視野率約100%(その2)

キヤノン・EOS 7D + タムロン・17?50mmF2.8 Di II VC
  ―― EOS 7Dのファインダー視野率「約100%」の話。前日のつづき。
 ファインダー光学系やペンタプリズムのサイズをコンパクトにしたまま、ファインダー倍率とアイポイント長を充分に確保したファインダーを作ることは大変に難しい。でも、それをEOS 7Dではやっている。そのことが「視野率約100%」になにか影響を及ぼしているのではないか、ということを昨日、述べた。
 さらに、ファインダーの見やすさのもう1つのポイントとなるのが視野角度だ。これが広いか狭いかによっても、ファインダー内の見え方はだいぶ違ってくる。視野角度の狭いファインダーは、ファインダー接眼部を覗くときに眼の真ん中が接眼部中心からで少しズレてしまうと ―― つまり、やや斜め方向から覗くと ―― 視野枠内全体がいちどに見渡せなくなる。視野角度が広いと多少、斜めから覗いてもファインダー画面がケラれることはない。7Dのファインダーは、倍率、アイポイントの「無理」がこの視野角度に影響しているのではないだろうか。

 7Dは、つまり、ファインダー倍率、アイポイント長、視野角度のこうしたもろもろが絡み合って、実際には「約100%」の視野率があるにもかかわらず、そうは見えない、という現象が起こっているんじゃないかと。


 実際に、7Dのファインダーの「覗き方」を少し変えてみるだけで、「見えないところまで見えてくる」ということがある。
 たとえば、7Dを三脚にしっかりと固定してファインダーを覗く。このとき、ゴム製のアイキャップをセットしたまま、いつものように覗いて画面周辺部のどこまで見えるをチェックする。つぎに、アイキャップを外して眼をファインダー接眼部にぴったりとくっつくぐらいに近づけて覗き、さらに、眼の中心を上下左右にズラして画面周辺部を見て、どこまで見えるかをチェックしてみる。すると、アイキャップを付けた状態のとき ―― アイポイントが長くなる ―― よりも、アイキャップを外して、さらに上下左右に眼の中心をズラして覗いたほうが画面全体が「広く」見える。これが7Dの「視野率約100%のウソ」の原因ではないだろうか。

 むろん、そんな覗き方をしないと「視野率約100%」に見えないようなファインダー光学系であることが根本的に問題なのだが、それはさておき、数値上の視野率そのものはキヤノンが言うように「約100%」は確保されているではないかと思うわけだ ―― どうだろうか、ぼくの見方が甘いかな。