「auto 110」か「Optio I-10」か

ペンタックス・Optio I-10
 うーん、なるほどこういう“テ”もあったか…と、そのカメラデザイン(スタイリングかな)に感心した。うまい。ペンタックスの「遊び心」と「癒し」のデザインに座布団を三枚、と。
 いっけん、一眼レフのペンタプリズムを思わせるような「山」を盛り上げてそのなかにストロボを内蔵させている。「ミニチュア一眼レフカメラふう」で、きっと、あわて者はこれを見たとたんレンズ交換もできるんじゃないかと思うだろうが、残念ながらそれはできない。

 カタログ写真などで見ると、そこそこの大きさのカメラのような印象を受けるが、実物は予想外に小さく薄い。また、写真で見る限りでは、カメラ正面側からのスタイルは“スキ”のないデザインで仕上げられているのだが、ボディ背面を見るとちょっと“安っぽい”印象もなくもない。きっと、カメラデザイナーというよりも工業デザイナーの人たちは、このOptio I-10を見て「突っ込みどころいっぱいだぁ」とキツいことをいうだろうけど、別にいいじゃないですか目くじら立ててそんな堅いこと言わなくても。このカメラのもっとも大切なところは ―― たぶん ―― 遊び心と癒し、なんだろうから。


 ペンタックスに直接確かめてないが、Optio I-10は ―― そのネーミングからも想像される通り ―― おそらく小型フィルムカメラ「auto 110」をモデルにしたに違いない。auto 110 はカートリッジ式の110(ワンテン)判フィルムを使用する超小型のレンズ交換式一眼レフカメラであります。約40年ほど前のカメラ。交換レンズはズームも含めて5本ほどあった。そこで事務所内のロッカーの中から auto 110 を探していたら、おおっ、スケルトンモデルが出てきたじゃないか。

 スケルトンモデルは透明なプラスチック外装で仕立て、ボディ内部の精密なメカニズム構造がわかるようにと販促デモ用に作ったもので、たぶん、貰ったもんだろうけどよくおぼえてない、遠いムカシのことだから。むろん透明ボディだから撮影はできない。
 というわけで、さっそく「記念写真」を撮ってみました。スケルトンの auto 110 は初代モデルで標準レンズの24mmF2.8がセットされている。後方のブラックボディのほうは「auto 110 Super」でレンズは18mmF2.8です。こうして見るとよく似た雰囲気ですねえ。

 じつはペンタックスは、この auto 110 をベースにして、ですよ、そのアレですよ、うん、ソレを考えていたこともあったようですね。