーではおもしろくもおかしくもない。黒いカメラから受ける印象は、撮る側にも撮られる側にも、たとえば直立不動の緊張感のようなものを強いることがある。中身は精密機械と電子部品が詰まっていて操作も厄介なのがカメラの宿命であるが、それを少しでも柔らかくて気楽に愉しく使える道具になっていかなくてはいかんのではないかと考えていて、その第一歩は、とりあえずブラックはやめて、カラーモデル化がいいんではないだろうかと期待していた。
 そこで出てきたのがK-xの100色モデルだった。さすが、そこまでは…と驚きはしたけれど、ブラックボディのカメラからの脱却のきっかけになればいいなあと思っておるわけですよ。で、ぼくはその記念にと、11月2日発売の、あのチンドン屋さんのようなザリガニワークス・コレジャナイロボモデルを密かに狙っているのだけど、さて、手に入れることができるだろうか。


 645Digitalの話。
 あれこれ紆余曲折があったが、今年の春、PIEでペンタックスは「来年の発売に向けて開発を再開します」と“正式”発表をした。ところが、それ以降、ペンタックスからはまったくアナウンスはない。いったいどーなってるんだろうか、だいじょうぶなんだろうか、とぼくは心配していたのだけど、でもねえ、あらためて、どんな具合なの? と聞くと、「あ、それ、やめることにしました…」なんて答えられるのがイヤで、ずっとその話題には触れなかった。しかし先日、たまたま責任者に会ったときに意を決して(大袈裟)、どうなのよ? と聞いて見た。
 「順調に進んでますよ、期待してもらっていいですよ、うふふふ」と、自信満々の受け答えで、それを聞いて、いやあ、よかったよかった。

 その時の話の内容はオフレコの部分もたくさんあって詳細は言えないけれど、すでに金型までできあがっているそうで(ホントかいな) ―― 前回の中断になった645Digitalでは金型を作る前の段階だった ―― そうか、そうなると、もう“後戻り”はできず、前に進むのみだな、ルビコン川を渡ってしまったな。
 それで、画質はどうなのよ? 価格はどうなのよ?
 「うふふふ、どちらも期待してもらっていいですよ」と、これまた自信満々で同じ答えでありました。えっ、じゃあ、この前言ってたウン十万円以下でできそうなの、どうなのよ?
 「だと、いいですねえ…うふふふ」、ということでありました。「うふふふ」ばかりではぐらかされたようだけど、今度こそはだいじょうぶ、の強い感触があって、ぼくとしては嬉しいし来年の春がこりゃあ愉しみ。